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テレビもDVDも観られず、外にも出られない…「今日は何をすればいいんだろう」子連れ避難生活で必要だったものとは【著者インタビュー】

  • 2026.3.6

【漫画】本編を読む

2026年は東日本大震災から15年。話題にあがる機会も減りつつあり、当時のことを知らない世代も増えてきた。しかし日本のどこにでも、いつ起きても不思議ではないのが地震。あなたは「今日地震が起きても大丈夫」と言える備えをしているだろうか?

2025年12月に発売された『今日、地震がおきたら』(アベナオミ/KADOKAWA)は宮城県利府町で地震にあい、当時1歳7か月の長男と夫と共に自宅避難生活を経験した著者・アベナオミさんによる実録コミックエッセイ。3月11日から3週間の日常がリアルに、鮮明に記録されている。子どもにも当時のことが伝わるようにと漫画の漢字全てに読みがながふられるなど、アベさんの思いが詰まった一冊だ。

震災後、防災士の資格も取得したアベさんに、当時のことや本書のコラムの中でも特におすすめしたい防災術についてなどお話を伺った。

※『今日、地震がおきたら』は、著者が東日本大震災を経験した当時(2011年3月11日〜4月)の詳細なメモを元にまとめています。その中で津波など自然災害を想起させるシーンがございます。お読みになる際は、予めご留意ください。

――アベさんは当時1歳7か月だった長男と避難生活を送られました。小さな子どもがいる避難生活で、一番大変だったのはなんですか?

アベナオミさん(以下アベ):電気が通らなかった期間に、どう子どもの暇を潰すかを考えることですね。当時は原発事故に関連した不安もあったので、あまり外に出す気にもなれなくて。そんな中、子どもと一日どう過ごすかというのは私も含めて悩んでいるママさんが多かった印象です。朝起きた時にはもう「ああ、今日は何をすればいいんだろう」と思っていました。1歳児だからまだ道理も通じず「電気がないからテレビもDVDも観れないよ」と言ってもわからないし、外にも出たがるし……。

――私はコロナ禍の時に1歳と3歳の子どもがいたので、「あの時テレビがつかなかったら……」と想像してしまいました。それは辛いですよね。今思えばこうすればよかった、というのはありますか?

アベ:もうちょっと自分の時間を取れば良かったなと思います。作中で10日ぶりにコーヒーを飲んだエピソードを描いたのですが、本当に当時はあらゆることでいっぱいいっぱいで、ほっと一息つく時間がなかったんです。夜、子どもが寝た後にちょっとお酒を飲むとかでもいいんですけど、そういう自分を癒すということをまったくしていないママさんがすごく多くて。震災半年くらいになってから体調を崩す方が周りにも多くいらっしゃいました。

――その気持ちはわかる気がします。

アベ:当時はやっぱり「子どもを守らなきゃ」という気持ちが一番にあったので、余震が来るたびに子どもに覆いかぶさったりしていました。自分は後回し、って思う方が多いと思うのですが、意識的に自分を休ませる時間というのも取らないといけなかったなと思います。

取材・文=原智香

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