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母を緩和病棟に預けることに。施設選びの決め手は身近な専門家からのアドバイス【著者インタビュー】

  • 2026.3.5

【漫画】本編を読む

大好きな母と、母と自分を苦しめてきた父がほぼ同時期にがんと宣告された枇杷かな子さん。そこから約2年間の間ダブル介護に取り組んだ日々を綴ったのが『今日もまだお母さんに会いたい』(KADOKAWA)だ。

枇杷さんの前作『余命300日の毒親』は自身の父との記憶をベースにしたセミフィクション。本作にはそのモデルになった父と、母の闘病生活を支えた日々が描かれる。母を虐げ続ける父を介護する葛藤、迫り来る大好きな母との別れへの不安、そしてそれぞれの看取りと母を亡くしてからの感情……。本心を隠すことなく描かれるその物語には、自分自身の両親との別れを重ねずにはいられない。枇杷さんに当時の心境から経験者としてのアドバイスまで、さまざまなお話を伺った。

――お母さまは最後緩和病棟に入られたとのことですが、親を施設に預けるかどうか、預けるとしてどんなところに入れるかというのは皆さん悩まれるテーマかと思います。枇杷さんはどう決断されましたか?

枇杷かな子さん(以下、枇杷):私の場合、父が母に暴言を吐いたりするので、とにかく父と離れてほしい。その方が私や叔母も顔を見に行けるし、落ち着いてご飯を食べさせてあげられる。という事情があったので、早い段階からなんらかの施設に入所させることについては検討していたんです。でも本人に拒否されてしまって。最終的には母の先生のおすすめもあって緩和病棟に入ったのですが、ものすごい説得の末、いざ入ったらすごく喜んでいましたね。

――いくつかの施設を比較したりはしましたか?

枇杷:しました。でも候補が3つ以上増えると混乱して決めるのが大変になってしまうかなと思ったので、まず3つくらいに絞って。絞る際の私の一番の条件は通いやすさ、あとはスタッフさんや先生の対応が優しそうなところですね。ネットにも情報はあったんですが、病院の先生や訪問看護師さん、ケアマネさん、ソーシャルワーカーさんにも相談しました。これはもう人によるというか、詳しく教えてくれる方もいればそもそも詳しくない方もいるので運になってしまうのですが。ただその2つは人気で空きがなかったんです。

――高齢者向けの施設は順番待ちのところが多いと聞きますね。

枇杷:残りの1つに空きがあって、たまたま先生も紹介してくださり、私の中での条件も満たしていたので、見学した上でそこに決めました。ネット上では「人気の施設は長くいると退院させられる場合もある」とあってそれも心配していたのですが、先生に聞いたら「いいや、うちの病院の場合はないけどね」と。母の病状的にも長くはいられないものだと見込んでそう言ったのかもしれませんが…。緩和ケア病棟の退院については、やむおえない事情によるものもあるようですが、ネットの情報を鵜呑みにせず、生の声というか詳しい人に聞くのが一番だなと感じました。

取材・文=原智香

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