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現代はふざける大人が少ない!「日本のおばさん像を楽しくしたい」動画に込められたメッセージとは?【YouTuber・しっぽじかんさん】

  • 2026.2.23

現代はふざける大人が少ない!「日本のおばさん像を楽しくしたい」動画に込められたメッセージとは?【YouTuber・しっぽじかんさん】

50代、主婦、元CA、保護犬含む6匹とともに暮らす人気YouTuberの「しっぽじかん」さん。50代ならではの美容悩みあるあるや、プチプラコスメを使ったメイク法などを、ふざけた動画(笑)と、巧みな話術で発信しています。第四回では、しっぽじかんさんが「ふざけたおばさん動画」を発信し続けるその真意や、悩みや生きづらさを抱えている女性に向けたメッセージを伺います。

丁寧な暮らしをいじったりもするけど、実は私も丁寧な暮らし、大好きです(笑)

――「丁寧な暮らしなんて、白湯さえ飲んでおけばいい」と言い放っている動画が個人的にツボでした。50代女性の本音を代弁してくれているようで、スカッとしました。

ありがとうございます。でも実は私も、もともとは「丁寧な暮らし」に憧れていた一人でして(笑)。今も趣味はガーデニングだし、庭で取れたハーブを食事にちょこんと飾ったりもします。最近はホイップスチーマーを手に入れたので、それでホイップしたミルクを乗せたカモミールティを飲むのが幸せな時間です(笑)。

――めちゃくちゃ「丁寧な暮らし」じゃないですか!(笑)

でしょ(笑)。やっぱり憧れますよね。私が言いたいのは、「丁寧な暮らしなんてくそくらえ!」ということではありません。丁寧な暮らしにとらわれて、自分が苦しくなるぐらいだったらやめましょう、ということ。私も鉄瓶で白湯を沸かすのは、早々に諦めました。鉄瓶はね、時間がかかりすぎるから(笑)。

おばさんになったら楽だよ、ということを伝えていきたい

――しっぽじかんさんがふざけた動画を配信するのは、娘さん世代へのメッセージが込められていると伺いました。

そうですね。娘やその友人たちと接していると、悩みを抱えている子や苦しんでいる子がとにかく多いことに気づいたんです。将来への不安だったり、親との関係だったり、原因はさまざまですが、みんなそれぞれ大きなプレッシャーを抱えている。いい大学に入って、いい会社に就職して、そのためには海外に行ってボランティアをしなきゃいけなくて…。そして、いいパートナーに巡り合わないといけない。そのルートだけが唯一の正解で、そこから外れるのが不安。聞いてみると、そんな女の子たちがたくさんいるんですよね。

――決まったルートから外れるのが怖いという…。

私自身も若い頃、女であることでたくさん嫌な目に遭いました。痴漢もされたし、セクハラもされた。学生たちが必死になって就活をしている姿を見ると、そんなおじさんたちがふんぞりかえっている会社にわざわざ就職しなくてもいいじゃないか、と思うんです。若い世代には選択肢がたくさんあるぞ、ということを伝えたい。そのためには、大人がもっとふざけなくてはいけない、と本気で思っています。

――大人がふざけることが、若い子たちの救いになると。

はい。ふざけることで、「おばさんになったら楽よ。モテを考えなくていいし、好きなことを好きなだけできる」という、良い意味での逃げ道を若い子たちに提示したいと思っています。「おばさんは楽しい!だから今を頑張って乗り越えて」と伝えることが、しっぽじかんの使命だと思っています。

――それは、同世代のおばさんにとっても希望となりますよね。

そうだとうれしいです。おばさんになってまで「丁寧な暮らしをしなきゃ」とか「家のことを100%こなさなきゃ」となったら、しんどいじゃないですか。家は気を抜くところなんだから、頑張らなくていいんです。
同時に、私のメッセージは、子供にプレッシャーをかけすぎているお母さんたちにも伝わったらいいなと。子育てに悩んでいる人にも、私のふざけた動画を見て「なーんだ、こういう50代でいいんだ」と思ってもらえたら、してやったりです。

女性はみんな苦しい。だからこそみんなで元気になりたい

――女性は目立ってはいけない、みんなと同じではみ出てはいけない、という考えの持ち主も50代以降には多いですもんね。

「女性はこうあるべき」という呪縛への反発心は、私は人一倍強いかもしれません。私自身、縛られるのが嫌いだし、好きなだけ表現がしたい。妻であることお母さんであることで沈黙せざるを得ない、と悩んでいる人がいたら、「そんなことないよ」と伝えていきたいですね。

女性ってみんな苦しいんです。結婚していても苦しいし、独身でも苦しい。だからこそ、女性同士分かり合えることは多いと思っていて、みんなで元気にしていこう、という思いが強くあります。

――しっぽじかんさんの動画は、ふざけているように見えて、深いメッセージも込められていたんですね。

私は人よりちょっとネジが外れているんです(笑)。良き妻、良き母というサンプルのような人間には興味がない。スッピンを公開することも、変なダンスをすることにも抵抗がなくて。それよりも「おもしろいことをする」ことの方が好きなんです(笑)。
多くの50代ができないクレイジーなことを、私が代わりにやっているという気持ちです。

昭和生まれの夫はやはり100%応援というわけではありません(笑)

――娘さんからは「うちのお母さん、変わっているけれど最高!」という評価ですが、一方で旦那様はどんな反応ですか?

昭和生まれの夫は、通常の感覚の持ち主なので、正直手放して賛同してくれているわけではありません(笑)。最初は反対すらしていました。SNSを、承認欲求のはけ口として利用している人が多い、そんな存在として捉えている様子もあったんです。


――#1で「稼いでいない人間には文句を言う資格はない」というコメントで奮起した、というお話がありましたが、しっぽじかんさんと旦那様の間にもそんな雰囲気はありましたか?

夫が直接言葉にして私を非難したことはありませんが、本心にはあったかもしれません。正直、他のママ友のご主人と比べるとかなり理解のある夫なんだと思います。でも昭和の男性なので、男が経済的に女性を支えたいという気持ちが強い分、女性には「守られる側」の役割を無意識に求めている部分はあると思います。
あ、でも夫の名誉のために言わせてもらうと、彼はすごく家庭的ですよ。家事もしますし、育児も楽しんでやってくれて、ママ友からは「神様」なんて呼ばれてたりしました(笑)。そんな人間ですら、妻のユーチューバー活動にはなかなか思考が追いつかないということですね。

ただ私がここ数年のユーチューバー活動 でそれなりの収入を得るようになってからは、少し対応が変わったかもしれません。私の活動を「ただの遊び」と無関心だったのが、理解者のそぶりを見せることも増えてきました(笑)。まあ、今も面と向かって私の活動について話すことはないので、そこはお互い踏み込まない領域ということですかね。
夫婦なんでそのくらいの関係がちょうどいいのかもしれません。

――今後、しっぽじかんとしてどんな活動をしていきたいですか?

インスタグラムで、私が演じるCAの九条元子というキャラクターがいて、オリジナルのダンスを披露しているんです。今は一人で踊っているのですが、そのダンスを一緒に踊ってくれるおばさん仲間をオーディションで増やしていきたいなという構想を練っています。某オーディション番組の「No No Girls(通称:ノノガ)」ならぬ「No No BBA(通称:ノノバ)」ですね。さすがに怒られるかな(笑)?とにかくふざけたおばさん仲間を増やして、いろいろなコント動画を作り、若者や女性たちを元気にしていきたいですね。

【しっぽじかんさんのターニングポイント➃】
私自身も若い頃、女であることでたくさん嫌な目に遭いました。だからこそ私の作ったふざけた動画で「なんだ、こういう50代でいいんだ」と思ってもらえたら、してやったりです。

【PROFILE】

しっぽじかん

1974年生まれ。東京都出身。大学卒業後、日系航空会社の国際線客室乗務員を経て、25歳で結婚。28歳で長女、31歳で次女を出産。インスタグラムやYouTubeでは、客室乗務員に扮したクスッと笑える動画や、メイク動画、保護犬を含む6匹との日常を発信。「ふざけたおばさん」のリアルを発信することで、多くの同世代や若い女性を勇気づけ支持を得ている。

【Instagram】 https://www.instagram.com/sippojikan/
【YouTube】 https://www.youtube.com/@しっぽじかん

撮影/佐山裕子(主婦の友社) 取材・文/皆川知子

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