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“地域の課題”をウエディングの力で“ギネス世界記録”に変える!?「まちの結婚式」が挑む新たなウエディングの形

  • 2026.3.27

プライベートなイベントというイメージが強い結婚式を、多くの人が訪れる“まちなか”で挙げる。結婚式の先入観を刷新するような地域共創型イベント「wedding march ー まちを、もっと幸せにしよう。(以下、wedding march 2026)」が2026年3月22日、茨城県水戸市で行われた。当日の様子とともに、イベントを主催した株式会社ウエディングパークに、こうしたユニークなイベントを開催した背景を取材した。

街中で行うウエディングイベント「wedding march 2026」が茨城県水戸市で開催された
街中で行うウエディングイベント「wedding march 2026」が茨城県水戸市で開催された

まるで地域のお祭り!「ギネス世界記録」に挑戦する独創的な結婚イベント

wedding march 2026の会場となったのは、茨城県水戸市内の「M-SPO ユードムアリーナ」。主要道路が交差する市の中心部に位置し、“まちなか・スポーツ・にぎわい広場”としてオープンした施設だ。

wedding march 2026会場となった茨城県水戸市内の「M-SPO ユードムアリーナ」
wedding march 2026会場となった茨城県水戸市内の「M-SPO ユードムアリーナ」

普段からスポーツや音楽イベント、フリーマーケットなど、さまざまな催しが行われている同施設。当日、現地を訪れると、地元の名産品が詰まった「まちの引き出物」が当たる福引きや、ドリンクのキッチンカー、地元の団体によるステージパフォーマンス、さらに芝生の上で突如はじまる大道芸と、まるで地域のお祭りのような雰囲気に満ちていた。来場者もドレスアップした正装ではなく、みな普段着でリラックスした様子だ。

結婚式に不慣れな子どもも楽しめるボールプールも
結婚式に不慣れな子どもも楽しめるボールプールも
「まちの引き出物」抽選会の様子
「まちの引き出物」抽選会の様子

一見してウエディングイベントとはわからない親しみやすいムードの中、wedding march 2026の目玉の1つとして行われたのが「ギネス世界記録」へのチャレンジだ。内容は、アリーナ内に特設ステージを設け、そこへ特別に製作したパウンドケーキを並べて世界記録に挑戦するというもの。

ギネス世界記録に挑戦したパウンドケーキの列
ギネス世界記録に挑戦したパウンドケーキの列

生産量日本一を誇る茨城県産のピーマンを材料に使用した特製のパウンドケーキが続々と並べられていき、ギネス世界記録の公式認定員の審査のもと、総数2074個の「Longest line of cake slices(最も長いケーキスライスの列)」が見事ギネス世界記録に認定された。

ギネス世界記録公式認定員より認定証を受け取る株式会社ウエディングパークの飛田剛志さん
ギネス世界記録公式認定員より認定証を受け取る株式会社ウエディングパークの飛田剛志さん

まち全体で祝う「幸せのシェア」。偶然立ち寄った人々からのフラワーシャワー

大記録の樹立に会場が盛り上がる中、いよいよ「まちの結婚式」がスタート。水戸市在住のカップルがウエディングロードを歩き、その両側には会場に訪れた地元の人々が列を作りお祝いするという、普段の結婚式場ではなかなか見ることのない光景が広がった。

フラワーシャワーで祝福される水戸市のカップル
フラワーシャワーで祝福される水戸市のカップル

そして、ギネス世界記録を達成したパウンドケーキを使ったファーストバイトや、来場者がシールを貼って作り上げたウエディングボードの贈呈、そしてフラワーシャワーと、偶然立ち寄った人たちによるあたたかな祝福がカップルを包み込んだ。

イベント参加者が作り上げたサプライズのウエディングボード
イベント参加者が作り上げたサプライズのウエディングボード

誰もが立ち寄れるオープンな形式で開催され、参加者の総数は500人以上にのぼったwedding march 2026。イベントの終わりにはギネス世界記録認定のパウンドケーキが引き出物として参列者に配られ、最後まで笑顔に包まれた1日となった。

ウエディングと地域社会、互いの課題を解決に導く掛け算

株式会社ウエディングパークは、結婚式場のクチコミ情報サイト「Wedding Park」の運営をはじめ、デジタルとウエディングを掛け合わせた事業をメインに展開している。本業の領域から一歩踏み出し、こうした地域イベントを開催したきっかけは何なのか。そこには「結婚や結婚式がまだパブリックなものになりきれていない」というウエディング業界の抱える課題と、地域社会が持つそれぞれの課題を掛け合わせるという新たなアプローチがあった。

「結婚式を挙げないという選択もある中で、『祝福っていいな』と思える場をパブリックな形で作りたい」。幸せな瞬間に多くの人が立ち会える“祝福のシェア”が今回のイベントのテーマにあったと語るのは、同社の飛田剛志さんだ。

会場でのギネス世界記録への挑戦や、名産品を使ったウエディングケーキには、“まちの結婚式”として「ウエディングの持つ力で地域課題を解決していく、さらにギネス世界記録という形で課題を祝福に変換していく」という考えがあったという。

ギネス世界記録に挑戦したパウンドケーキは「引き出物」として参加者に配られた
ギネス世界記録に挑戦したパウンドケーキは「引き出物」として参加者に配られた

たとえば水戸市では、特産品のピーマンが“嫌いな野菜”の代名詞ともなりがちであることから、食育の観点も兼ねてまちの結婚式の象徴としてパウンドケーキの材料に抜擢。また3月14日に静岡県浜松市で行われたwedding march 2026では、アサリへの食害などが問題になっている浜名湖の未利用魚・クロダイに着目し「クロダイマフィン」を製作した。地域社会の持つ“パブリック”な問題に、結婚の持つ“ポジティブ”なイメージを掛け合わせ、それぞれの課題解決に結びつけるという発想だ。

ウエディングパーク執行役員の戸田朱美さんは「結婚を社会や地域の課題と一緒に掛け算することで、それが一気にパブリックなものになっていく。こうした試みは業界の発展のためにもなるのではと考えています」と話す。

両都市での開催を振り返り、「これだけたくさんの方に長い時間来ていただけたのは予想以上で、とてもうれしかったです」と、感謝とともに手応えも感じたという戸田さん。今後、同様のイベントがどこまで広げられる可能性を秘めているかを見極めながら「ぜひ挑戦していきたい」と、次なる展開への意気込みを語った。

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