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「体当たり演技が圧巻」“生々しい濃厚シーン”に騒然…名女優が魅せた『傑作映画』

  • 2026.1.4

社会の荒波や周囲との温度差、自分自身の内面に潜む葛藤に、ふとした瞬間足がすくんでしまう“生きづらさ”。映画やドラマの世界では、そんな言葉にできない孤独や痛みに寄り添い、不器用ながらも懸命に今日を繋ぐ主人公たちの姿が、観る者の心に深い共感を呼んできました。今回は、そんな“生きづらさが刺さる作品”5選をセレクトしました。

本記事では第4弾として、2019年公開の映画『エリカ38』(KATSU-do)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“生きづらさが刺さる作品”映画『エリカ38』

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「ジャパンペットアワード」表彰式に参加した浅田美代子(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『エリカ38』(KATSU-do)
  • 公開日:2019年6月7日

あらすじ

「エリカ」と自称する渡部聡子(浅田美代子)は、愛人である平澤育男(平岳大)の指示のもと、支援事業説明会という名目で人々を集め、架空の投資話を持ちかけて多額の金を集めていました。

しかし、平澤が裏で複数の女性と関係を持ち、自分を裏切っていることを知った渡部は、彼との連絡を絶つことを決意します。その後、渡部は裕福な老人を巧みに誘惑して豪邸を手に入れると、老人ホームに入居していた母を呼び寄せ、今度は自らが主導して架空の事業への出資を募り、詐欺行為を繰り返していきます―。

映画『エリカ38』の見どころ ※ネタバレあり

映画『エリカ38』は、実在の大型投資詐欺事件をモチーフに、60歳を過ぎてなお38歳と偽り、色香と嘘で男たちから大金を巻き上げた女の逃亡劇を描いた社会派ドラマです。故・樹木希林さんが生前、企画として深く関わったことでも話題となった本作ですが、物語のリアリティについては視聴者の間で評価が分かれる結果となりました。センセーショナルな事件を扱っていながら、キャラクターの背景や詐欺の手口に対する掘り下げが不十分であると感じた方も一部いたようです。

しかし、本作を単なる娯楽映画で終わらせない強烈なインパクトを与えているのが、結末に用意された演出です。エンドロールでは、実際の事件で被害に遭った人々へのインタビュー音声が劇中で使用されています。フィクションとして進行していた物語が、突然現実の悲劇と接続される瞬間は、観る者に強い戦慄を与えました。SNSでは「ラストの声が生々しい」「実際の被害者達の声が紹介されている」という声が寄せられており、人生を狂わされた人々の生々しい肉声が、詐欺という犯罪が孕む非情さを冷徹に突きつける、極めて重い余韻を残す作品となっています。

稀代の詐欺師を体当たりで演じきった浅田美代子の真髄

実在の事件をモチーフに、年齢を20歳以上も偽って巨額の詐欺を働いた女性の数奇な運命を描く『エリカ38』。本作で、欲望に忠実でありながらどこか無垢な危うさを抱える主人公・渡部聡子(エリカ)を演じたのが浅田美代子さんです。浅田さんが本作で挑んだのは、これまでの天真爛漫な愛されキャラというイメージを根底から覆す、狡猾さと虚栄心、そして女の業が入り混じる極めて難しい役柄。そんななか、浅田さんは自らのキャリアをかなぐり捨てるかのような鬼気迫る表現を見せ、観客に強烈なインパクトを与えました。

特に劇中では、生々しい濃厚シーンも体当たりで披露しており、その徹底した役作りが大きな話題を呼んでいます。SNSでは「体当たり演技が圧巻」といった驚きと称賛の声が上がっているほか、嘘を塗り重ねて破滅へと向かう女性の美しさと悲哀を見事に体現した姿に対し、「魅力も良さも最高に出ていた」といった声が寄せられるなど、女優としての凄みを再確認させる形となりました。年齢を重ねてもなお失われない透明感と、その裏に潜むしたたかな狂気を絶妙なバランスで演じきった浅田さんの好演が、作品の持つ緊張感をより一層際立たせています。

映画『エリカ38』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“欲望のままに突き進んだ女の嘘で塗り固めた半生”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です