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「開始5分で傑作を確信」冒頭で虜になる“桁違いのクオリティ”…18年前 “数々の快挙”を成し遂げた【異色の名映画】

  • 2026.2.12

見始めた瞬間に「これは面白い!」と確信して、一気に物語の中に引き込まれてしまう。そんな、最初から目が離せない魅力を持った作品があります。冒頭から予想もつかない展開が待っていたり、一瞬で心を掴まれるような映像やキャラクターが登場したりするなど、一度見始めると、ついつい時間を忘れて最後まで夢中になってしまいますよね。今回は、そんな“開始早々、視聴者を虜にした作品”5選をセレクトしました。

本記事では第1弾として、2008年公開の映画『トウキョウソナタ』(ピックス)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“開始早々、視聴者を虜にした作品”映画『トウキョウソナタ』

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ペッパーワールド2016にゲストとして登場した小泉今日子(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『トウキョウソナタ』(ピックス)
  • 公開日:2008年9月27日

あらすじ

佐々木竜平(香川照之)は、東京にあるマイホームで妻の恵(小泉今日子)、長男の貴(小柳友)、次男の健二(井之脇海)と共に平穏な毎日を過ごすサラリーマン。しかし、実は竜平はリストラに遭った事実を打ち明けられず、仕事へ行くふりをして公園などで時間を潰す日々を過ごしていました。

一方で、貴は米軍への入隊を志願していることや、健二は父親に反対されているピアノを家族に内緒で習っているなど、息子たちもまた秘密を抱えていました。恵を含め、一見平凡に見える家族全員に秘密があることが明らかになっていくとき、バラバラになっていた家族がひとつになっていきます――。

映画『トウキョウソナタ』の見どころ※ネタバレあり

黒沢清監督作品の映画『トウキョウソナタ』は、平穏に見える家族の日常に潜む歪みと、そこからの崩壊、そして再生を鮮烈に描いたヒューマンドラマです。物語の冒頭、小泉今日子さん演じる主婦が雨の中でガラス戸を開け放ち、風雨が部屋に吹き込むのも構わずに座り込む姿が映し出されます。まるで荒野のような家の中での生活に疲れ、新しい風を渇望するかのような描写は、観客に一家族の崩壊という予感を強烈に植え付けました。SNSでは「開始5分で傑作を確信」「開始からずっと心臓を掴まれる」といった声が寄せられているように、序盤から観客を惹きつける圧倒的な演出力が光ります。

そんな本作は、“第61回カンヌ国際映画祭”の“ある視点部門”での審査員賞受賞や、“オシアンズ・シネファン 第10回アジア・アラブ映画祭”の“コンペティション部門”での大賞受賞という輝かしい実績を残しています。黒沢清監督ならではの独特な世界観と鋭い視点は、国内外を問わず高い評価を受けました。そんな数々の快挙を成し遂げた本作を鑑賞した方のSNSでは「まじ名作」「異色の傑作」「これは名作」といった称賛が数多く寄せられており、既存の家族映画の枠にはまらない唯一無二の魅力を放っています。

国民的女優のスクリーンデビュー作

黒沢清監督が家族の崩壊と再生を鋭く描き、カンヌ国際映画祭でも絶賛された映画『トウキョウソナタ』。香川照之さんや小泉今日子さんといった名優たちが顔を揃えるなか、実は当時まだ若手だった土屋太鳳さんが映画初出演を果たしていたことをご存じでしょうか。SNSでは「映画初出演だったのか」「あの子役だったのね」「全然気付かんかった」といった驚きの声を寄せる方も多く、公開当時は気付かなかった方も少なくありません。

その後、土屋さんはNHK連続テレビ小説『まれ』のヒロインとしてお茶の間の顔となり、映画『orange-オレンジ-』では“第39回 日本アカデミー賞(2016年)”新人俳優賞を獲得。現在は、名実ともに国民的女優としての地位を揺るぎないものにしましたが、その確かな演技力や表現力は、スクリーンデビュー作となった本作でも発揮されています。土屋さんの瑞々しくも、存在感のある演技にも注目です。

映画『トウキョウソナタ』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“崩壊した家族の静かな再生の物語”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です