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「なんでそんなこと言うの?」彼に渡した誕生日プレゼント。だが、彼の放った言葉で別れを決意【短編小説】

  • 2026.3.6

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

心を込めて選んだプレゼント

彼の三十歳の誕生日。

私はこの日のために、半年前から少しずつ貯金をしてきました。

有名ブランドの本革の財布をプレゼントするためです。仕事帰りに何度もお店へ足を運び、彼の手に馴染みそうな色と質感を吟味しました。

当日、予約したレストランで彼に包みを渡しました。リボンを解く彼の手元を、私は期待と緊張で見守ります。

「喜んでくれるかな」と、胸の高鳴りが止まりませんでした。

しかし、箱を開けてブランドのロゴを確認した彼の口から出たのは、感謝でも喜びでもない言葉でした。

彼からの信じられない一言

「これいくらだった?」

あまりに唐突な質問に、私は言葉を失いました。照れ隠しかと思い、濁そうとしましたが、彼は真顔で金額を問い詰めてきます。

仕方がなく五万円ほどしたことを伝えると、彼は財布を指先で弾きながらこう続けました。

「ふーん。これ、フリマアプリで売ったらいくらになるかな」

その瞬間、私の心の中で何かが音を立てて崩れ落ちました。

私が何ヶ月もかけて貯金し、彼の喜ぶ顔を想像しながら選んだ時間は、彼にとってはただの「転売価格」でしかなかったのです。

彼がこれまで見せてきた合理的な性格は知っていましたが、まさか私の好意までもをお金に換算されるとは思いませんでした。

「なんでそんなこと言うの?」

震える声で尋ねても、彼は「だって、価値を知っておくのは大事だろ」と平然と言い放ちます。その無機質な表情を見た時、私は彼との未来が完全に見えなくなりました。

これからの人生で、私が贈る愛や思い出を、彼はすべて換算し続けるのでしょう。

「その財布、返して。もう終わりにしよう」

私は彼の返事を聞かずに席を立ちました。取り返した財布は、明日自分へのご褒美として使うか、あるいは本当に売ってしまおうと思います。

夜風に吹かれながら歩く帰り道、悲しみよりも、自分を大切にする決断ができたことへの安堵感で胸がいっぱいでした。

 

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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