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【紗栄子】「動物と人の間に境界線はない」保護猫活動に乗り出した理由と、命への向き合い方

  • 2026.1.8

動物と人の間にボーダーラインを引かない、という紗栄子。被災地支援だけではなく、小さな命を守ろうと新たに保護猫活動にも乗り出し、精力的な取り組みが続いています。行動に至るまでの経緯や突き動かされている衝動、未来の展望など、じっくりお聞きしました。

多頭飼育崩壊などの現実と直面。放っておけない! と活動スタート

ファーコート ¥151,800(GANNI/GANNI SHIBUYA PARCO)、キャミソール ¥12,990(インティミッシミ/インティミッシミ 渋谷文化村通り店)、ショートパンツ ¥10,523(チャーリー ビーズ/LYDIA)、イヤーカフ 各¥8,800(共にLOVE BY e.m./e.m. 青山店)、ローファー ¥139,700(セルジオ ロッシ/セルジオ ロッシ ジャパン カスタマーサービス)、ハイソックスはスタイリスト私物

「オトナスウィートの読者の皆さんは、たぶん、私が何を大切にして、どう人生を歩んできたのか、ずっと見守ってくださってると思うんですよね。いつもありがとうございます♡

改めてお伝えすると、命を守る活動は、15年前の東日本大震災の被災地や養護施設の支援から始まっていて、5年前からは『NASU FARM VILLAGE』の牧場経営をしながら保護馬活動にも着手しました。

だんだんと人から動物にまで視点が広がっていく中で、去年の10月、近所の牧場で多頭飼育崩壊して行き場を失っている猫がたくさんいる、という深刻な状況を知ったんです」

紗栄子さん自身の実感としては?

「ありましたね。実際に、道路で轢かれてるコを何匹も目にしましたし、うちの牧場は年間に7万人くらいのお客様が主に車でいらっしゃるので、交通量が多いこともあって、接触しそうで危ない、との連絡をいただいたりもしました。

あと、遺棄があることも事実なんですよ。今日撮影を共にしたルナは、うちの牧場に野放しにされていて、初めて保護したコなんです。ルナという名前は、愛馬のボルトを看病していたとき、偶然、一緒に月を見上げていたことから。出会ったときは既に去勢済みで、性格も人懐っこかったので、迷い猫の可能性も考えて情報を確認して、近隣の方々に聞き込みもして。でも、手がかりは何も得られませんでした。

こういうことを自分でも見て聞いて体感していく中で、もう猫達を放っておけなくなってしまって。すぐに行動に移して、保護活動が始まりました。私、気になったことには積極的に関わっていくタイプなんです」

ってサラッとおっしゃいますが、行動に移すというパワーが本当にスゴイ。

「やらなきゃいけないというか、やらないと不幸になっちゃうコが目の前にいるからやろう!といった感じで。できる限り、いや、いかなる事情があろうと、キャパシティや人件費、場所の問題さえクリアできれば、どんなコでも保護していきたいと思っています。だって、猫には罪がないんだもん。

あとね、小さいころからずっと、見て見ぬふりができないみたい。そんなことをしたら、自分のことが大嫌いになる。自分が嫌いな自分にならないように、どんなことに対してもきちんと向き合って最大限で取り組んでいます」


嬉しい出会いと悲しい別れ。交錯する毎日を生きていく

具体的にどんな活動をしていますか?

「まずは、近隣の方々や病院の先生の協力を得ながら、野良猫の保護と、TNR活動という野良猫を捕獲して→不妊去勢手術を施して→元の場所に戻す、という取り組みです。猫って1度で6〜7匹の赤ちゃんを産んで、年に2〜3回の出産が可能で、ものすごい勢いで繁殖するんですよ。望まれない出産を増やさないためにも、今までに162匹の処置をしたかな。

元気なコもそうでないコも、子猫もおじいちゃんおばあちゃんも、分け隔てなく保護して、適正な環境下で育てながら、皆平等に新しいご家族を見つけてあげられるよう譲渡活動もスタート。私達が大切に育てて、人慣れトレーニングまで終えた猫は、チャンスがあればおうちに迎え入れてほしいなって思ってます。当たり前ですけど、保護猫達の命も尊くて、みんな本当に可愛いんですよ。猫を飼おうって考えるときに、保護猫という素晴らしい選択肢がまずあることを、たくさんの人に知ってほしいな」

活動する中で大変なことがあるとすればどんなことですか?

「肉体的には、例えば今だと捨てられちゃった子猫達がいるんですけど、人の手がないと生きていけないんですよね。昼夜を問わず、ミルクは3時間おき。今はスタッフで回しながらできますけど、最初のころは不慣れだし睡眠不足が続くしで、きつかったかも。

それと、病気のコかな。うちは白血病やエイズなどに罹患していても積極的に受け入れているので、終末期になれば、排泄をコントロールしたり、強制給餌をしたり、献身的なサポートが必要だったりするから。

だけど、そんなことは覚悟してやっているわけで、正直どうってことないんです。むしろ、危険な場所に身を潜めているくらいなら、お世話させてください! という気持ち。仮に死に直面していても、私達がいる温かい場所で幸せな気持ちで旅立ってほしい」

となると、大変なのは精神的なこと。

「ですね。出会いがあるぶん、色んな形でたくさんのお別れもしているので。もうね、いつどんなときも確実に後悔します。スタッフ全員で100%のチカラで取り組んでいても、もっととこうしてあげられたかな、って重い気持ちを抱えたりもして。

彼らが生きてきた時間を肯定するためにも、この苦い経験は次のコに生かせるよう糧にして、しっかり前に進もう。そうみんなで決めてはいるのですが、お別れは何度経験しても辛いです。どんなコも家族だから」


非力な動物達にも優しさの手を差し伸べて

保護猫活動に熱心に取り組むその原動力。一体どこから来るのか知りたい!

「猫はもちろんなんですが、ほとんどの動物は、自分が過ごす環境を自分で選べないじゃないですか。どうしても人の都合で振り回されがちで、命が左右されてしまう。そういう環境ごと今すぐに救いたいと強く思うんです。

馬の話をするなら、『NASU FARM VILLAGE』の保護馬達は、どのコも穏やかでびっくりされるお客様が多いんですよ。誰よりも速く走れるように調教されて荒い気性の競走馬だったとしても、です。うちの牧場は誰よりも遅く歩いていい場所だから。なんだったら、疲れたら歩かなくていい場所だから。環境によって、本来の姿を取り戻すというか、性格や顔立ちまでどんどん変化していくってスゴくないですか?

あともうひとつ考えられるのは、余裕ができたこと、かもしれないな」

余裕、ですか。なかなか興味深いお言葉。

「本当にありがたいことに私、1人で子ども2人を育てられるっていう自信を、応援していただいている皆さんがつけてくださったんです。だから、自分から溢れ出たぶんは皆さんにちゃんと還元したくて。15年前に細々と被災地や養護施設の支援を始めたのですが、それって周りを見渡して行動に移せる余裕がちょっとだけできたからなんですよね。

だって当たり前ですよ、自分のことでいっぱいいっぱいだったらそんなことしていられないし、家族に何かあってもやっぱりできない。今なんて大変な世の中だから、毎日生き抜いているだけでも立派な社会貢献ですから。ただ、私には感謝すべきことに同じ気持ちで動いてくれる仲間がいて、会社もうまく回っていて、ある程度の勢いをもって進んでいけるようになった。だから、たまたま活動してるだけのことで、できる人がすればそれでいいと思うんです。

もしも私の保護猫活動についての発信が、誰かの気づきになったり、調べるきっかけになったりして1匹を救うことに繋がったら。それはとても幸せな循環なんです」


支援するというアクションで救える命があるという事実

今後はどんな猫社会を思い描いてますか?

「理想形は、野良猫も保護猫もいなくなって、保護猫活動を終えること。ではあるのですが、社会全体で取り組んでいく壮大な問題でもあるので、その道のりは果てしなく長く険しいです。実際のところ、手術やワクチン接種などの初期医療費、治療費や食費、維持費などに莫大な資金がかかるため、たくさんの人のサポートがないと、活動が成り立ちません」

今って支援の形が充実している印象です。

「そうなんです。寄付をしたり、物資を送ったり、うちの場合は、継続的な支援を行うマンスリーのサブスクリプション『Mew Me Club』、さらには可愛いオリジナルグッズも充実しています。私はファッションやビューティに育ててもらったこともあって、ファッションやビューティを皆さんに楽しんでもらいたいし、さらにその先に小さな命が救える世界が広がっているなら素敵です。

愛に満ちた思いやりの輪が、好きなスタイルで、さらに大きく広がりますように」


Event Report六本木のカフェで開催した保護猫イベントが大盛況

紗栄子が代表取締役を務めるThink FUTUREから新たに発足したのが「Mew Me Club」。日々の保護猫活動は、ここで集まった資金も活用して行われています。そんな「Mew Me Club」が、“取り組みをもっと知ってほしい!”と、保護猫活動の啓発イベントを初めて東京・六本木で開催。

紗栄子自らが店頭に立って手作りチャームを販売したり、特製ドリンクをふるまったり、さらにシェルターからは一部の保護猫も参加して、場内は大盛り上がり。若手アーティストによる猫を題材とした作品も展示され、アートでできる猫支援も注目の的に。1.紗栄子の登場に感激の声!アーティストSHIORIのスプレーアートも展示!会場は熱気ムンムンでした。


Mew Me Clibの猫ちゃんたち

避妊・去勢手術や人慣れ訓練などを終え、新しい家族との出会いを待ちわびている保護猫達。どのコもみんな可愛い♡
instagram:@mewmeclub_by_thinktheday
栃木の「NASU FARM VILLAGE」を拠点とした保護猫活動。月額¥1,299からの継続支援ができるサブスプリクションも受付中。

name : すず
年齢 : 推定6歳
性別 : 女のコ
怖がりさんで現在人慣れ練習中。


name : ナナ
年齢:推定4歳
性別:男のコ
食べるの大好き! 現在は里親さんの元で幸せに暮らしています。


name : はな
年齢:推定10歳
性別:男のコ
甘えん坊ですり寄ってくる。人みたいなイビキがチャームポイント。


name : やまと
年齢:推定6カ月
性別:男のコ
甘えん坊で膝の上と腕枕が大好き。らなんとは兄弟。


name : なつみ
年齢:推定15歳
性別:女のコ
一緒に寝たくて布団に入ってくる。


name : らなん
年齢:推定6カ月
性別:女のコ
活発でおもちゃで遊ぶの大好き。やまととは兄弟。


name : まる
年齢:推定8歳
性別:女のコ
おもちゃ遊びが好きでいつもお気に入りをくわえている。


name : シャル
年齢:推定3歳
性別:男のコ
とっても甘えん坊。『Mew Me Club』看板猫。ルナと仲良し。


name : サイフ
年齢:推定4~5歳
性別:男のコ
優しくて愛嬌たっぷり。常にキッチンでご飯を待ってます。


name : おはぎ
年齢:推定1~2歳
性別:女のコ
すぐにお腹を出しちゃう甘えん坊。現在は里親さんの元で幸せに暮らしています。


name : さえ
年齢:推定1歳半
性別:女のコ
臆病だったのに今では甘えん坊に。現在はスタッフの元で幸せに暮らしています。


name : ルナ
年齢:推定9歳
性別:男のコ
みんなのお兄ちゃん。『Mew Me Club』一番最初の保護猫。


name : くるみ
年齢:推定15歳
性別:女のコ
おしゃべり大好き。お年寄りに見えないくらい活発。

photo : YASUTOMO SAMPEI

styling : YURIKA NAKANO[ende]

hair & make-up : YUKI ISHIKAWA[Three PEACE]

text : AKIKO NISHIMURA

model : SAEKO, LUNA

web edit : KIMIE WACHI

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