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子どもの立ちくらみが心配。対策について小児外科専門医竹内先生にお伺いしました

  • 2026.2.1

子どもが立ちくらみをするようになった。これって貧血でいいの?立ちくらみをおこさないためには、どんな対策方法はがある?そんな疑問について、たけうちファミリークリニック院長の竹内雄毅先生にお伺いしました。

ママ広場

「うちの子、朝礼で倒れて貧血だって言われたんです」
「最近、立ちくらみが多いみたいで貧血でしょうか?」

診察室では、保護者の方からこのようなご相談をよく受けます。一般の方にとって「貧血」という言葉は、立ちくらみやめまい、失神といった症状を指して使われることが多いようです。しかし、これらは医学的には「起立性低血圧」と呼ばれる状態であり、血液の病気である「貧血」とは根本的に異なります。

この記事では、お子さまを持つ保護者の皆さまに、医学的に正しい「貧血」の知識と、ご家庭でできる対策について、分かりやすく解説します。

「貧血」と「起立性低血圧」は別物

まず大切なのは、言葉の整理です。皆さんが普段「貧血」と呼んでいる症状の多くは、急に立ち上がった時などに脳への血流が一時的に不足することで起こる「起立性低血圧」です。これは自律神経のバランスの乱れなどが原因で起こるもので、血液そのものに異常があるわけではありません。

一方、医学的な「貧血」とは、血液中のヘモグロビンという物質が少なくなった状態を指します。ヘモグロビンは赤血球の中にあり、全身に酸素を運ぶという非常に重要な役割を担っています。このヘモグロビンが減ってしまうと、体は酸素不足に陥り、様々な不調を引き起こします。

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なぜ子どもが貧血になるの?

子どもの貧血で最も多いのは、ヘモグロビンの材料となる鉄分が不足することで起こる「鉄欠乏性貧血」です。 子どもは体の成長が著しいため、大人よりも多くの鉄分を必要とします。

乳児期(生後6ヶ月以降):お母さんからもらった鉄分の蓄えがなくなる時期
幼児期:好き嫌いによる偏食で鉄分が不足しやすい
思春期:急激な体の成長や、女子の場合は月経の開始により鉄分の需要が増大

これらの時期は、食事からの鉄分摂取が追いつかなくなり、貧血になりやすいタイミングと言えます。

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こんなサインに気づいたら要注意!子どもの貧血症状

子どもの貧血は、症状がゆっくりと進行するため、見過ごされがちです。以下のようなサインがないか、日頃からお子さまの様子を注意深く観察してみてください。

顔色が悪い:特に、まぶたの裏側(眼瞼結膜)が白っぽくなっていたら要注意です。
疲れやすい、元気がない:以前よりも遊びに集中できなかったり、すぐに「疲れた」と言ったりする。
息切れ:階段を上るなど、少しの運動で息が上がる。
集中力の低下:勉強に集中できない、落ち着きがない。
氷などを食べたがる(異食症)

家庭でできる貧血予防と対策

鉄欠乏性貧血の予防・改善の基本は、毎日の食事です。鉄分には、肉や魚に含まれる「ヘム鉄」と、野菜や豆類に含まれる「非ヘム鉄」の2種類があります。ヘム鉄の方が吸収率が高いですが、バランス良く摂ることが大切です。

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食事のポイント

ビタミンCと一緒に:ビタミンCは非ヘム鉄の吸収を高めてくれます。ブロッコリーやパプリカ、果物などを一緒に食卓へ。
様々な食材を組み合わせる:レバーが苦手でも、赤身肉や魚、あさりなど、お子さまが食べられる食材を工夫して取り入れましょう。

受診の目安と伝え方

「顔色がずっと悪い」「疲れやすさが気になる」など、貧血が疑われる症状が続く場合は、かかりつけの小児科を受診しましょう。貧血の診断は、簡単な血液検査で分かります。

受診の際は、「立ちくらみがあった」という症状だけでなく、「最近、顔色が白っぽい気がする」「すぐに疲れるようだ」といった、持続している症状を具体的に伝えると、医師が診断しやすくなります。

まれに、鉄欠乏性貧血以外の病気が隠れている可能性もあるため、自己判断で鉄剤のサプリメントなどを与えるのではなく、まずは医師に相談することが重要です。

おわりに

子どもの貧血は、ゆっくりと進行するために気づきにくいですが、健やかな成長のためには見逃せないサインです。正しい知識を持ち、日頃からお子さまの様子をよく観察し、バランスの取れた食事を心がけることが何よりの予防になります。心配なことがあれば、いつでも小児科医にご相談ください。

本記事の作成にあたり、文章表現の確認や校閲の一部に生成AIを使用しております。

執筆者

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竹内雄毅
竹内雄毅

医学博士・小児外科専門医。京都府精華町「たけうちファミリークリニック」院長。京都府立医科大学小児外科客員講師。

小児科・小児外科の診療に加えて、地域の子どもを安心して預けられる病児保育を運営し、さらに絵本の読み聞かせや離乳食教室、ベビーマッサージなどの子育てイベントも展開している。クリニックを「行きたくない場所」ではなく「行きたくなる場所」に変えることを目指し、医療を軸としたコミュニティデザインに力を注いでいる。現在は、隣接地に人が自然に集まり安心して交流できる広場の構想を進めており、家族と地域が互いに支え合える環境を形にしていこうとしている。

京都府精華町「たけうちファミリークリニック」 ホームページ

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