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「映画館で40回観た」興行収入100億円の“異例の熱狂”… 四半世紀を締めくくった“伝説のアニメ映画”

  • 2025.12.19

脳裏に焼き付いて離れない衝撃的な展開や、いつまでも心に残る深い余韻。アニメの世界では、圧倒的な映像美や魂を揺さぶるストーリーによって、観る者の記憶に強烈な爪痕を残す作品が、これまでも数多く生み出されてきました。今回は、そんな“一度観たら忘れられないアニメ作品Part2”と題して5作品をセレクトしました。

本記事では第3弾として、2021年公開の映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(東宝、東映、カラー)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“一度観たら忘れられないアニメ作品Part2”映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』

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GoogleGeminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(配給):映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(東宝、東映、カラー)
  • 公開日:2021年3月8日

あらすじ

庵野秀明監督によるアニメ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの完結編。

葛城ミサト(CV:三石琴乃)が率いる反ネルフ組織「ヴィレ」は、コア化の影響で赤く染まったパリ旧市街に降り立ちます。旗艦AAAヴンダーから選抜隊が降下し、残された封印柱での復元作業を開始します。オペレーションの作業可能時間はわずか720秒。決死の作戦遂行中、ネルフのEVAが大群で押し寄せますが、真希波・マリ・イラストリアス(CV:坂本真綾)が搭乗するEVA改8号機がこれを迎撃します。

一方その頃、碇シンジ(CV:緒方恵美)式波・アスカ・ラングレー(CV:宮村優子)アヤナミレイ(仮称)(CV:林原めぐみ)の3人は、日本の大地をあてもなく彷徨い歩いていました―。

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の見どころ ※ネタバレあり

四半世紀にわたる物語の完結編として公開された映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』ですが、シリーズ特有の膨大な情報量と哲学的で抽象的な展開は、最後の最後まで視聴者の理解力を試し続けました。次々と提示される専門用語や概念、そして複雑に入り組んだ世界観は、少々難解であることは否めません。そのため、SNSでは「全体通して難解な作品」「理解できなくなりました」と、その難易度の高さに圧倒されてしまったという感想も見受けられました。

しかし、その難解さこそが考察欲を刺激し、圧倒的な映像体験と相まって熱狂的なリピーターを生み出す要因ともなりました。1回観ただけでは咀嚼しきれない物語を理解しようとする姿勢や、長きにわたる広大なストーリーの行く末を見届けたいというファンの執念は凄まじかったようです。SNSでは「映画館で40回観た」という驚異的な鑑賞記録の報告や、「50回以上観てる」といった猛者たちのコメントが相次ぎ、伝説的なフィナーレとして歴史に刻まれました。

興行収入100億円を突破!四半世紀にわたる有終の美にファン感動

1995年のテレビアニメ放送から一世を風靡し、2007年より『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズとして再構築されてきた伝説の物語。その完結編となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、公開直後から驚異的な数字を叩き出しました。3月8日の公開から7月12日までの127日間で、興行収入は100億円の大台を突破。観客動員数も655万人を超え、長きにわたる物語の結末を見届けるべく、日本中が熱狂しました。

最終的な累計興行収入は102.8億円に達し、庵野秀明総監督作品として最高記録を樹立したほか、2021年の国内興行収入ランキングでも堂々の1位を獲得しました。この歴史的な大ヒットに対し、SNSでは「最高の映画でした」「アニメ史に刻まれる」「とんでもない名作」といった声が上がり、多くのファンを魅了した本作は、四半世紀にわたるシリーズの有終の美を見事に飾りました。

映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“優しくて力強いラストシーン”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です