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東大、新学部開設で国際化の波が加速!?国際教育を考える親が、家庭でできることとは?

  • 2026.3.17

2027年秋、かの東京大学で新学部が開設されるのをご存じでしょうか? その名も「UTokyo College of Design(仮称・以下略)」。授業のすべてが英語でおこなわれるという、その学部の特性から「日本の国際教育は加速する」と予想するのが国際教育評論家で国際教育のシンクタンク・International Education Lab(IEL)所長の村田学氏です。国際教育の機運が高まる中、その実情について、また国際教育や英語教育に関心のあるご家庭で今できることを伺いました。※新学部の事業内容については文部科学省への設置申請に向けて構想中のものであり、今後変更が生じる可能性があります。

東大に新設される「UTokyo College of Design」が日本の教育を変える!?

ー東京大学に新しい学部ができると話題になっていますが、どのような学部なのでしょうか。「『UTokyo College of Design』という新しい学部です。2027年9月に開設予定で、日本の大学教育の大きな転換点になるのではないかと注目されています。「デザイン」という言葉が入っているので、美術や造形を学ぶ学部を想像する方も多いかもしれませんが、この学部で扱う「デザイン」はもっと広い意味を持っています。社会の仕組みをどう設計し、課題をどう解決するかという「デザイン思考」を軸に、さまざまな分野の知識を横断して学ぶリベラルアーツ型のカリキュラムが予定されています。特徴的なのは、英語を主な言語として授業がおこなわれること、そして欧米などと同様の秋入学を採用していることです。入学定員100人のうち約半数はインターナショナルを予定しており、国内外から学生が集まる国際的な環境をつくろうとしています。日本の最高峰大学である東京大学がこうした教育を取り入れることは、日本の大学教育が世界基準へシフトしていく象徴的な動きと言えるでしょう」―この動きは、日本の教育全体の流れにどのような影響を与えそうですか。「これまでは、インターナショナルスクールや国際系中学・高校と、日本の大学教育との間に少し距離があったんです。いわば国際教育の道筋が大学までつながらず、せっかくやってきた英語での学びが高校までで途切れてしまう状況だったんですよね。必然的に英語力を活かした進路というと海外大学が中心でしたが、それが今回の東大の新学部開設で日本の大学でも活かせるようになるということ。今後、子どもたちの進路の選択肢は大きく広がっていく可能性があると言えますね」

英語は「できたほうがいい」から「できるのが標準」の時代に

―英語教育の位置づけも変わってきそうですね。「すでに大きく変わってきています。以前は英語は『できたほうがいい』という、いわば将来のための“保険のような学び”と捉えられることもありました。しかし今は違います。AIや半導体、環境科学など最先端の研究分野では、情報の多くが英語で発信されています。日本語だけで情報を追いかけていると、どうしても世界の動きに対して出遅れてしまう可能性があるわけです。親世代の中には『英語が話せなくても仕事はできた』という経験を持つ人も多いかもしれませんが、現在の社会では確実に変わってきています。英語は特別なスキルというよりも“標準的な能力”になりつつあり、企業でも英語資格を持っていることで海外駐在など勤務場所が世界に広がるケースが増え、英語ができることが前提となる場面も増えています。こうした社会の変化を、子育て世代の保護者は直感的に感じ取っているんですよね。英語を学ぶだけでなく『英語でも学べる環境を用意したい』と考える家庭が増えている理由には、こうした背景があるのだと思っています」

国際教育を進める学校が続々と

―実際、教育現場でも国際教育の流れは強まっているのでしょうか。「はい。国際教育に重点を置いた教育イベントには、ベビーカーを押す親御さんから高校生まで幅広い年齢層の方々が集まっています。学校側もこの流れを受けて、国際系コースを設けたり、探究型学習を取り入れたりするケースが増えています。この動きは首都圏だけではなく、地方でも同様で、国際教育を打ち出す学校が増えてきました。また、学校の生き残り戦略として国際化を進めるケースも少なくないんですよね」―つまりインターナショナルスクールではなく、日本の学校で国際教育を受ける選択肢も増えているということでしょうか?「一部の授業を英語で行ったり、探究活動を英語で進めたりするなど、日本の教育と国際教育を組み合わせた学びを提供する学校が増えてきています。生活や学習の基盤は日本語で、国語や古典など日本の教育もしっかり学ぶことができる一方で、英語を使った授業や探究活動を通して国際的な視点を育てることができるのは大きな魅力だとして非常に注目度が高いです。また、こうした学校から海外大学に合格する生徒も増加傾向ですが、実際に進学するのは3分の1程度でしょうか。海外大学は学費の問題もあるため、奨学金が取れなければ国内大学に進学するというケースも見られます。そういった方は大学院生や社会人になってから海外で学ぶことを視野に入れていることが多いようですね」

中学受験、さらには小学校受験にも国際化の波が

―中学受験のシーンから考えても、国際化の波は来ていますか?「現在、中学受験界では渋谷教育学園渋谷や渋谷教育学園幕張、広尾学園や三田国際科学学園など、国際系の中高一貫校が非常に人気を集め、難易度も上昇しています。『日本の英語教育は弱い』と言われることもありますが、実際に中学受験で英語科目を実施している学校の問題を見てみると、良問が非常に多いんです。単なる暗記型ではなく、詩を読んでその背景を考察するなど、その子どもが持っている思考力や感性を見る問題があるんですよ。ほかにも英検の資格を利用した入試や、英語エッセイ、英語プレゼンテーションを取り入れた試験も増えています。英語で自分の考えを表現する力を見る入試です。そこには学校が求める生徒像へのメッセージが込められているとも言えるでしょう。今後、英語力を評価する入試はさらに増えていくと考えられます。また、これらの学校は『国際生入試』『インター生入試』など多様な選抜方法を設け、帰国子女やインターナショナルスクール出身者、英語に強みを持つ子どもたちにチャンスを広げています。また、一般生に対しても『プレゼン型』や『適性検査型』など、従来のペーパーテストとは異なる評価軸を採用する学校が増えており、入試そのものが多様化している点にも学校側の姿勢が表れています」ーさらに小学校でも国際系のコースを新設する学校が見られますよね?「仰るとおり、近年、小学校では『国際コース』や『探究コース』といった特別なクラスを新設する私立小学校が増えており、その倍率も年々上昇中です。その背景には、中学受験での国際系中高一貫校の人気があるのだと思います。たとえば渋谷教育学園渋谷や広尾学園などは、帰国子女や英語力に秀でた生徒を積極的に受け入れる入試枠を設けており、そこへの“進学実績”を武器に、小学校段階から囲い込みが始まっているように感じるのです。また、保護者側でも『将来的に英語で学べる環境に』というニーズが強くなっており、偏差値だけではない“価値のある学校選び”が進んでいるわけです。そうして小学校受験が『出口(大学)から逆算した入り口』として位置づけられるようになり、国際教育を意識した家庭は、幼稚園・保育園の段階から情報収集を始めているケースも珍しくありません。受験市場全体が変化し、小学校からの国際教育志向は今後ますます加速していくと予想されます」―教育界に国際化の波が大きく来ていることがよくわかりました。そんな中、家庭ではどのようなことができるでしょうか?「直ぐにできることと言えば、海外のニュースに触れたり、英語の本や文学に親しんだりすることでしょうか。さまざまな文化や価値観に触れることで、子どもの視野は自然と広がっていきます。とはいえ国際教育で大切なのは、実は英語力そのものよりも「問いを持つ力」です。身近な社会問題について家族で話し合ったり、興味を持ったテーマを一緒に調べたりすることも、子どもの探究心を育てるきっかけになりますよ」

国際教育について考える無料イベント『「未来の進路と学びフォーラム』開催!

本年度、東大の推薦合格者や海外大の合格者を輩出した学校が多数集まり、ポスターセッションをおこないます。子どもたちは探究プログラムを日本語、英語でどのように学んでいるのかでしょうか?学びの成果を間近で見るまたとないチャンスです!「未来の進路と学びフォーラム」【イベント概要】実施日時 2026年3月21日(土) 10時~16時参加費用 無料会場 東京都千代田区丸の内2丁目5-2 三菱ビル 10Fコンファレンススクエアエムプラス参加のお申し込みはコチラから↓https://forms.gle/FXJ6gU3waKhnHDPQ7【参加校】茗溪学園中学校高等学校/麗澤中学・高等学校/芝浦工業大学柏中学高等学校/海城中学高等学校(※掲示のみ)/武蔵高等学校中学校/国際高等学校/茨城県立 水海道第一高等学校/アオバジャパン・インターナショナルスクール/ローラスインターナショナルスクール/キャピタル東京インターナショナルスクール/モンテッソーリ・スクール・オブ東京/ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン(※動画のみ)/ワンワールド・インターナショナルスクールつくば校/グローバル・インディアン・インターナショナルスクール 他(順不同)

イベント詳細はこちらから

<お話を伺ったのは……>村田 学さん国際教育評論家・国際教育シンクタンク『International Education Lab(IEL)』所長インターナショナルスクールタイムズの編集長として執筆しながら、国際教育評論家としてNHK、日本経済新聞やフジテレビ『ホンマでっか!? TV』、東洋経済 オンライン、プレジデント オンラインなど各メディアに登壇および記事掲載。国際バカロレアの教員向けPYP(初等教育プログラム)の研修を修了。インターナショナルスクールにスクールオーナーとして経営参画し、カリキュラムから外国人教職員の採用、生徒募集や保護者対応など現場で経験を積み、国内外のインターナショナルスクール、名門ボーディングスクールの設立準備などコンサルタントとしても活動している。

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