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【子育て】「危ないから」「お店の人に怒られるから」は“おかしな叱り方”?《本当の理由》で叱った方が断然いい理由

  • 2026.1.9
(C)あべゆみこ
(C)あべゆみこ

食卓の上に乗ったり、病院の待合室でソファの背に乗ったりして遊んでいる子ども。それを見た母親が「危ないから下りなさい」と叱っていました。でも、子どもは「危ない」とは思っていないのです。

子どもにとっては、高いところに上ると視界が広がり、気分がいいです。だから公園でジャングルジムや滑り台に上ったり、ブランコを思い切り漕いだりします。そうなると、子どもにとって「テーブルの上に上がること」はちっとも危なくなんかありません。

「僕はいつも公園のジャングルジムや滑り台に上っているんだ。テーブルや椅子の背の高さなんか、ちっとも危なくはないぞ!」と思っているかもしれません。

しつけをしようとする親の姿勢は素晴らしいのですが、残念ながら子どもは親の指示命令に条件反射しているだけなので、数分たつとまた同じことを繰り返してしまいます。「危険だからやってはいけない、そうではなければOK」の理由ばかりで叱っていると、いずれ限界がやってきます。

「テーブルはご飯を食べるところ! 足を乗せてはなりません」「病院は頭が痛い人、おなかが痛い人たちが来るところ。ソファの上で遊ばないで静かにしようね、スイッチオフ」「絵本は読むもの、破るものではありません」と、本当の理由を伝えてみてはいかがでしょうか。

「怒られるからダメ」はおかしい

(C)あべゆみこ
(C)あべゆみこ

先日、スーパーの精肉コーナーで、鶏肉のパックをプスプス触っている幼児を見かけました。母親は「お店の人に怒られるよ」と叱っていました。でも、それは本当の理由ではありません。「まだお金を払っていない売り物なので、やたらと触ってはいけない」のです。

このようなときは、「これはまだお金を払っていないから、見ているだけにしようね。買ってからおうちで触ろうね」と言えばよいのです。

電車内で騒ぐ子どもに対し、「怒られちゃうわよ」と言って静かにさせようとしているママ。前にいるおじさんを悪者にして、「ほら、前のおじさんが怒っているわよ」と“責任転嫁の叱り方”をしている人もしばしば見かけます。このような叱り方をしていると、子どもは「怒られなかったら騒いでもいいのかな」「誰も乗っていなかったら騒いでもいいんだ」と勘違いしてしまいます。

電車やバスは自家用車ではなく、公共の交通機関です。だから、家と同じようにしてはならないのです。「電車の中は、お家ではありません。電車で騒ぐんだったら、次の駅で降りて歩いて行きましょう」と言ってみてはいかがでしょうか。

ただし、“ならぬものはならぬ”ことがあります。「理由なんか特にない」こともあります。

私は長年、学習塾で幼児・小学生に指導をしていました。その授業中、私語が止まらない小学生に「みんなに迷惑がかかるからお口を閉じましょう」とか「先生の声が聞こえなくなっちゃうから静かにしてね」と言うと、「誰にも迷惑はかけていない」「先生がもっと大きな声でしゃべればいいんだ」と言い返されてしまいました。

「授業中は、静かに先生の話を聞くのがルールです」とだけ言えばいいこともあります。

世の中には“ならぬことはならぬもの”があると思います。時には理屈抜きで、人生の先輩である親や先生が威厳をもって接したり、先述のように本当の理由を伝えたりすることも必要ですね。

子育て本著者・講演家 立石美津子

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