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退職金から100万円が一気に消えた!税金保険料恐るべし。マネリテゼロの定年女子が震撼した事実【2025年お金と安心部門TOP5】

  • 2026.1.6

退職金から100万円が一気に消えた!税金保険料恐るべし。マネリテゼロの定年女子が震撼した事実【2025年お金と安心部門TOP5】

2026年がいよいよはじまりました!今回は2025年度にゆうゆうtimeでよく読まれた「お金と安心部門」TOP5の記事をお届けします。 本記事は、バブル期に入社した会社を60歳で定年退職したばかりの女性が、今までなおざりにしてきたお金の問題あれこれに直面し、右往左往しながらファイナンシャルプランナーの小沢美奈子先生の力を借りて老後のお金問題を解決していく連載である。第1回は、税金年金保険料の支払いで退職金が消えていく〜震える話から。

無事退職金をゲット!だけど税金年金保険料の請求が一気にやってくる

定年退職日の朝、仰ぎ見た空は清々しいものであった。
夕方には同僚に拍手と花束で会社を送り出されて私は晴れて自由の身となった。

バブル期に新卒で入社してから40年近くたち、人並みに紆余曲折あり、何度も「辞めたらあっ」と心で啖呵を切ることもあった。
が、55歳を過ぎると定年という山頂まで九合目まで来た感がある。

あともう少し頑張れば、定年退職金をいただける。豪華客船で世界一周はムリでも、ビジネスクラスで海外に行けるくらいの贅沢ができる、住宅ローンも完済してスッキリできるじゃないか。それを目標に定年まで何とか会社員を頑張ろうと心に決め、粛々と働き続け、ようやく「定年」という山頂にたどりついたのであった。やれやれ。あとは退職金が翌月末に入金されるのを待つばかり。と、そんなお気楽な気持ちは、2カ月足らずでふっとんでしまう。

2週間以内に健康保険の継続手続き!

退職日の翌日、まずは加入していた健康保険に継続加入するため、健保の事務所に手続きに行く。これ2週間以内にやらないと継続できないのよ。そこで提示された月額保険料は42,000円。高っ。毎月の給与明細に保険料額は書いてあるのだが、正直見たことが無かったのでふつーに驚く。驚いたまま、2カ月分の保険料84,000円を支払う。

学生時代に年金未加入期間が!

次は、年金事務所だ。通常60歳で年金支払いは完了しているが、私は20代の学生時代に2年程度の未加入期間がある。当時、学生の加入は義務ではなかったためであるが、この期間分をこれから払わないと、満額の年金はもらえないのである。

そこで私は、国民年金の任意加入制度を利用して未払い分の国民年金保険料を支払うことにした。
これが月額17,380円×2年分で、417,120円。
2年分前納すると割引されるので、実際の支払額は413,720円であった。

さらに住民税の通知が!

さらに定年月の翌月には自治体から住民税の支払い通知が来る。月額49,000円。
これを半年分前納することにし、294,000円支払う。
今どきはPayPayで支払いが可能なため、30万円という前代未聞の額をどきどきしながらアプリにチャージして支払うことに。ペイペイ!という明るい電子音が妙にむなしく響く。

そうこうするうちに最初に行った健保から封書が届き、健康保険料をさらに6カ月分支払えとある。これが252,000円。

よって退職後約1カ月間に支払った税金と保険料の合計額は1,043,720円!
退職金は、入金と間をおかずに100万円が溶けて行ったのである。

ちょっとちょっと。このままでは退職金がどんどん消えていってしまうのでは?
ここで初めて私は危機感に駆られる。自慢ではないが財テクの類はまったくしておらず。退職金は銀行の普通預金にまるっと入金されたままだ。さすがに、これではいかんのではないか。

まずは銀行のマネー相談会へ!でも勧めてくる商品には要注意ポイントが!?

とはいえ「NISAって何?」というくらいお金に関する知識が著しく低い私。夫に聞くと「自分のお金のことは自分で勉強したほうがいい」と至極まっとうなことを言われるが、それができれば苦労はない。慌てて定年後のお金に関する、書籍や雑誌を買い込み、ネットで検索しまくる。

いや無理。

定年前後のお金にまつわる記事のモデルは常に男性なのである。女性はその年下の妻で、専業主婦で登場するのがお決まりのパターンだ。ちなみに私は雇用機会均等法施行後の就職1年生世代なので、周囲には正社員のまま定年まで働いている女性も多いのだが、女性誌にはあまり定年時のマネー記事は見当たらない。本もない。これではイマイチわからない。

「シニアマネー相談会にいらっしゃいませんか?」

そんな折、退職金が入金された銀行から1本の電話がかかってきた。「シニアマネー相談会にいらっしゃいませんか?」おお。それはありがたい。いざゆかん。
実は若い頃に買ったマンションのローンが残っており、返済口座もこの銀行なので、
一括繰り上げ返済の件も聞いてみたいので、早速勇んで参加してみることに。

「住宅ローンを一括返済したほうがいいですか?」と、銀行側の担当者に尋ねると、
「いえ住宅ローンは残しておいたほうがよいです」と即答された。その分は運用したほうがよく、中でもおすすめは「外貨ドル建ての保険」だと具体的に商品を勧められた。米ドルも豪ドルも円安の現在なら、たいへん利回りがよいとのことだし、医療保険までついているなんてお得ね!申し込んでみようかしら。

でもちょっと待って。
私にとっては大事なお金。お金の専門家の方の意見も聞いておこうか、と考え直し、「ゆうゆうtime」編集部に相談したところ、ファイナンシャルプランナーの小沢美奈子先生を紹介してくださったので、早速お話を伺うことにした。

そもそも「優先させたいのは保障と運用のどちら?」

——小沢先生、私はマネーリテラシーとITリテラシーが著しく低い60代女子です。先日、定年退職金が振りこまれたのですが、どうしてよいかわかりません。銀行から「シニア相談会」のお誘い電話が何度も入ったので行ってみましたが、これは正解でしたか?

小沢「基本的には銀行には行かなくて大丈夫です。でも、いろいろな意見を聞くのも大切ですね。ちなみにシニア相談会は男性が多いので、銀行の担当者は若い女性だという噂がありますが、どうでしたか?」

——私1人だったせいか若い男性の方でした! イケメンでしたよ。

小沢「そうでしたか(笑)。どんな商品を勧められました?」

——ドル建ての保険商品です。

小沢「ああやっぱり! このケースが多いようですね。保険商品の運用先は保険会社ですから、銀行に中間取り分である販売手数料が発生します。要するに、銀行側にメリットがある商品を勧めてくる可能性があるのです。そもそもこれから保険に入る必要はありますか?」

——確かに。生命保険にはすでに入ってるので、60歳で新たな保険に入る必要はないかもしれません。

小沢「すでに入っているなら加入は不要です。保障内容がよくてもシニアから加入すると保険料も割り高ですし。死亡保険金は相続税と異なる非課税枠があるので、相続対策などの目的なら検討の余地はありますが。シンプルな運用がよいと思います。」

キーワードは「シンプルな運用」

——でも、米ドルも豪ドルもこれから10年先まで見通しが明るく、現在の金利(積み立て利率の年利)は4.21%とすごく高いんですよ。現在のレートだと、1,000万円預けたら、1年で30万円くらい儲かるんですって!

小沢「外貨建ての商品にはメリットとデメリットがあります。詳しくは、記事の第3回で紹介しますね。
そもそもですが、優先させたいのは保障と運用のどちらでしょうか? 新たな保険に入る必要がないのでしたら、運用をされたいということだと思います。でしたら、保険商品ではなく、NISAなどを使った運用をする方が効率的です。仮に運用目的で変額保険に加入すると、保障に対する保険料や、運用管理費用に加えて保険会社への高い手数料も払うことになり効率は悪いのです。運用はシンプルにNISAを使った方が圧倒的に有利ですよ。なお、NISAについても、詳しいことは第3回でお話させていただきますね。」

——なるほどです。勢いで加入しなくてよかったです。シンプルな運用がキーワードですね。
でも私、住宅ローンが残っているのです。銀行では返済せずに運用したほうがいいと言われましたが本当でしょうか? いろいろ疑心暗鬼になってきました。

ご協力いただいた 小沢美奈子先生

ファイナンシャルプランナー。K&Bプランニング代表。
大学卒業後、損害保険会社にて社員教育、研修講師、営業などを経験。会社員時代に取得したファイナンシャルプランナー資格を活かし2015年にK&Bプランニングを開業。Webや雑誌などでのマネー記事執筆、セミナー講師、個人コンサルティング、女性向けマネーコミュニティの講師としても活動。趣味はカメラ、バレエ、犬。著書に『本物の節約・残念な節約』(河出書房新社)
【ホームページ】https://kandbplanning.org/

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