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25年ぶりの“再アニメ化”に相次いだ歓喜→「絶対に観るべき」「日本アニメの最高峰」“ハイクオリティ技術”で蘇った至高作

  • 2026.2.16

「まさか今、この作品が動くなんて」――数年の沈黙を破って帰ってきたアニメは、懐かしさだけでは終わらない新たな表情を見せています。今回は、そんな“数年ぶりにアニメ化され話題になった作品”を5本セレクトしました。

本記事ではその第2弾として、アニメ『TRIGUN STAMPEDE』(テレビ東京ほか)をご紹介します。25年の時を経て生まれ変わった、アニメ制作会社・オレンジによる3DCGアニメーションの映像美が魅力の作品です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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GoogleGeminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):アニメ『TRIGUN STAMPEDE』(テレビ東京ほか)
  • 放送期間:2023年1月7日~2023年3月25日

5つの月が輝く灼熱の星・ノーマンズランド。人類の生き残りは、あらゆる物質をゼロから生み出す生体動力炉“プラント”を頼りに、異形の生物がうごめく不毛の地で暮らしています。そんな過酷な世界に、懸賞金600万$$を懸けられ、関われば必ず災厄に見舞われる人間台風(ヒューマノイドタイフーン)と呼ばれるトラブルメーカーがいました。彼の名前は、ヴァッシュ・ザ・スタンピード(CV:松岡禎丞)。

新人記者のメリル・ストライフ(CV:あんどうさくら)は、ベテラン記者であるロベルト・デニーロ(CV:松田賢二)とともに人間台風という一大スクープを求め、1人のガンマンにたどり着きます。しかし、出会ったのは決して人の命を奪わない、誰よりもお人よしの風来坊でした。

葬儀屋のニコラス・D・ウルフウッド(CV:細谷佳正)を道連れに、悪に染まったヴァッシュの双子の兄であるミリオンズ・ナイヴズ(CV:池田純矢)を追う旅が始まります。立ちはだかる無数の刺客たちと、ナイヴズの恐るべき計画とは。全ての謎が明らかになるとき、世界を賭けた戦いが始まります。

見ごたえたっぷりの3DCGアニメーション

アニメ『TRIGUN STAMPEDE』は、旧作の焼き直しではなく、「ヴァッシュ」という存在を現代の映像表現で再構築した大胆さが見どころとなっています。荒野を吹き抜ける砂埃、弾丸の軌道、銃の反動や着地の重さまで、3DCGアニメーションならではの機動力を活かしたアクションは見ごたえ十分です。

派手さだけでなく、ヴァッシュの笑顔の奥にある怯えや迷いがじんわりと滲んでいるのもポイントになっています。相棒であるニコラス、メリルとロベルトの客観的な視点、そしてナイヴズとの関係が物語の軸となり、ヴァッシュの目的が徐々に明らかになっていくのです。

乾いた世界でなお「誰の命も奪わない」という信念を貫こうとすることの難しさ。疾走感のある構成で一気に見せながら、理想と現実の狭間で揺れるヒーロー像を描くドラマとして深く刺さる一作です。

旧作の放送終了から25年ぶりに再アニメ化

『血界戦線』を手がけた内藤泰弘先生による不朽の名作漫画『トライガン』を原作とした本作。1998年4月1日から1998年9月30日まで放送されたアニメ『TRIGUN』が25年ぶりに再アニメ化され、『TRIGUN STAMPEDE』としてよみがえったのです。新たに生まれ変わった本作についてSNSでは「絶対に観るべき」「日本アニメの最高峰」との声があがりました。

『TRIGUN STAMPEDE』は、『BEASTARS』『宝石の国』といったハイクオリティな3DCGアニメ作品を手がけてきたオレンジによって、3DCGアニメとして再構築されました。旧作と比べて作画の変化が目を引くと同時に、アニメ・声優系の総合情報サイト“アニメイトタイムズ”のインタビューにて、武藤健司監督は本作が持つ“間”について以下のようにコメントしています。

感じて頂いた間というのは、画だけでは表現できない音響の力なんですよ。音楽とか効果音やミキサーさんが作ってくれるテンポが、画で伝えたかった間を強調してくれているんです。音楽も効果音もない、音がない時間も音楽の一部なんだなということは、この作品で広がった見聞のひとつでした。
出典:『TVアニメ『TRIGUN STAMPEDE』武藤健司監督×和氣澄賢プロデューサー超ロングインタビューで“スタンピード”を振り返る|「普通はそこまで作り込まないよね」というところまで手が込んでいるのが『TRIGUN STAMPEDE』という作品なんです――』アニメイトタイムズ 2023年4月15日

制作陣のこだわりはファンにも伝わり、「愛しかない作品」というコメントも見られました。その背景にあったのは、内藤先生に対するリスペクトだと武藤監督は考えます。武藤監督は内藤先生の人となりに触れていくうちに尊敬の念が深まり、内藤先生が『トライガン』を新たに描くならどうするかを考えて制作に臨んだそうです。

キャストやキャラクター設定も旧作とは大きく異なる『TRIGUN STAMPEDE』は、旧作を見ていた人から原作ファンまで新鮮な気持ちで楽しめる作品となっています。2026年1月10日からは、最終章となるアニメ『TRIGUN STARGAZE』が放送中です。今こそ、シリーズを追いかける絶好のタイミングだと言えるでしょう。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari