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【高木ブーさん・92歳】昼に起きて朝6時に寝る夜型生活。それでも健康診断の値はパーフェクト!

  • 2026.1.12

【高木ブーさん・92歳】昼に起きて朝6時に寝る夜型生活。それでも健康診断の値はパーフェクト!

90歳を超えた今も、ウクレレ奏者として若いミュージシャンたちとライブ活動を続ける高木さん。戦後80年の2025年には、ユーチューブで初めて戦争体験を語るという経験も。その元気の秘訣を聞いてきました。

高木ブーさん・92歳 コメディアン、ミュージシャン

たかぎ・ぶー●1933年東京生まれ。中央大学経済学部卒業。
64年ザ・ドリフターズに加入。「8時だョ!全員集合」で国民的人気を得る。
90年代後半以降ウクレレ奏者としても活躍し、現在も精力的にライブ活動中。

娘さん手作りの食事で健康診断もパーフェクトに

昭和の国民的人気グループ「ザ・ドリフターズ」のメンバーであり、ウクレレ奏者としても大活躍の高木ブーさん。92歳を迎えた今なお、愛用のウクレレを弾き語りする声にはつややかな張りがあり、ロマンティックな深みもあり、ライブでその歌声を聴いて涙する若い女性もいるという。

愛妻の喜代子さんを1994年、58歳の若さで亡くした高木さんは、現在は娘のかおるさん夫妻と、大学3年生になる孫のコタロウ君の4人で暮らしている。家族は心の支えであり、また、高木さんの健康を管理してくれるありがたい存在でもある。

「昔は『肉なら何でもいい』っていうぐらい、肉食一辺倒だったんです。それが娘が僕の体のことを考えて、魚も野菜もバランスよく取り入れた献立を毎日工夫して作ってくれることもあって、健康になってきました。今は、健康診断を受けてもコレステロールも中性脂肪もそれほど高くなくて、どこにも『要注意』『要検査』などのチェックがついてこない。お医者さんには『92歳のお手本のデータだね』って言われています。娘には本当に感謝ですね」

スケジュールは今も「ドリフターズ時間」です

それほどパーフェクトな健康状態であるからには、日々の生活もきっと早寝早起きのお手本のようなリズムなのかと思いきや、若者顔負けの夜型スタイルを貫いている。

「今も『ドリフターズ時間』が抜けないんですよね(笑)。だから昼頃に起きて、寝るのは朝6時。仕事を入れるのは15時以降。でも長年これで来ているから、このリズムが一番性に合っているんでしょう。指をなまらせないように、昼間は必ずウクレレの練習をします。あとは歌ったり、足腰を鍛えるためにできるだけ部屋の中を歩き回ったりしていますね。夕食後に見る時代劇や麻雀の番組も、元気のもとになっている気がします」

92歳の現在も、生活のリズムは現役時代の「ドリフ時間」のまま回っている。入浴の後は夜を徹して大好きな時代劇や麻雀番組をネット配信で見て、朝就寝。

2015年発売のCD『Life is Boo-tiful~高木ブーベストコレクション』。ウクレレの弾き語りでオリジナル&カバー全18曲を収録。(オーダーメイドファクトリー 3300円)

頑張りすぎない「ブー的生き方」を貫いて

口調が穏やかで人に優しく、真面目なことを話すときは照れ笑いをしてしまう。そんな姿を見ていると、元気のもう一つの秘訣はこの人柄にあるのではないかと思えてくる。そう尋ねると、こんな答えが返ってきた。

「僕は悩みがあっても、ハマり込んじゃったことがないんです。だから幸せなのかな」

ドリフターズに参加したのは31歳のとき。15歳でウクレレを兄にプレゼントされてから、いくつものバンドを経験してきた。そのときどきで悩むこともあったはず。しかし、いつも「そういうものだ」と受け止めて、流れに身を任せてきた。そんな高木さんに、いかりやさんもよく悩みを相談していたという。

「年が近いし、すでに所帯も持っていたからね。毎週土曜の収録が終わると2人で飲みに行ってね。意見なんかしないよ(笑)。言ったらかわいそうじゃない。僕の役目は『そうだね』って聞いてあげることだから」

学生時代から数々のバンドで活動。写真はニュー・フレッシュメン時代。その後、いかりや長介氏にスカウトされてドリフに加入した。

高木さんは自身をドリフターズの中の「第5の男」だと振り返る。「ブーは取り柄がない」「地味で目立たない」と評されることも多かった中、それが自分の持ち味であり、他の4人を安心させてきたのではないかと。そして、頑張りすぎず、流れに身を任せて何とかなっていく、そんな「ブー的生き方」があってもいいではないかと。

「いろんなバンドをやって、その後ドリフでコントもやって、そういう人生を自ら積極的につかみにいって生きてきたわけじゃない。でも今考えれば大事な恩人との出会いもあって、決して悪い経験じゃなかった。僕は運がいいと思うよ」

高木さんは柳の木のような人だ。人生の荒波をしなやかに受け止めながら、大地にしっかりと立っている。こんなに豊かな90代を送れる「ブー的生き方」は、きっと正解だったのだ。

健康長寿の秘訣は「ブー的生き方」に!

戦争、バンドマンとしての日々、家族、そしてドリフターズ。ガツガツせず、「幸せだな」と感じながら日々を送る高木さんの生き方が凝縮された2冊。『第5の男』(朝日新聞出版・1540円)、『アロハ90歳の僕~ゆっくり、のんびり生きましょう~』(小学館・2420円)

OVER90・高木さんの健康習慣

歩くことを心がける

ステージに立ち続けるには足腰を鍛えることも重要。毎日、近所のスーパーに買い物に行くなど積極的に歩くように努めていたが、昨年アキレス腱を断裂してからは室内を歩行器を使って歩いている。驚異の回復力で入院1カ月目に病院からライブに駆けつけたことも。

アキレス腱断裂の治療。ロボット気分が味わえる今どきのギプスが、少し自慢だったとか。

肉派から魚も食べる派に

若い頃は肉中心の食生活だったが、近年は娘さんの協力もあり、魚、野菜をバランスよく取るように変わった。欠かさないのが納豆、にんにく、ゆで卵。にんにくは、いろいろ試した結果、セブンイレブンの「にんにく醤油味」がお気に入りだ。

悩みにハマり込まない

15歳で音楽活動を始めてから、さまざまなバンドを経験してきた。転機も数々あったが、決めていたのは、そのときどきの流れに乗って「悩みにハマり込まないように」すること。そのしなやかさが心身の健康を作ってきた。

愛されて育った少年時代

東京・巣鴨の会社員家庭に6人きょうだいの末っ子として誕生。家族から深く愛されて育った。自宅の防空壕から顔を出して遊ぶなど(写真)、おっとりしたのびやかさは生来のもの。空襲で自宅全焼の後は、千葉県柏市に転居。

撮影/鈴木江実子

※この記事は「ゆうゆう」2026年2月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

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