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「これぞ最高傑作」「日曜劇場の真髄を見た」14年前 “圧巻のクオリティ”で魅せた『至高ドラマ』

  • 2026.1.4

ドラマや映画の中には、物語に深く心を打たれ、生涯忘れられない作品があります。今回は、そんな中から"称賛の声が止まない名作"を5本セレクトしました。本記事ではその第4弾として、ドラマ『運命の人』(TBSテレビ系)をご紹介します。報道の自由と国家権力の対立、そして過酷な運命に翻弄される人々の姿を描いたヒューマンドラマの結末とは――。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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歌舞伎座開場式に出席した松たか子(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『運命の人』(TBSテレビ系)
  • 放送期間:2012年1月15日-2012年3月18日
  • 出演:本木雅弘 (弓成亮太 役)

理想と欲望がせめぎ合う新聞業界――。
政治部のエース記者・弓成(本木雅弘)は、記者としての理想と信念を胸に、“沖縄返還”の裏側に潜む国家権力の欺瞞を追い続けていました。

しかし、その真っ直ぐな姿勢は国家権力の逆鱗に触れます。
ほんのわずかな綻びをきっかけに、巧みに仕組まれた罠へと追い込まれ、弓成は激しい巻き返しを受けることに。やがて、一大スキャンダルの中心人物となっていきます。
政治記者としての信念を歪められ、深く傷つき、葛藤を抱えながらも、それでも弓成は闘いをやめません。

一方、妻の由里子(松たか子)は、“新聞記者の妻”として夫を信じようとする自分と、“女”として夫に疑いを拭えない自分との間で、複雑な思いを抱えていました。

さらに、ある夜の出来事をきっかけに弓成へ特別な感情を抱くようになる外務省事務官・三木昭子(真木よう子)の存在が、事件を思わぬ方向へと導いていきます。

弓成、由里子、昭子。
三人それぞれの苦悩を軸に、仕事を、愛する家族を、そして誇りを傷つけられた人々が、容赦ない運命に翻弄されていく――。
社会の理不尽さと人間の信念を真正面から描いた、重厚で緊張感のあるドラマです。

豪華キャストと制作陣が作り上げた“日曜劇場”の金字塔

本作は、社会派小説の巨匠・故・山崎豊子さんの同名小説を原作とした、実話に基づく物語です。

脚本を手がけたのは、ドラマ『華麗なる一族』『獣医ドリトル』『熟年離婚』などで知られる橋本裕志さん。演出には、『逃げるは恥だが役に立つ』を世に送り出した土井裕泰さんらが名を連ねています。

主演を務めたのは、本作が約6年ぶりの民放連続ドラマ復帰となった本木雅弘さんです。このキャスティングは、原作者の山崎豊子さんが本木さんを直々に指名したことで実現しました。

共演陣も錚々たる顔ぶれです。松たか子さん、真木よう子さんをはじめ、大森南朋さん、松重豊さん、長谷川博己さん、柳葉敏郎さん、橋爪功さん、柄本明さん、北大路欣也さんら、日本を代表する名優たちが集結。重厚で緊張感のある人間模様を、説得力のある演技で描き出しました。

制作陣のこだわりも徹底しています。1970年代の空気感を忠実に再現するため、名古屋市役所などの歴史的建造物でロケを敢行。撮影期間は約5か月に及ぶ異例の長さとなりました。細部まで手を抜かない演出とキャスト陣の熱演が、圧倒的なリアリティを生み出した作品です。

山崎豊子×本木雅弘――“密約”を暴いた先に待つ結末とは

本作の見どころは、社会派ドラマとしての完成度の高さにあります。

沖縄が抱える問題や国家の密約といった壮大なテーマを、夫婦の信頼や男女の愛憎といった身近な人間ドラマへと落とし込むことで、視聴者が物語を自分のこととして受け止められる構成になっています。

なかでも、弓成の妻・由里子を演じた松たか子さんの演技は圧巻。夫を信じたいと願いながらも、裏切りに直面し、深く傷く由里子…。その愛情と絶望を、繊細な演技で丁寧に表現しています。そんな松さんには、「昭和の耐え忍ぶ女性が似合う」「松たか子演じるヒロインに憧れる」「良妻ぶりが素晴らしい」「演技に惹きこまれた」といった声が多数寄せられています。

また、本木雅弘さんが演じる弓成が、すべてを失ったどん底の状態から沖縄の地で再生していく姿は、私たちに深い感動と希望を与えてくれます 。

視聴者からは、「重いテーマだけど何度も号泣した」「山崎豊子のドラマはどれも名作「これぞ最高傑作」「日曜劇場の真髄を見た」再放送してほしい」といった絶賛の声が相次ぎました。

国家と個人、報道の自由、そして人間の尊厳――。時代を超えて向き合うべきテーマを真正面から描いた本作は、放送から時を経た今も、色褪せない輝きを放っています。

山崎豊子さんの執念と、実力派俳優たちの迫真の演技がぶつかり合うことで生まれたドラマ『運命の人』。信念を貫こうとした人々の栄光と挫折、そして再生を描いたこの物語は、まさに“称賛の声が止まない名作”と呼ぶにふさわしい一作です。


※記事は執筆時点の情報です