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62人のロイヤルベビーたちが洗礼式でまとった「特別なローブ」が初の一般公開へ

  • 2026.3.5

イギリス王室が所有する膨大な美術品や歴史的コレクションの維持・展示を行うロイヤル・コレクション・トラストが、2026年4月10日より、回顧展『Queen Elizabeth II: Her Life in Style(訳:エリザベス女王:スタイルに宿るその生涯)』を開催する。故エリザベス女王の100年にわたる歩みを称え、その唯一無二のファッションを象徴する200点以上のアイテムが公開される予定だ。

バッキンガム宮殿のキングズ・ギャラリーにて展示される今回のイベントでは、故女王のウェディングドレスから戴冠式のガウンまで、歴史的な逸品が並ぶ。なかでも最大の注目を集めているのが、約185年前に制作され、計62名ものロイヤルベビーが着用してきた洗礼式用のローブ(クリスニング・ローブ)だ。

Royal Collection Trust

ロイヤル・コレクション・トラストによれば、このローブが一般公開されるのは史上初めてのことであり、まさに歴史的な瞬間となる。

炭鉱夫の娘から女王御用達の裁縫師となったジャネット・サザーランドによってデザインされたこの特別なローブは、1841年、ヴィクトリア女王の長女ヴィクトリア王女の洗礼式で初めて使用された。以来、1926年に生後1ヶ月で着用したエリザベス女王、そして1982年のウィリアム皇太子に至るまで、世代を超えて受け継がれてきた。

1982年の洗礼式でガウンを着用したウィリアム王子(当時)。 Tim Graham / Getty Images

しかし2004年に、エリザベス女王はこのローブが非常に脆くなっていると判断。すぐさまレプリカの制作を命じ、それ以降のロイヤルベビーたちは2代目となる新しいローブを着用している。

オリジナルのローブは、イーストロンドンのスピタルフィールズ・シルクに、デヴォン州で作られた繊細なホニトンレースを重ねた贅沢な作りだ。当時最高級とされたシルクだが、非常にデリケートな素材であるため、長年にわたり幾度もの修復が重ねられてきた。今回の展示にあたっても、100時間以上を費やす緻密な保存作業が行われたという。

1926年、エリザベス王女(当時)の洗礼式。 Central Press / Getty Images

会場では、エリザベス女王が直筆で記したメモと一緒に展示される。そこには、祖母メアリー王妃から始まった伝統を引き継ぎ、このローブをまとったすべての赤ちゃんの記録が遺されている。

故エリザベス女王が、洗礼用ローブを着用したすべてのロイヤルベビーたちを記した直筆のメモ。 Royal Collection Trust

「この洗礼式用のローブは、エリザベス王女が幼少期に身にまとった最も重要な衣服であり、女王がその生涯を通じて支持し続けた英国職人の技術を示す、類まれな例でもあります」と、展覧会キュレーターのキャロライン・ド・ギトーは語る。

「エリザベス女王が誕生する以前から、そして女王の後に続く多くのロイヤルベビーたちが袖を通してきたこの一着は、ワードローブの中でも特別な地位を占めています。女王の生誕100周年という記念すべき年に、これを多くの方々と共有できることを大変嬉しく思います」。

Translation: Harper's BAZAAR JP From Harper's BAZAAR.com

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