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「アルフレド・ジャー あなたと私、そして世界のすべての人たち」が東京オペラシティアートギャラリーで開催中

  • 2026.2.17

「今推しの展覧会」

フリーキュレーターのSEIJIです!

最近は、美術館の展示に様々な工夫やサプライズを感じます。そんな美術館の現在をコラムにしてお届けする「今推しの展覧会」。

率直に、私をググッと惹き付ける作品が際立ったのが、東京オペラシティアートギャラリーのこの展覧会です。

注目のアーティスト「アルフレド・ジャー あなたと私、そして世界のすべての人たち」が東京オペラシティアートギャラリーで開催中!

出典:シティリビングWeb

《彼らにも考えがある》 2012 © Alfredo Jaar

アルフレド・ジャーは、チリのサンティアゴに⽣まれ建築と映像制作を学んだのちに渡⽶。

以後、ニューヨークを拠点として国際的に活躍している作家。美術館に行って観る価値ありの推しの展覧会なんです!

出典:シティリビングWeb

《マジシャン》 1979 © Alfredo Jaar

ラテンアメリカ初の快挙!

アルフレド・ジャーは1980年代にニュー ヨークの都市空間へ介⼊する作品《Rushes》(1986)や《アメリカのためのロゴ》(1987)に よって注⽬を集め、1986年のヴェネチア・ビエンナーレ、1987年のドクメンタ両⽅に招待された初のラテンアメリカ出⾝の作家となりました。

アルフレド・ジャーは現在にいたるまで社会の不均衡や世界各地で起きる地政学的な出来事に対する繊細な視点と真摯な調査にもとづく作品で知られています。

その作品は写真、映像、建築的なスケールの⽴体作品と多様なメディアにわたり、⾝体的体験をともなうインスタレーションが特徴のようです。

誰かを糾弾するのではなく、世界を検証する詩的なモデルをつくり出すアルフレド・ジャーの制作に通底するこの態度は、戦禍や不平等といった悲劇をはじめ、⽇常の諸問題に直⾯する私たちに、静かに、⼒強く訴えかけているようですね。

出典:シティリビングWeb

《サウンド・オブ・サイレンス》 2006 © Alfredo Jaar

崇高な世界観

善悪は単純に決められるものではなく、ときに反転することがあること、遠く離れた国の惨事にも私たちが関わっている可能性があること。

異なる価値観をもつ他者の存在を否定せず、それでも幸せになるために、⼀⼈⼀⼈がよく⾒て、考えることをうながしているのです。

ハッとするような深い視点、そして私たちが忘れてはいけない心…、これこそが芸術なんだと感銘してしまいます。

そして、こうしたアルフレド・ジャーの姿勢と作品は⾼く評価され、重要な賞を多数受賞しているのです。

出典:シティリビングWeb

《ヒロシマ、ヒロシマ》 2023 広島市現代美術館での展⽰⾵景 © Alfredo Jaar 撮影:花⽥ケンイチ

出典:シティリビングWeb

《エウロパ》 1994 © Alfredo Jaar

出典:シティリビングWeb

《エウロパ》 1994 © Alfredo Jaar

2018年に「美術の分野で⼈類の平和に貢献した作家」を顕彰するヒロシマ賞の第11回⽬の受賞者となり、2023年には広島市現代美術館で受賞記念展が開催されました。 本展では、広島の展覧会で依嘱された⼤型の作品をはじめ、1970年代の初期作品からジャーの作家活動を代表する作品、そして本展のために制作する新作が出品されます。なぜ世界の諸問題を題材とした作品を作家はつくり続けているのか。その作品を観て私たちはなにを感じ、考えるのか。作家が半⽣を振り返りながら構成した本展は、私たち⼀⼈⼀⼈が世界と⾃⾝、そしてアートの⼒と向き合う機会となるでしょう。

出典:シティリビングWeb

《今は⽕だ》 1988 © Alfredo Jaar

アルフレド・ジャーとは

アルフレド・ジャーは、ニューヨークを拠点とする作家であり、写真家、建築家、映像作家である。

作品は世界各地で展⽰され、ヴェネチア・ビエンナーレやサンパウロ・ビエンナーレ、ドクメンタに出品されています。

また主な個展は、ニュー・ミュージアム(ニューヨーク)、 ホワイトチャペル(ロンドン)、ストックホルム近代美術館、シカゴ現代美術館、ローマ現代美術館など世界各地で開催。

⽇本では、2018年のヒロシマ賞受賞にともない、2023年に広島市現代美術館で個展が開催されています。

さらに世界各地で70以上の都市介⼊型プロジェクトを実施し、80冊を超える書籍が出版されていることからもその芸術表現の影響力をうかがうことができます。

名だたる美術館が作品を収蔵

作品の収蔵先は、ニューヨーク近代美術館、グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、アート・インスティテュート・オブ・シカゴ、シカゴ現代美術館、ロサンゼルス現代美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、サンパウロ美術館、テート美術館(ロンドン)、ポンピドゥ・センター(パリ)、ナショナル・ギャラ リー(ベルリン)、アムステルダム市⽴美術館、ソフィア王妃芸術センター(マドリード)、ストックホルム近代美術館、国⽴21世紀美術館(ローマ)、ローマ現代美術館、ルイジアナ近代美術館(フムレベック)、広島市現代美術館、徳島県⽴近代美術館、M+(⾹港)など美術館、個⼈蔵ともに多数。

出典:シティリビングWeb

《写真はとるのではない。つくるものだ。》 2013 © Alfredo Jaar

「いいアートとの出会いは、きっとあなたの心を豊かにしてくれるでしょう」by SEIJI。

期間は3月29日(日)まで。

東京オペラシティアートギャラリー

https://www.operacity.jp/ag/

プロフィール/SEIJI(小太刀正史)

フリーキュレーター。MeDEL個人事務所主催。学芸員の目線から美術館の情報を発信する活動を始める。自身もオブジェ作家として活動歴あり。

OBJECT東京展入選 From A The art日本オブジェ部門佳作 日本文化デザイン会議

ETDA展参加など。

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