パン屋で「購入意欲が削がれた」客が店内で目撃した“迷惑行為”に「不安になる」「不衛生」

2025.12.13

ベーカリーやドーナツショップなど、焼き立てのパンやドーナツがずらりと並ぶお店を訪れると、「今日はどれを買おうかな」とワクワクする方も多いのではないでしょうか？甘い香りの漂う中、トングを手に自分で商品を取れるところに魅力を感じている人もいることでしょう。しかし、食品がむき出しの状態で置かれている売り場ならではの問題もあるようです。

SNSではしばしば「食品のそばでマスクもせずにゴホゴホと咳をするのはやめてほしい」といった声が上がっています。

特に今はインフルエンザが大流行しているため、「感染が怖い」という声も少なくありません。

マスク着用が個人の判断に委ねられるようになった今、案内やルールのない場面ではどうするのが良いのか…「商品がむき出しで置かれている食品売り場での咳やくしゃみ」について、多くの人はどのように考えているのでしょうか？SNSの声を中心に紹介します。

マスクをしてほしい

最も目立ったのは、「咳やくしゃみが出るならマスクしてほしい」という意見です。

風邪気味の子の咳がドーナツにかかって不快だった。親はマスクをさせてほしい。
パン屋でマスクもせずに咳をしている人がいて嫌だった。不衛生。
パン屋でノーマスクの子どもが咳をしていて購入意欲が削がれた。
ノーマスクでパンに向かって咳をしている人がいて腹が立った。
感染が怖くて、包装されているパンしか買えなかった。

咳やくしゃみを通じて商品に飛沫がかかることへの不快感を示す声が多数ありました。

マスク着用までは求めないが、気配りはしてほしい

一方で、「マスクを強制することはできないが、商品に飛沫がかからないよう気をつけてほしい」という意見の方も少なくありませんでした。

食べ物を陳列してある売り場では、袖口などで口を押さえて咳をしてほしい。
咳の出る人は、食品売場でのエチケットに気を配ってほしい。
気を配れないなら、咳の出る間はパン屋に来るのは控えてほしい。

あわせて、「咳を受け止めるために口を覆った手で、店のあちこちに触らないでほしい」といった声も見られました。それぞれの事情によってマスクをつけることが難しい方もいるので、マスクをするかどうかはさておき、何らかの感染対策はするのがマナーだと考える方が多いようです。

店側が対応すべきという声も

一方で、「衛生管理は仕組みの問題」と捉える人も一定数いました。

店員さんがショーケースから商品を取り出す形式に統一してほしい。
コロナ禍の頃のように、個包装に戻してほしい。
開閉可能なショーケースに商品を入れてほしい。
パンにカバーをかけたらどうかな。

「自分や家族が咳をしていること自体をあまり気にしない人もいて、それはどうすることもできない」「個人の感覚に任せていては不安が解消されない」という声も。個人間では衛生意識のばらつきがあるからこそ、構造的な対策が必要という意見のようです。

厚生労働省は「咳エチケット」の実践を推奨

厚生労働省では、個人が咳やくしゃみをする際「咳エチケット」を実践することを推奨しています。「咳エチケット」とは、主に以下の3つです。

1. マスクを着用する。
2. ティッシュ・ハンカチなどで口や鼻を覆う。
3. 上着の内側や袖（そで）で覆う。
出典：咳エチケット（厚生労働省）

また、「対策を講じずに咳やくしゃみをしたり、手で直に口や鼻を触ることは、病気の感染につながるので避けるように」という呼びかけもしています。

こうした心づかいは、周囲への不安を減らすためにも大切なポイントだといえそうです。

日常的な場所だからこそ、個人の感覚の差が浮き彫りに

今回は、「商品がむき出しで置かれている食品売り場での咳やくしゃみ」について世の中の人がどのように考えているのかを紹介しました。

多くの方が「食品の近くでの咳は不安」「風邪気味ならマスクをしてほしい」と感じている一方で、「衛生意識には差があるから、店が構造的に対応してほしい」といった声もあり、考え方はさまざまなようです。

マスク着用が個人の判断となった今、正解は一つではありません。しかし、厚生労働省が推奨する「咳エチケット」のように、相手への思いやりを形にする方法は存在します。日常的な場所だからこそ、ほんの少しの気配りが、誰もが安心して買い物を楽しめる空間づくりにつながるのではないでしょうか。

参考：咳エチケット（厚生労働省）

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