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お歳暮受付で「別の人に代わって」新人への厳しい言葉。でも → 常連マダムの『温かいエール』にホロリ

  • 2025.12.5

冬の風物詩、お歳暮。取り扱うお店はたくさんのお客さんで賑わいます。
筆者の友人B子はある年百貨店のお歳暮受付のパートに出ます。常連のお客さんが多く、厳しいことを言われることもありますが……

画像: お歳暮受付で「別の人に代わって」新人への厳しい言葉。でも → 常連マダムの『温かいエール』にホロリ

百貨店のお歳暮受付

今から数年前、B子はとある百貨店のお歳暮受付のパートに出ることにしました。
毎年お歳暮の時期にだけ募集がかかる仕事で、B子はこの年に初めて応募したのでした。

数日間の研修を終え、いよいよ受付カウンターに立つことに。
接客業に慣れていないB子はあたふたしながらなんとか仕事をこなします。

やって来るお客さんは毎年の常連が多く、中にはもたもたするB子の対応にしびれを切らして、
「慣れている人に代わって」
と言われてしまうこともありました。

常連のマダム来店

そうして時間は過ぎていき、しばらくすると一人のマダムがB子の立つカウンターにやって来ました。
「あら、新人さん?」
マダムはやって来るなり、温和な笑みを浮かべて言いました。

新人、という言葉にギクッとしてしまうB子。
また、慣れている人に代わってと言われてしまうかも……

しかし次のマダムの言葉は予想外なものでした。
「ゆっくりでいいからね。頑張って!」
話を聞くところによると、マダムはここ数年毎年この百貨店からお歳暮を送っており、何人か見知っている従業員もいるとのこと。

優しい一言が支えに

「また来年も会えたら嬉しいわ。じゃあこれよろしくお願いしますね」
お客さんとの何気ない会話だったかもしれませんが、B子はこの時のことが嬉しくて、その年以降毎年この時期のパートに出るようになりました。

そうして今では5回目の冬を迎え、すっかりベテランの貫禄が出てきたB子。
あの時のマダムも毎年来店し、接客時の会話が楽しみな彼女なのでした。

【体験者:40代・女性パート、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。

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