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【スマホ脳から脱却】脳を健康にする「読書習慣」とは?

  • 2026.1.22
Credit: canva

気づけば、スマートフォンを何度も手に取り、ニュースやSNSを延々とスクロールしてしまう。

そんな日常が当たり前となっている人は多いでしょう。

実はこの「止まらないスクロール」は、私たちの脳を疲れさせ、ストレスや誤情報への弱さを高めている可能性があります。

一方で、研究者たちはまったく逆の行為が、脳の健康を支えると指摘しています。

それが「深く読む読書習慣」です。

では、スマホ中心の生活から少し距離を取り、脳を健やかに保つ読書とは、いったいどのようなものなのでしょうか。

目次

  • なぜ「スマホ脳」は疲れるのか
  • 脳を立て直す「深い読書」という習慣

なぜ「スマホ脳」は疲れるのか

現代人の多くは、1日の中で膨大な回数スマートフォンを確認しています。

SNSやニュースアプリは、退屈を紛らわせ、気分転換を与えてくれる便利な存在です。

しかし、その仕組み自体が、私たちを「受動的な思考」へと導くよう設計されています。

ソーシャルメディアでは、過去に関心を示した内容と似た情報が次々と表示されます。

その結果、同じような主張や意見に繰り返し触れることになります。

人間の脳は、同じ情報を何度も見聞きすると、それを「正しそうだ」と感じやすくなる性質を持っています。

これが誤情報が広まりやすい理由の一つです。

さらに、無限に続くスクロールは、脳に休む暇を与えません。

次々と流れてくる断片的な情報を追い続けることで、注意力は分散し、深く考える力は使われにくくなります。

研究では、こうした使い方が、退屈感や孤独感の増大と結びつくことも示されています。

いわゆる「ドゥームスクロール」と呼ばれる行動は、将来への不安や、人間そのものに対する悲観的な感情を強めることさえあります。

つまり、スマホ中心の情報摂取は、楽に見えて実は脳を消耗させ、ストレスを蓄積しやすい状態をつくってしまうのです。

脳を立て直す「深い読書」という習慣

こうした状況に対抗する方法として注目されているのが、「深い読書」です。

深い読書とは、単に文字を追うことではありません。

文章の意味を考え、背景を推測し、他の知識と結びつけ、時には書き手の意図や別の解釈を疑いながら読む行為です。

この読み方では、速さよりも理解が重視されます。

難しい部分では立ち止まり、印象的な表現を味わい、内容について考え直します。

これは脳にとって「能動的な作業」であり、集中力や思考力を総動員することになります。

確かに、深い読書は楽ではありません。

混乱したり、苛立ちを感じたりすることもあります。

しかし、その努力こそが、脳に良い刺激を与えます。

注意を向け、時間をかけて考えることで、達成感や意味のある充実感が生まれやすくなります。

また、読書は孤独な行為に見えますが、実際には社会的な側面も持っています。

本の感想を語り合ったり、同じ作品について議論したりすることで、他者とのつながりが生まれます。

近年では、SNS上でも本や映画を深く分析し、共有するコミュニティが人気を集めています。

重要なのは、ただ流し見るのではなく、一つの作品に腰を据えて向き合う姿勢です。

さらに、深い読書には、誤情報への耐性を高める効果も期待されています。

情報を鵜呑みにせず、少し立ち止まって評価する癖が身につくことで、「何度も見たから正しいはずだ」という錯覚に陥りにくくなるのです。

スマホ時代だからこそ、本を読む

スマートフォンを使うこと自体が悪いわけではありません。

忙しい一日の終わりに、気軽にスクロールして息抜きをする時間も必要です。

大切なのは、それだけに偏らず、意識的に「一つの文章と向き合う時間」を持つことです。

いきなり長編小説に挑戦する必要はありません。

詩や短編、エッセイなど、短い文章から始めても十分です。

1日1章だけ読む、誰かと感想を共有する、といった小さな習慣でも構いません。

そうした積み重ねが、注意力を取り戻し、思考を深め、脳を健康な状態へと導いてくれます。

情報があふれる時代だからこそ、あえて立ち止まり、深く読む。

そのシンプルな習慣が、「スマホ脳」から抜け出すための、最も確かな一歩になるのです。

参考文献

One Change to Your Reading Habit Fights Stress And Misinformation
https://www.sciencealert.com/one-change-to-your-reading-habit-fights-stress-and-misinformation

ライター

千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部

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