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「NHK愛してる…」放送から7年、語り継がれる“至高の完成度”…キャスティングに「めちゃくちゃ泣いた」話題騒然となったワケ

  • 2025.12.30

NHKが制作するドラマは、その丁寧な作り込みと深いメッセージ性で多くの視聴者から高い評価を受けています。その中でも、女性たちのリアルな姿を描き、視聴者から高い評価を得た作品があります。今回は、そんな「最高傑作と称されるNHKドラマ」をご紹介します。本記事では、2018年放送のドラマ『ぬけまいる~女三人伊勢参り~』(NHK総合)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

あらすじ

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日台合作映画『おもてなし』の特別試写会に出席した田中麗奈(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『ぬけまいる~女三人伊勢参り~』(NHK総合)
  • 放送期間:2018年10月27日~12月22日
  • 出演者:田中麗奈、ともさかりえ、佐藤江梨子、滝沢秀明、舘ひろし ほか
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江戸・馬喰町で育った幼なじみの三人は、かつては「馬喰町の猪鹿蝶」と呼ばれた評判の娘たちでした。いまはそれぞれ、家業の一膳飯屋を支えるお以乃(いの・ともさかりえ)、武家に嫁いだお志花(しか・佐藤江梨子)、小間物屋を切り盛りするお蝶(ちょう・田中麗奈)として、三十を過ぎた日々を送っています。

ところが、胸の内に積もった悩みや息苦しさを抱えたまま過ごしていた三人は、ある日思い切って、誰にも知らせず伊勢を目指す旅に出ます。持ち物もほとんどないまま飛び出した道中は、空腹や金欠に振り回されるだけでなく、怪しげな旅人や一筋縄ではいかない人々との出会いの連続です。

行く先々で騒動に巻き込まれながらも、三人は助け合い、ときにぶつかり合いながら、自分の人生にとって何が大切なのかを少しずつ掴んでいきます。笑いの絶えない珍道中のなかに、友情と再出発の思いがにじむ、女性三人旅の物語です。

脚本・演出・音楽が織りなす完成度の高さ

ドラマ『ぬけまいる~女三人伊勢参り~』は、朝井まかてさんの小説『ぬけまいる』を原作としたNHKの土曜時代ドラマです。脚本は小松江里子さんが担当し、第3話の脚本を桑原裕子さんが手がけています。音楽は吉俣良さんが担当し、主題歌には、竹内まりやさんの『今を生きよう(Seize the Day)』が起用されています。

本作は、第35回ATP賞テレビグランプリでドラマ部門の奨励賞を受賞しており、作品として一定の評価を得たことが示されています。SNS上でも「脚本も演出も最高」「毎週楽しみにしていた」「NHK愛してる…」といった声が多数寄せられ、放送終了後も語り継がれる作品となりました。

演出面でも、コミカルなシーンとシリアスなシーンのバランスが絶妙で、視聴者を飽きさせない工夫が随所に見られました。特に三人のキャラクターの個性を活かした演出が光り、田中麗奈さんのコメディエンヌぶりや、ともさかりえさんの男前な演技、佐藤江梨子さんの凛とした佇まいが、それぞれの魅力を最大限に引き出していました。

Snow Man宮舘涼太さんの快演が話題に

本作の第7話と最終話には、Snow Manの宮舘涼太さんが修作役でゲスト出演し、物語の終盤を彩りました。修作は伊勢の旅館に縁のある人物として登場し、猪鹿蝶の三人と関わっていきます。

宮舘さんは劇中で三味線を披露する場面もあり、その演技力と真摯な姿勢が視聴者の心を捉えました。「めちゃくちゃ泣いた」など出演を喜ぶファンが続出し、「本当にキャスティングしてくれて最高」といった感謝の声が上がるなど、そのキャスティングは大成功だったと言えるでしょう。

宮舘さんの演技について、SNS上では「何をやっても出来てしまう」「役がぴったり」といった好意的なコメントが数多く見られました。普段はキリッとした印象の宮舘さんですが、ドラマでは笑顔の魅力が存分に発揮され、新たな一面を見せてくれたのです。

その後、宮舘さんはドラマ『夢食堂の料理人~1964東京オリンピック選手村物語~』(2019)や、ドラマ『大奥』(2024)で松平定信役を演じるなど、俳優としての活動も広げています。

高い完成度を誇る名作

ドラマ『ぬけまいる~女三人伊勢参り~』は、朝井まかてさんの原作小説を丁寧に映像化し、脚本・演出・音楽・キャスティングのすべてにおいて高い完成度を誇る作品です。田中麗奈さん、ともさかりえさん、佐藤江梨子さんが演じる三人の女性たちの等身大の姿は、時代を超えて多くの視聴者の共感を呼びました。

また、宮舘涼太さんのドラマデビュー作としても記憶に残る作品であり、彼の俳優としての才能が開花するきっかけとなりました。第35回ATP賞テレビグランプリでドラマ部門奨励賞を受賞したことからも、業界内外から高い評価を受けた作品であることがわかります。

女性たちが自分らしく生きるための旅を描いたこのドラマは、現代を生きる私たちにも勇気と希望を与えてくれます。まだご覧になっていない方は、ぜひこの痛快な女子旅道中記を楽しんでみてはいかがでしょうか。


※執筆時点の情報です