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クリスマスに居酒屋「会えるだけで嬉しい」とプレゼントを渡すと――後日きた『メール』に「まさか」

  • 2025.12.25

「クリスマスは、好きな人と過ごす特別な日」そう信じて疑わなかった社会人1年目の冬、私の友達のともこちゃん(仮名)は、少し苦い現実を知ることになりました。今回は、そんなともこちゃんの哀愁漂う驚きのエピソードをご紹介します。

彼氏なしの冬に現れた、運命の人

これは私が社会人になって1年目の冬の出来事です。その年は彼氏もおらず「今年のクリスマスは1人かな……」と半ば諦めモード。そんなとき、会社の同僚が合コンを企画してくれました。

そこで出会ったのが、30歳の藤田さん(仮名)。少し年上でしたが話も合い、とんとん拍子で交際がスタート。「今年は彼氏とクリスマスが過ごせる!」と、久しぶりに心が弾んでいました。

初デートは百貨店

初デートは百貨店でのウィンドウショッピング。藤田さんに「見たいお店がある」と言われ、ついていくと、そこは有名ハイブランド。藤田さんは財布コーナーで「これいいなぁ」「欲しいなぁ」と独り言。

「買うの?」と聞くと、「いや、もうちょっと我慢かな」と寂しそうな笑顔。その姿を見て、私は「クリスマスプレゼントにあの財布を藤田さんにあげよう!」と決意。翌日に同じお店に行き、ラッピングまで完璧に済ませました。

期待と現実がズレていく、クリスマス当日

迎えたクリスマス当日。仕事が忙しいという藤田さんに合わせ、集合は22時。集合時間が遅かったのもあり、素敵なコースが楽しめるようなディナーではなく、連れて行かれたのはガヤガヤした居酒屋でした。

思い描いていた初めてのクリスマスデートとは違いましたが、「会えるだけで嬉しい」と気持ちを切り替え、私は藤田さんに「はい! クリスマスプレゼント!」とプレゼントを渡しました。受け取った藤田さんは「え! 俺が欲しがってた財布じゃん! 高かったでしょ? ありがとう〜!」と大喜び。

私は藤田さんからは何がもらえるんだろうとワクワクしながら待機。しかし待てど暮らせど藤田さんからのクリスマスプレゼントは出てこないのです。そして最後まで「私のクリスマスプレゼントは?」と聞けず、「明日も早いから今日はこのへんで」と解散することになってしまいました。

翌朝届いた一通のメールと、衝撃の真実

まさかの何ももらえずの解散にパニックを起こしながら、「でももしかしたら次のデートの時にくれるのかもしれないし」と自分を慰める私。そして翌朝起きてスマホをみると、藤田さんからメールが届いていました。朝早くからメールなんて珍しいと思いながら確認すると……。

なんと、そこには「ごめん。なんか俺ともこちゃんのこと幸せにできる自信ない。別れよう。さようなら」と驚愕の内容が! あまりに急なことで、思わず私は大絶叫。電話をかけるも、すでに着信拒否されていてかからなかったのです。

出社し、合コンを企画した同僚に相談してみると、合コン相手の男性に連絡をとってくれました。そして、そこでさらに衝撃の事実が。「正直、俺たちも藤田さんのことよく知らないんだよね。なんかあの日も正直なんでいたのかわかんなくて。俺らも先に飲んでてちょっと酔っ払ってたし、藤田さんが来て人数もちょうどになったから、まぁいいかって思ってて……」

その瞬間、ともこちゃんの頭をよぎったのは「もしかして私、クリスマスプレゼント要員だった?」……真相はわからないままですが、怖くなってそれ以上追及するのはやめました。ただ、あの冬のクリスマスは、今でも忘れられない苦い思い出として残っています。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2013年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Mio.T
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。

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