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「忘年会なんて面倒くさいだけ」上司の愚痴を聞き流していると「ん?」直後、後輩がやってきて

  • 2025.12.10

年末は、イベントや飲み会が増える時期ですよね。大勢が集まる場となると、何かと気を遣って疲れてしまうという人もいるのではないでしょうか。今回は筆者の友人が、忘年会にまつわるエピソードを聞かせてくれました。

画像: 「忘年会なんて面倒くさいだけ」上司の愚痴を聞き流していると「ん?」直後、後輩がやってきて

誘いを断る日々

毎年恒例の忘年会シーズンは、私にとって憂鬱な時期でした。

もともと社交的な性格でもなく、大勢が集まる場所は大の苦手です。
早く家で1人になってゆっくりしたい……という気持ちが勝ってしまい、職場の飲み会に誘われても、「あいにくその日は予定があって」と、やんわり断って、そそくさと退勤する日々。

つい、人付き合いが面倒だという気持ちが先行して、せっかくのお誘いも素直に受け入れられずにいたのです。

後輩のひと言に動かされて

そんなある日、部署の後輩であるA子が、私のところにやってきて
「先輩、今年の忘年会、私と一緒に参加してもらえませんか?」
と、少し困ったように頼んできたのです。

正直、気は進みませんでした。
でも、普段から真面目なA子の頼みとあっては、さすがの私も断りきれず、しぶしぶ参加することにしました。

内心では「また上司の長い話を聞かされるんだろうなぁ……」と、うんざりしていたのですが。

意外な発見と、心の変化

案の定、忘年会の席では、上司の武勇伝や愚痴が延々と続きました。

しかし、時計を気にしながら「早く帰りたい」と思っていたそのとき、A子が私の隣にやってきて、少し照れたように「初めて先輩とゆっくり飲めて嬉しいです!」「いつも本当にありがとうございます。先輩の存在が私の心の支えです」と、にこやかに話してくれたのです。

冗談めかしていたけれど、彼女の本心がふっと垣間見えて、私の中で何かが弾けたように感じました。

ふと、自分がどれだけ周囲の思いに気付こうとしていなかったのかを思い知らされ、胸がじんわりと熱くなりました。

思い出深い忘年会に

その瞬間、忘年会は私にとっては面倒なだけの場でも、誰かにとっては立場を越えて語り合える貴重な時間なのかもしれない、とハッとしたのです。

結局、A子と私はそのあとも居酒屋やバーを3軒はしごをして飲み歩き、終電ギリギリまで語り合ってしまいました。

年末の夜に、少し人間関係が温かくなった気がした、そんな思い出深い忘年会になりました。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

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