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時計とスタイル:アーティスティックディレクター、ラムダン・トゥアミのケーススタディ

  • 2026.2.11
〈ブランパン〉の「フィフティ ファゾムス」

世界中どこでも目立つ時計だからできるだけ街にまぎれる格好で

デザイナー兼実業家として世界中を飛び回る、ラムダン・トゥアミ。ヴィンテージの〈ルクルト〉を筆頭に、愛用する時計は入手困難なものばかりだという。コンディションは、「できるだけ古びたものがいい」という理由から傷や色褪(あ)せた使用感がある。その気取らなさが自身のスタイルとなっている。

〈ルクルト〉の時計をつけ犬を撫でるラムダン・トゥアミ
〈ジャガー・ルクルト〉になる以前の〈ルクルト〉時代の1940年代製のクロノグラフ。「こんなにグラフィックが美しい時計は見たことがない」と感動し、即決した逸品だという。
ラムダン・トゥアミのパリの自宅の棚
パリの自邸にある自室の棚。好きだというのび太のフィギュアなどが並ぶ。
「〈ジャン・クロード ペラン〉のベルトをつけた時計
前の所有者から「〈ジャン・クロード ペラン〉のベルトとの相性が抜群に良い」と聞かされ、付け替えている。

「高額な時計を着けるときほど、街にまぎれるような普通の格好をしたいんです。それは防犯面を意識してのことでもありますが、単純にそういう一見チープシックな装いが好きなんです」

たまに腕に着けずに出かけることはあるそうだが、大切な人と会うときや大事なミーティングが控える日は欠かさないという。

「どんな装いでも、ある程度の時計を着けることで“私もあなたの仲間です”という証しになります。財力をアピールすることだけが目的ではなく、珍しいものを手に入れるネットワークがあることや、自分なりのセンスを示すことが会話を交わさずにできてしまうから。言語化が難しいことや、わざわざ口にするほどでもないことを、ただ腕に着けただけでスマートに表現できます」

〈ブランパン〉が1953年に発売した世界初のダイバーズウォッチ「フィフティ ファゾムス」の初期モデルも愛用。

また時計を知ると、同じように自分の器や質を発信している人の本質にも気づけるようになるという。「言語がいらない世界共通のコミュニケーションツールとして、市場価値以上の魅力を感じています」

profile

ラムダン・トゥアミ(アーティスティックディレクター)

1974年フランス生まれ。15歳で始めた最初の事業の、足腰が悪い老人への薬の配達などを経て、97年に〈レピスリー〉、2014年に〈ビュリー〉、25年に中目黒に〈ワーズサウンズカラーズアンドシェイプス〉をオープン。

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