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放送から33年「ついに…!」「今みれるのは貴重」時を経て実現した“再視聴”に歓喜の声…令和に話題集める【平成ドラマ】

  • 2026.2.19

ドラマの中には、放送から時間が経っても、「あの夫婦のやり取りをまた味わいたい」と思わせる作品があります。ドラマ『カミさんの悪口』は、夫婦の“本音と建前”を笑いに変えながら、最後はちゃんと「夫婦っていいな」に着地させる名作コメディ。

今回、TBSが「TBS 春の人気番組特集」の一環として『TVer』『TBS FREE』での期間限定無料配信が始まり、ドラマ『カミさんの悪口』も改めて話題になっています。

今回は、そんな“今こそ見返したい”と声が高まるドラマ『カミさんの悪口』(TBS系)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに制作された内容です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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田村正和(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『カミさんの悪口』(TBS系)
  • 放送期間:1993年10月17日~12月26日

ドラマ『カミさんの悪口』は、商社勤めの夫・小泉肇(故・田村正和さん)と、妻・由起子(篠ひろ子)の“本音と建前”がぶつかる夫婦の日常を軸にしたコメディです。ある日、肇は常務の茂木修二郎(橋爪功)から愛人・大場咲(松本明子)の面倒を見てほしいと頼まれ、家庭の中に“想定外の火種”が持ち込まれます。

夫婦ゲンカ、咲の家出、周囲にバレないための小細工――騒動が重なるほど、肇と由起子の関係も揺れていきます。笑って済ませたいのに、ひとつの嘘が次の嘘を呼び、家庭の空気はじわじわと危うくなる。この“想定外の世話役”は、夫婦の関係をどう動かすのか――。それとも、肇と由起子が本音を取り戻すきっかけになるのでしょうか。

称賛される完成度の核は「夫婦の本音と建前」が会話で転がるところ

ドラマ『カミさんの悪口』の面白さは、あらすじにある出来事そのものより、それが起きた瞬間夫婦の会話どうズレて、どう取り繕われていくかにあります。肇と由起子は、事件が起きるたびに大げさにドラマへ寄せるのではなく、生活の延長の口げんかで勝負する。だからこそ、自然と笑いが生まれます。

とくに効いているのが、"本音を言っているのに、ちゃんと建前も混ざってしまう”会話のクセ。謝るべき場面で言い訳が先に出たり、優しさを見せたいのに皮肉になったり——このズレが毎回“夫婦あるある”として刺さります。そしてもう一つの見どころは、男同士の“悪口会議”が、単なる愚痴で終わらないところです。肇・茂木・片桐(角野卓造)の会話は、夫婦を外から眺める鏡になっていて、「夫ってこういう言い方するよね」「でも結局いちばん大事なところは分かってるよね」と、笑いながら納得させてきます。

つまりこの作品は、ドタバタを見せたいのではなく、夫婦の距離が近いからこそ起きる“言葉の事故”を、テンポよく転がして見せるコメディ。気づけば、次の回も「今度はどんな一言でこじれるんだろう」と確かめたくなる——そこが完成度の高さです。

田村正和さんの名演が、“夫婦の会話劇”をエンタメに変える

ドラマ『カミさんの悪口』の面白さは、夫婦の本音がぶつかった瞬間に“場が荒れる”のではなく、会話のリズムがそのまま笑いに変換されるところです。ここで効いているのが、夫・小泉肇を演じる故・田村正和さん。肇は、茂木に頼まれた一件で、夫婦の間に“言いにくい事情”を持ち込む流れになってしまいますが、田村さんの芝居は“言い訳の上手さ”と“後ろめたさ”が同居していて、一言ごとの間で“バレそう/まだ誤魔化せる”の綱渡りが見えてしまうのです

これにより視聴者は、説教ではなく“笑い”として夫婦の攻防を追いかけられます。第1話の時点で“誕生日の約束”と“頼まれごと”がぶつかる構図が提示され、以降も夫婦の言い合いも隠しごとも、田村正和さんが“騒ぎ”にせず会話のテンポで受け止めるため、笑いが途切れないのです。

さらに田村正和さんは、完璧そうに見える人物を、家の中だけで絶妙に崩してみせるのが上手い俳優でもあります。その代表例として、例えばドラマ『古畑任三郎』シリーズでも、上品でスマートに見えるのに、ふと情けない瞬間が出る。その落差が笑いになる演技力が光りました。

ドラマ『カミさんの悪口』でもまさに同じで、肇が“正しそうな顔”をしながら、次の瞬間に情けなくなる――この落差が、夫婦のやり取りをただの小競り合いで終わらせず、見応えのある会話劇に押し上げています。SNSでも期間限定の無料配信を受けて、「ずっと待ってた」「ついに…!」「今みれるのは貴重」と“解禁そのもの”を喜ぶ声が目立ちました。

また、キャスト目当てで背中を押す反応も出ています。もし今、1話だけ再生したら——肇の“言い訳”がどこで破綻して、由起子のひと言がどこで刺さるのか。笑って見ていたのに、最後はなぜか「夫婦って悪くない」と思わされる。その着地を、今回の配信で確かめたくなるはずです。


※記事は執筆時点の情報です



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