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噴火時に発生する火山ガスの危険性!火山ガス予報の見方も紹介

  • 2026.1.23

火山の噴火時には、噴石や火山灰だけでなく、目に見えにくい「火山ガス」も大きなリスクとなります。

この火山ガスは二酸化硫黄や硫化水素などの有毒成分を含み、吸い込むと体調不良や命に関わるおそれがあります。気象庁では火山ガスの濃度が高まる可能性がある地域に対して「火山ガス予報」を発表しています。

火山の噴火時に冷静な行動を取るためにも火山ガス予報の見方や活用方法を覚えておきましょう。

この記事では、火山ガスの性質やリスク、予報の見方、そして安全に行動するための防災ポイントを解説します。

火山ガスとは

火山ガスとは、火山活動によって地表に噴出する高温の気体であり、主に地下のマグマに溶けていた揮発性成分が噴火などで圧力から解放されることで発生します。

火山ガスの大部分はその活動中の火口から放出されますが、火山活動の鎮静化に伴って、山腹や山麓の噴気孔からも多量の火山ガスが放出されるようになります。

その主成分は水蒸気で、全体の約90%以上を占めていますが、その他にも有害性のある成分が含まれています。

以下に火山ガスの種類と特徴をまとめています。

火山ガスの成分や濃度は、火山の活動状況や噴出箇所の温度、地下水との接触などによって変化します。

火山ガスのリスク

火山ガスは多くの有害成分を含んでいるため、健康被害を引き起こし、場合によっては死に至ることもあります。

特に硫化水素、二酸化硫黄、フッ化水素などは強い毒性があり、微量であっても呼吸困難や粘膜の炎症を引き起こします。さらに、火山ガスの多くは空気よりも重いため、谷間やくぼ地などの低い場所に滞留しやすく、気象条件によっては高濃度のガスが滞留しやすい特徴があります。特に無風や曇天の時には火山ガスが拡散しにくいため注意が必要です。

また、ガスの濃度が濃くなると嗅覚がマヒしてニオイを感じなくなる場合もあるためニオイもあてになりません。

無臭の二酸化炭素も気づきにくく、知らずに吸い込むことで意識障害や窒息を引き起こす危険性があります。

このため、火山周囲では火山ガスの重さやニオイの性質などを理解し、安全な行動を心がけることが重要です。

火山ガスによる事故

火山ガスによる事故は、一定の頻度で発生しています。

以下に過去に発生した火山ガスの死亡事故例をいくつか紹介します。

火山ガスによる死亡事故の多くが、二酸化硫黄や硫化水素、二酸化炭素によるものです。

火山ガス予報の見方

火山ガス予報とは、火山の噴火などによって、居住地に有害な火山ガスが滞留することが予想される場合に、気象庁が発表する予報です。

2008年に気象庁が伊豆諸島の三宅島を対象に運用を開始しました。火山ガス予報は、火山活動に関する噴火警報や噴火予報とは異なり、火山ガスの濃度や移動方向、滞留する地域を重点的に予測・提供するものです。

気象庁は観測装置で測定した火山ガス濃度のデータと、風向・風速などの気象データを組み合わせて、火山ガスの移動方向や濃度分布を数値モデルで予測します。3時間ごとに24時間先までの火山ガス濃度や移動範囲などの予想情報が提供されます。

また、風の向き・速度、雨の有無、火口付近の気象情報もセットで発表され、安全対策や避難判断の参考となります。

火山ガス事故に巻き込まれないために

火山ガス事故に巻き込まれないためには、まず火山ガスの危険性を理解することが重要です。

火山ガスの多くは空気より重いため、あらかじめ地形図を確認して火山ガスが滞留しやすい場所を把握しておくことも大切です。火山周辺では火山ガス予報や火山ハザードマップを常に確認し、地形や風向きに注意しながら行動しましょう。

さらに、火山についての最低限の知識を持ち、危険を知らせる立て看板に注意して行動範囲の危険性を把握し、危険区域には立ち入らず、決められたルートから外れないことも大切です。

万が一、火山ガスの臭いや体調不良を感じた場合は、すぐにその場を離れ、風上や高い場所へ避難してください。また、火山地域を訪れる際はマスク、ヘルメット、ゴーグルなどの装備も欠かせません。

これらの対策を行い、火山ガスのリスクを避ける意識を持つことが、事故防止につながります。

<執筆者プロフィル>
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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