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【フロントブレーキとリアブレーキの”役割と順序”】リアブレーキが苦手なら無理に使わなくても大丈夫

  • 2026.2.1

シーンに適した操縦で多角的スキルアップを

今回は、リアブレーキの役割や有効性をメインに、スポーツライディングにおけるブレーキテクニックを解説しました。しかし何度も繰り返しますが、サーキットでまず覚えるべきはフロントブレーキであり、リアブレーキは、フロントが上手に使え、ある程度のハイペースで走れるようになったときに、初めて意味を成すエキスパートテクニックです。

正直なところ僕自身、サーキットの先導走行や雑誌の撮影では、ほとんどリアブレーキペダルを踏みません。つまり、リアブレーキを使わなくても、速さを追求しないスポーツライディングのレベルであれば、まるで問題ないのです。

そもそも、一般的なモーターサイクルのリアブレーキはペダルを足で踏んで操作するので、手でレバーを操るフロントブレーキと比べたら、繊細にコントロールするのは間違いなく難しいはず。一般論で考えて、フロントはうまく使えないけどリアは完璧なんてパターンはあり得ません。最近のトレンドだから、挑戦したくなる気持ちはよく理解できますが、まずはフロントブレーキのスキルを高め、それができたライダーが、次のステップとしてリアブレーキを覚えることをオススメします。

僕が心配しているのは、サーキットというスピードレンジが高い場所で、慣れないリアブレーキにばかり意識を集中させた結果、減速でフロントブレーキ操作が疎かになって、思わぬミスにつながること。これは、旋回中のハンドル操作や立ち上がりのスロットル操作も同様です。だからリアブレーキが苦手なら、無理して使わなくていいと思っています。

ただしここまでは、サーキットのスポーツライディングでの話。この特集でも少し触れましたが、公道のツーリングでは、Uターンやブラインドコーナーでの速度調整、下り坂での車体姿勢制御など、さまざまな場面でリアブレーキが活きます。それこそ法定速度内なら、フロントブレーキなんてほぼ使わなくても走れちゃうかも。スムーズな走りでツーリングを満喫するためにも、リアブレーキの使い方はマスターするべきでしょう。

サーキットと比べてスピードレンジが低い公道で、レーシングブーツよりもペダルの感覚を掴みやすいライディングシューズを履いてリアブレーキの操作を練習し、自分のモノにしておけば、サーキットで応用しやすいはず。というより、公道走行でできていないことが、サーキットという特殊な環境でできるとも思えません。リアブレーキの使い方に興味があるなら、まずは公道で試してみるといいかもしれません。

ただし、ここにもひとつ落とし穴が……。公道の走行経験が豊富なベテランライダーの中には、普段から上手にリアブレーキを使われている人も少なくないのですが、そういう方々がたまにサーキットを走ると、普段の癖が抜けず、フロントブレーキでしっかり減速できないことが多いんです。リアブレーキを無意識で使えることは大事ですが、サーキットと公道には、それぞれに適した走り方があります。せっかくスポーツライディングに挑戦するのですから、ぜひサーキットでのセオリーを習得してほしいと願っています。

そして、これも普段から言っていることですが、ライディングスキルの上達に「近道」はなく、結局のところ「反復練習」あるのみ。ただし、「プロライダーに教わる」ことは、近道にはならずとも、ロスなく目標にたどり着くために効果的です。

本誌が主催するライディングパーティ(通称ライパ)は、サーキット走行会ながら初心者がライディングを学べるコンテンツが充実しており、インストラクターあるいは先導ライダーとして豪華メンバーが揃っています。モビリティリゾートもてぎでも年に1度開催しますが、それ以外は千葉県の袖ケ浦フォレスト・レースウェイが舞台。同じコースを走るからこそ、少しずつ着実にテクニックを磨け、上達の度合いも体感できます。

ぜひ、サーキットでのブレーキングテクニックを習得するため、ライパを活用してください。そして、ただ参加するだけでなく、いろんな先導ライダーを時間がありそうなタイミングで捕まえて、ライテクに関して遠慮なくどんどん質問してみてください!(原田哲也)

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