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朝ドラヒロインで大ブレイク必至 “憑依型”の天才・髙石あかり…今こそ観たい出演作【4選】

  • 2025.12.19

作品ごとにまったく異なる表情を見せ、見る人の心を一瞬でつかむ俳優がいます。今回は、そんな中から"破格の名演で魅せる演技派俳優"を5名セレクトしました。本記事ではその第5弾として、髙石あかりさんをご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

経歴

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2025年アートカレンダー発売を発表した高石あかり(C)SANKEI

髙石あかりさんは、宮崎県出身の女優です。幼少期にドラマ『花より男子』を見て女優に憧れ、芸能界入り。当初はダンス&ボーカルグループのメンバーとしても活動していましたが、女優業へ本格転向します。

2021年、初主演映画『ベイビーわるきゅーれ』が口コミで異例のロングランヒットを記録し、その名を世に知らしめました。殺し屋の女子高生という役柄で披露した本格的なアクションと、脱力感あふれる日常芝居のギャップが高く評価され、シリーズ化のみならずドラマ化されるほどの一大コンテンツへと成長しました 。

その後も映画『わたしの幸せな結婚』やドラマ『御上先生』などで存在感を発揮し、第15回TAMA映画賞最優秀新進女優賞を受賞 。そして2025年、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロイン・松野トキ役に、応募総数2892人の中から選ばれ、名実ともに国民的女優への階段を駆け上がっています 。

躍進を続ける現在地

髙石あかりさんは現在、若手演技派の筆頭として目覚ましい躍進を続けています。最大のトピックは、何と言っても2025年度後期の朝ドラ『ばけばけ』でのヒロイン抜擢でしょう。

オーディションでの演技は、脚本家のふじきみつ彦氏に、まるで明治時代の松江での会話を目の前で見ているようだと感じさせるほど圧倒的でした。結果、満場一致で選出されました。

また、映画界でもその実力は高く評価されています。『ベイビーわるきゅーれ』シリーズや『Single8』などでの演技が認められ、TAMA映画賞を受賞。言葉に頼らず視線だけで感情を語る静かな演技から、激しいアクションまでこなす変幻自在な表現力は、各方面で大きな注目を集めています。

「あなたが朝ドラヒロインに…」恩師の言葉を道標に

今や国民的ドラマの顔となった髙石あかりさんですが、その原動力は小学4年生の時に担任の先生からかけられた“ある言葉”でした。

かつて恩師からかけられた、“いつか朝ドラのヒロインとして活躍する姿を見たい”という言葉――。漠然と女優に憧れていた幼い彼女にとって、その一言は夢を具体的な目標へと変える大きな道標となりました 。

以来、その夢を追い続け、『舞いあがれ!』『あんぱん』に続く3度目の挑戦となった今回の『ばけばけ』で、ついに念願の座を射止めたのです 。
ヒロイン発表会見で彼女が流した涙は、長年の夢を叶えた喜びと、恩師との約束を果たせた安堵が入り混じった、偽らざる感情の表れだったといえるでしょう 。

 また、髙石さんは「役と自分は別個の人間」と捉え、自身の経験ではなく、あくまでイメージの中でキャラクターを創り上げているといいます。『ベイビーわるきゅーれ』ではあえて役の背景を作り込まずに“余白”を残し、舞台『鬼滅の刃』では周囲の音が聞こえなくなるほどの「ゾーン」に入るなど、役への没入度は凄まじいものがあります 。

インディペンデント映画で培った独自の感性は、今後も演技を支える確かな力となることでしょう。

今観るべき出演作品

髙石あかりさんの魅力を語るうえで欠かせないのが、「静」と「動」、そして時に見る者を戦慄させる「怪演」まで使い分ける圧倒的な振り幅です。ここでは、彼女の進化を堪能できる“今観るべき代表作”を4本ご紹介します。

『ベイビーわるきゅーれ』シリーズ(2021年〜)
髙石あかりの原点にして、出世作。社会不適合な殺し屋女子高生・ちさとを演じ、本格的なガンアクション(動)と、相棒とのゆるい日常会話(静)のギャップで観客を虜にしました。

『御上先生』(2025年)
「動」のイメージを覆す、「静」の演技の真骨頂。不正入学の罪悪感に苛まれる優等生役で、セリフに頼らず目だけで内面の葛藤を表現しました。涙ながらに真実を告白するシーンでは、過呼吸気味になるほどのリアリティを見せ、「苦しさが画面越しに伝わる」と視聴者に衝撃を与えました 。

『遺書、公開。』(2025年)
観る者を震え上がらせる「怪演」が炸裂した一作。親友の自殺を機に、純粋な生徒から冷酷な支配者へと豹変する役柄を演じました。その変貌ぶりはSNSで「背筋がゾワッとした」と話題になり、共演者さえも圧倒するほどの強烈な存在感を放ちました 。

連続テレビ小説『ばけばけ』(2025年)
国民的女優へと飛躍を遂げた一作です。小泉八雲の妻・小泉セツをモデルとした松野トキを熱演。「化ける」というタイトルの通り、これまで培ってきた変幻自在の演技力で、日本中を魅了しています。

「化け続ける」才能のこれから

幼い頃の夢を叶え、インディペンデント映画の現場から国民的女優へと駆け上がった髙石あかりさん。しかし、彼女の物語はここで終わりではありません。朝ドラという大舞台を経て、さらなる進化を遂げようとしています 。

日本のエンターテインメント界を背負う女優として、次はどんな役で私たちを驚かせ、化けてくれるのか――。その未来に、ますます期待が高まります!


※記事は執筆時点の情報です