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目がかゆくなってからではもう手遅れ?すぐに「花粉症」治療をすべき3つの理由 眼科医がNG行為も解説

  • 2026.2.17
目のかゆみの症状が出る前に、花粉症の治療をすべき理由とは?(画像はイメージ)
目のかゆみの症状が出る前に、花粉症の治療をすべき理由とは?(画像はイメージ)

朝晩を中心に厳しい寒さが続いていますが、比較的暖かい日もあります。そんなときに気になるのが花粉症です。東京都が2月16日、都内でスギ花粉の飛散開始を確認したと発表しました。目がかゆくなってから受診する人もいるようですが、めめ眼科船橋(千葉県船橋市)院長で眼科医の安田向壱さんは「目の花粉症の治療は、症状が出る前、あるいは出始めた直後に始めるのが最も効果的です」と力説します。なぜ早めの受診が大切なのかについて、安田さんに聞きました。

目薬が効き始めるのに2週間かかる

Q.花粉症について、なぜ「早めの受診」を勧めるのでしょうか。

安田さん「花粉症の治療には『初期療法』という考え方があるからです。初期療法とは、花粉が本格的に飛び始める約2週間前から治療を開始する方法です。早めに点眼薬(目薬)を使い始めることで、次の3つのメリットがあります」

(1)症状が出るのを遅らせる花粉が飛び始めても、すぐに強い症状が出にくくなります。

(2)シーズン中の症状を軽くする炎症の「種」が芽吹く前に抑え込むため、ピーク時のつらさが劇的に軽減されます。

(3)薬の使用量を減らすことが可能症状がひどくなってからでは、ステロイド剤などのより強い薬が必要になることがありますが、初期療法を行えば比較的マイルドな薬だけで乗り切れる可能性が高まります。

Q.アレルギー用の目薬は即効性があるのでしょうか。

安田さん「これは重要なポイントですが、アレルギー用の目薬(抗アレルギー点眼薬)は、実は『使い始めてから効果が安定するまでに1〜2週間かかる』という特性があります。

なぜ時間がかかるのかというと、アレルギー反応は、体内の『マスト細胞』という袋から、ヒスタミンなどのかゆみの原因物質が放出されることで起こります。抗アレルギー点眼薬の多くは、このマスト細胞が破れるのを防ぐ働きをします。この働きを『肥満細胞安定化作用』と言います。

一度マスト細胞が破れてかゆみ物質があふれ出してしまうと、それを抑え込むのは大変です。しかし、あらかじめ目薬の成分を瞳の粘膜に浸透させておくことで、花粉がやってきても『袋を破れにくくするバリアー』を張ることができるのです。

この『バリアー』がしっかり完成するまでに、およそ1〜2週間の継続的な点眼が必要になります。『かゆくなってから一回差したけれど、あまり効かない』と感じるのは、このバリアーがまだできていないからかもしれません」

Q.もし花粉症で目がかゆくなってから眼科を受診した場合、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

安田さん「受診前の段階で、目にはすでに強い炎症が起きています。そのため、症状がひどくなってから受診すると、次のような悪循環に陥りやすくなります」

(1)目をこすってしまう強いかゆみで目をこすると、目の表面(角膜)に傷がつきます。

(2)さらにかゆくなる傷がついた部分はさらに敏感になり、花粉の刺激を受けやすくなります。

(3)重症化する結膜が腫れ上がり(結膜浮腫)、通常の目薬では太刀打ちできなくなります。

早めに受診して「かゆみのスイッチ」が入らないようにコントロールすることは、大切な瞳を守ることにもつながるのです。

「花粉症くらい、市販の目薬や内科の薬で済ませている」という人も多いかもしれません。しかし、眼科を受診することには、次の3つの大きな意義があります。

(1)他の病気との判別目のかゆみの原因が花粉症ではなく、実はドライアイによる刺激や、別の感染症である可能性もあります。

(2)コンタクトレンズの相談花粉の時期、コンタクトレンズには汚れが付着しやすくなります。1日使い捨てタイプなど、レンズの種類の変更や、正しいケア方法のアドバイスを行います。

(3)最適な目薬の処方アレルギー点眼薬にもたくさんの種類があります。患者のライフスタイルや症状の強さに合わせて、最適な組み合わせを提案します。

Q.今からできる花粉症対策やNG行為について、教えてください。

安田さん「眼科の受診と併せて、今日から次のことを意識してみてください」

(1)花粉の飛散情報をチェックお住まいの地域の花粉の飛散予測を確認しましょう。

(2)水道水で目を洗わないかゆいからと水道水でジャブジャブ洗うと、涙の保護成分まで流してしまい、逆効果になることがあります。目を洗う場合は専用の洗眼液か、人工涙液を使いましょう。

(3)眼鏡、マスクの着用物理的に花粉をシャットアウトするのが最も有効です。最近は度付きの花粉ガード眼鏡も増えています。

春は本来、お出かけや新しい生活が楽しい季節です。「花粉症だから春は嫌い」と諦めてしまう前に、一足早い対策を始めてみませんか。「まだそんなにかゆくないんだけど…」という段階での受診、大歓迎です。むしろ、そのタイミングこそ、私たち眼科医が最もお役に立てる時かもしれません。花粉が本格的に飛散する前に、ぜひお気軽にご相談ください。

オトナンサー編集部

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