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【イタリア人の夫の家族】が、2DKの狭い部屋に長期滞在 →「息が詰まる」とぶっちゃけた結果

  • 2025.12.24

「国際結婚」と聞くと、毎日愛を囁かれる甘い生活を想像するかもしれませんが、現実はそう甘いものではありません。今回は、私の知人の小百合(仮名)が直面したイタリア人の義実家家族とのトラブルをご紹介します。

仲良し大家族出身の夫

私はイタリア留学中に知り合ったルカ(仮名)と結婚して2年。ルカは5人兄弟の大家族出身。家族の絆が強く、皆とても陽気で親切。留学中で寂しかった私を、いつも家族の食事に招いてくれていました。私もルカの家族が大好きでした。

私の帰国に合わせ、彼が「さゆりと一緒に日本に行く」と言ってくれたとき、「こんなに仲の良い家族と離れて本当に大丈夫?」 と何度も聞いたほどです。それでも、彼の決意は固く、私たちは日本での新しい生活を始めることになったのです。

2DKのマンションに連泊!?

来日3か月後、予想外の事態が始まりました。ルカの両親が来日し、私たちの2DKのマンションに3泊していきました。その後も、兄弟姉妹がかわるがわる押し寄せては、平気で何泊もしていきます。

狭いマンションでプライベートゼロ。私は自分が仕事で留守の間、ルカの家族を疑っているわけでは決してありませんが、家の中を見られているような感覚に気が気ではありませんでした。また、観光に連れ出す費用や、食費も家計を圧迫していたのです。ルカやルカの家族への感謝はあるものの、ストレスはたまる一方でした。

極めつきは、夫と最も仲の良い義姉の来日でした。1週間の予定を過ぎても帰る様子がありません。不思議に思い尋ねると、親と喧嘩して家出同然で日本に来たことが判明。狭いリビングを占拠し、毎日ゴロゴロしている義姉。私の堪忍袋の緒が音を立てて切れました。

「察して」は通じない

「もう無理! 私が出ていくか、お義姉さんに出ていってもらうか、あなたが選んで」その夜、私はルカに本音をぶつけました。「家族を大切にする気持ちは尊敬している。でも、この狭いマンションでは、私は息が詰まってしまう。出費もかさんでいるの知ってる?」

ルカは目を丸くして驚きました。「えっ、なんで言ってくれなかったの? 君も楽しんでいると思ってたよ!」悪気ゼロの返答に脱力しながら、私は悟りました。「察して」は通用しない。言葉にしなければ、相手には伝わらないのです。

予想外の解決策

事態を理解したルカの行動は素早いものでした。2日後には義姉にはっきり言ったのです。「姉さんが日本にいたいなら、そろそろ仕事をしないとね。僕の店で働きなよ」なんと、ルカは自分が働くイタリアンレストランのオーナーに掛け合い、義姉をスタッフとして採用してもらったのです。

さらに店の寮も手配する手際の良さ。義姉は大慌てでしたが、翌日には荷物をまとめ寮へ向かっていきました。それから義姉とルカは、毎日同じ店で顔を合わせ、楽しく働いていたようです。私は義姉と「たまに食事をする」程度の距離感を手に入れ、平穏な日常を取り戻しました。

久しぶりに広くなったリビングで、幸せをかみしめながら思いました。結婚生活は「言いたいことはストレートに口に出す」ことも大切なのだということを。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Sachiko.G
コールセンターやホテル、秘書、専門学校講師を歴任。いずれも多くの人と関わる仕事で、その際に出会った人や出来事を起点にライター活動をスタート。現在は働く人へのリサーチをメインフィールドに、働き方に関するコラムを執筆。

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