1. トップ
  2. ナイチンゲールダンス・ヤスのコラム連載!「メロいの正体」

ナイチンゲールダンス・ヤスのコラム連載!「メロいの正体」

  • 2026.3.6

渋谷よしもと漫才劇場に所属し、「M-1グランプリ2023」では準決勝進出&敗者復活戦3位という結果で注目を浴びたお笑いコンビ・ナイチンゲールダンスのヤスさん。“尖り芸人”と呼ばれた過去もあるが、その素顔は「真っすぐで熱い男」だ。そんな彼が日々感じたことを書き綴る連載「ヤスのコラム」。

「ヤスのコラム」第24回 撮影=booro/ヘア&メーク=下竹絢子
「ヤスのコラム」第24回 撮影=booro/ヘア&メーク=下竹絢子

「今いちばん熱いワード『メロい』の定義を考えた結果」

ヤスです、世の中はいま大メロ海時代です。メロいという言葉が市場を支配し、メロいメロくないで議論が過熱し、メロいにランキングがつけられています。

そんな今いちばん熱いワードであるメロいの定義を考えたことはありますか?

多くの方がメロいをぼんやりとした意味で使っていて実際に言語化して説明しろと言われたら「?」となってしまうと思います、これはあなたがおかしいのではありません。

メロいという言葉があまりにも使い勝手がよすぎるせいなのです。

かっこいいでもない、かわいいでもない、尊いでもない、そんなどのジャンルにも使える魔法の調味料がメロいという成分なのです。

今日は僕がこのメロいという言葉と向き合ってその意味を言語化してみました。世紀の発見です。僕がメロいのアリストテレスです。

まずとりあえずAIにメロいについて説明してもらいました。こちらです。

AI「“メロい”とは推しやアイドル、好きな人がメロメロになるほどかっこいい・かわいい様子を表す若者言葉、SNS用語で、単に好きよりも強い胸キュンした状態に使われます」

とのことでした。

正直これで正解でいいですね。今日は楽なコラムでした、ギャラ振り込んどいてください。

…としたいのは山々なのですがすみません、ここはヤスのコラム。興味が湧いたことに対して少しの違和感も僕は逃したくないのです。

ここで気になったのは「かっこいい、かわいい様子を表す」という部分です。

僕はライブシーンのど真ん中、第一線に日々駐屯している中で、メロいメロくないの議論をたくさん聞いてきました。

それを聞くたびメロいとは単純に顔が整っている、スタイルがいいとはまた変わってくるなと思いました。

それならビジュがいいとかの言葉で片付けることができそうだからです。

しかしメロいは、かっこいい、かわいいの要素も内包していることも事実だと思います。間違ってはないけど正解ではないこの感覚。

ではお待たせしました。

僕が定義したメロいとは一体なんなのか、それは

「こちらに想像させる余地のある存在」

です。

もうこれ、これでこの議論終わりにしてください。

たとえば、今あなたの目の前にめちゃくちゃ顔が整った男がいます。

もちろんこの時点でややメロいと言ってもいいです。さっきも言ったように、メロいはかっこいいもかわいいも内包しているので。

それでは、この顔の整ってる男が普段は全方位に愛想も悪くオラついているのですが、実はただの人見知りで、裏で「なんで俺あのときあんな態度とっちゃったんだろう」とか1人悔やんでいてそのことをあなただけが知っていたら?

「あっ」

なにかが落ちる音がしました?

想像しました?

ようこそ、ここが真のメロいです。

そしてここから無限の想像ができますよね?

実はこの人はこうだから、こういうときもこうしそう。

とか

この人はこうだから、今からこんなことが行われるけどたぶんこうする。

など

たくさんこっちに勝手に想像させてこっちの感情をかき乱してくる存在、それがメロいだと思います。

僕は不思議だったんですよ、メロいランキングで普通に顔も整っている人がランクインしてないの。

でももしこの僕が定義したメロいの「こちらに想像させる余地のある存在」が合っているとしたら、確かにその人はランクインしなさそうだなと思いました。

なぜなら「明るく、社交的でみんなに同じ対応をするから。あとオス過ぎる(見た目ではなく普段から滲み出るムーブが)」

これだと想像できる余地が少なすぎるんですよね、家帰っても明るそうだし。

あとここで大事なのは、実際に家でも明るいかどうかじゃなくて、家でも変わらず明るそうと思われること自体がメロいに反しているということです。

すでにある言葉で言えば「ギャップがなさそう」。

だから、何考えてるかわからないとかよく言われる存在はこっちが勝手に想像してしまうのでメロいの対象になりやすいですよね。それが合ってたら解釈一致、合ってなくてもそれはギャップ。

まさにメロの永久機関。

最初に言った「メロいはかっこいい、かわいいも内包している」という言葉は、そもそもかっこいい、かわいいなど見た目でも知性でも過去でもなんでも、いったん目を引くものがないとそもそもメロいの土俵に立たないので、そのように表現しました。

メロいとは、完成された美ではなく、未完成に感情を預けてしまうことなのかもしれない。

以上が僕が考えたメロいの定義です。

そろそろヤスさんがコラムでメロいについて語りそうだな、語ってくれないかなと思っていたあなたへ。

あなたの想像に応えてみました。

※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

元記事で読む
の記事をもっとみる