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「体調は平気。でも、もう限界」 それでも休めない私たちの“お守り”とは? 話題の書籍の著者に聞きました

  • 2026.1.20

「体調は悪くない。でも、なんだかしんどい」

そんな感覚を抱えたまま、今日も仕事や家事、育児をこなしている人は少なくないはずです。

出典:シティリビングWeb

画像はイメージ

書籍『体調…じゃなくて気分が悪いのでお休みします。あなたが今日を生きのびるための58のヒント』の著者であり、Xで話題の「くまみ」を生み出した孤太郎さんに、心の疲れとの向き合い方について話を聞きました。

出典:シティリビングWeb

『体調…じゃなくて気分が悪いのでお休みします。あなたが今日を生きのびるための58のヒント』著者・孤太郎/徳間書店

――「頑張っているのにうまくいかない」「朝から疲れている」そんな気持ちを抱えた経験はありますか?

孤太郎さん:はい、あります。むしろ、その感覚と一緒に働いてきた時間のほうが長いかもしれません(笑)。

朝起きた瞬間からすでに疲れていて、「まだ何もしていないのに、もう一日分動いた気がする」ような感覚です。

きちんと仕事はこなしているのに達成感がなく、帰り道で「今日も何もできなかった気がする」と自分を責めてしまう。

また、頑張っているつもりなのに評価につながらなかったり、小さなミスをいつまでも引きずってしまうことも多く、「この程度でしんどいと思う自分は弱いのでは」と考えて、疲れている理由が自分でもわからなくなることがありました。

本書に出てくる「頑張っているのにうまくいかない」「朝から疲れている」という感覚は、そうした日々の積み重ねから生まれた、とても個人的でリアルな実感です。

出典:シティリビングWeb

「気になってることリスト」を作って眺める/本書からの抜粋『体調…じゃなくて気分が悪いのでお休みします。あなたが今日を生きのびるための58のヒント』

――休むことにためらいを感じた経験はありますか?

孤太郎さん:もちろん、あります。体調が悪いわけではないのに休むことに、強い抵抗を感じていました。

熱があるわけでも、明らかな不調があるわけでもない。だから「今日は休みます」と言う理由が見つからず、「気分が理由で休むのは甘えなのでは」と考えて、無理をして出勤してしまうことが多かったです。

周囲も同じように忙しく働いている中で、自分だけが休むことへの罪悪感もありました。

そうして休まず過ごしているうちに、疲れる → 休みたいのに休めない → さらに疲れるという悪循環が当たり前になっていったように思います。

この経験から、「休む理由」を探すよりも、「無理を続けていないか」を確かめる視点が大切だと感じるようになりました。

体調だけでなく、気分や心の状態も含めて自分を見つめることが、結果的に長く働くためにも必要なのだと感じています。

出典:シティリビングWeb

誰かの不機嫌を自分の責任にしない/本書からの抜粋『体調…じゃなくて気分が悪いのでお休みします。あなたが今日を生きのびるための58のヒント』

――“休むこと”に対して、どこか罪悪感を抱いている女性はとても多いと感じます。現代の女性が休むことに消極的になっている背景を、どのように見ていますか?

孤太郎さん:多くの女性が休むことに罪悪感を抱いてしまう背景には、「頑張り続けている状態が当たり前」とされてきた社会の空気があると感じています。

仕事では成果や効率が求められ、家庭やプライベートでは「ちゃんとしていること」が期待される中で、休むことは怠けや迷惑だと受け取られやすい。

特に女性は、我慢や気配りを良しとされてきた歴史もあり、「休む=自分勝手」という感覚を内側に抱えやすいのかもしれません。

また、心や気分の疲れは目に見えにくく、人と比べやすいため、「この程度で休んでいいのか」と自分にブレーキをかけてしまう。その結果、休むことよりも頑張り続けることが評価される価値観を、個人が引き受けすぎている現状があると思います。

本来、休むことは特別なことではなく、働き続けるための自然な調整の一つです。

それでも罪悪感を抱いてしまう背景には、頑張り続けることを評価してきた社会の価値観が、今も根強く残っているのだと思います。

出典:シティリビングWeb

「沈黙は安心の証」と思ってみる/本書からの抜粋『体調…じゃなくて気分が悪いのでお休みします。あなたが今日を生きのびるための58のヒント』

――「ちょっとずつ心がすり減っている」と感じたときに、まず意識してほしい“考え方”があれば教えてください

孤太郎さん:「ちょっとずつ心がすり減っている」と感じたときに、まず意識してほしいのは、「まだ大丈夫かどうか」ではなく、「今の状態は無理が前提になっていないか」という視点です。

多くの人は「倒れるほどではない」「まだ動けている」という基準で自分を判断しがちですが、毎日がつらく、余裕がないと感じているなら、それはすでに心がサインを出している状態だと思います。

そのサインを無視せず、「今の生活やペースは、長く続けられるものか」と問い直してみてほしいです。

休みを取ることだけでなく、予定を減らす、完璧を目指さない、人に頼るなど、小さな調整でも構いません。

心がすり減る前に立ち止まることは、弱さではなく、自分を守るための選択です。

まずは「頑張り続けること」以外の選択肢があることを、頭の片隅に置いてもらえたらと思います。

――本書は「読むお守り」という言葉がとても印象的です。孤太郎さんご自身が、今も大切にしている“お守りのような考え方”はありますか?

孤太郎さん:今も大切にしている「お守りのような考え方」は、「私はどう思う?」と自分に問い直すことです。

忙しい毎日の中で、「どうするべきか」「どう思われるか」を基準に行動していると、自分の気持ちや違和感が後回しになり、知らないうちに無理を重ねてしまいます。

そんなときに、「私はどう思う?」と一度立ち止まって自分に聞いてみる。すぐに答えが出なくても、考える時間を持つだけで、無理を前提にした選択から距離を取れるようになります。

自分の状態を大切にすることは、決して自分勝手になることではありません。

余裕のないまま頑張り続けるよりも、まず自分を整えることで、結果的に周囲にも穏やかに接することができます。

この問いは、自分を守ると同時に、他人にも優しくいるための土台になる「お守り」のような考え方だと感じています。

出典:シティリビングWeb

「私は私を守っただけ」と自分で自分に説明する/本書からの抜粋『体調…じゃなくて気分が悪いのでお休みします。あなたが今日を生きのびるための58のヒント』

――今まさに「今日はもう限界かも」と感じながらも、仕事や生活を続けている働く女性へ、メッセージをお願いします

孤太郎さん:ここまで来るまでに、どれだけのことを飲み込んできたのでしょうか。

休みたい気持ちを押し込め、弱音を引っ込めて、「大丈夫なふり」をしながら、何度も自分を後回しにしてきたのではないかと思います。

周りから見れば、普通に過ごしているように見えるかもしれません。

でも、自分にしかわからない重さを抱えながら、毎日をやり過ごしていることを、どうか軽く扱わないでほしいです。

うまくできなかった日も、笑えなかった日も、前に進めなかった日も、「それでも生きていた」という事実は消えません。

何も成し遂げられなくても、今日はただ息をして、ここにいるだけでいい日があります。

この世界に、あなたが今日まで生きてきたこと自体が、すでに一つの答えです。

その事実が、いつかあなた自身を支える「お守り」になります。

出典:シティリビングWeb

毎日一つ「しなくていいこと」を決める/本書からの抜粋『体調…じゃなくて気分が悪いのでお休みします。あなたが今日を生きのびるための58のヒント』

孤太郎さん:教育機関勤務。2024年からSNSでの活動を開始。人間関係のモヤモヤをくまの「くまみ」に託して描いたマンガを発表し、話題に。これまでの総インプレッション数は4300万回超。本書が初の著書となる。

『体調…じゃなくて気分が悪いのでお休みします。あなたが今日を生きのびるための58のヒント』著者・孤太郎/徳間書店 1,870円(税込)

出典:シティリビングWeb
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