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アウトレットでの買い物で失敗しないために。ショッピング体験を充実させるための6つのコツ

  • 2025.11.15
Woman Sitting with Shopping Bags

誰もが一度は経験したことがあるだろう。新しい季節の気配を感じるとうずうずして、新しい服をネットで山のように買ってしまったことが。季節が変わると、着る服を変えたくなるものだ。しかし、頼んだアイテムの中には、必ずイメージとは違うものがいくつかある。サイズがギリギリ合わないもの、全く似合わないもの、サイトに掲載されていた写真からはわからない安っぽい生地のもの。ネットショッピングには、失敗がつきものなのだ。

こういった失敗をしにくいからこそ、今なお実店舗での買い物は素晴らしく、魅力的でワクワクする体験たり得るのだ。ハズレのアイテムがあっても、試着室の外にあるラックにかけておけばよくて、返送手続きという面倒なことをする必要はない。だから、マンハッタンから1時間足らずの場所に、ヴァレンティノVALENTINO)やトム ブラウンTHOM BROWNE)、ミッソーニMISSONI)やロベルト カヴァリROBERTO CAVALLI)といった有名ブランドが入ったアウトレットモール、ベルモントパーク・ビレッジがオープンすると聞いたとき、少なくとも私は大いに興奮した。ネットショッピング特有の煩わしさなしで、思う存分買い物ができると。

そこで、うだるように暑いある夏の終わりの日に、私はこのショッピングの新聖地を探検することにした。新しいアウトレットモールというのはこの上なく心躍るもので、財布の紐も緩みまくってしまう。そのせいで、痛い目を見たこともある。アウトレットでのショッピングで失敗しないためにはどうすればいいのか? 何十年も実店舗で買い物をし続けてきた私が、身をもって掴んだショッピングを充実させるためのコツをお教えする。

イェガー直伝。アウトレットでの買い物を充実させるための6つのコツ

Woman carrying shopping bags, low section, close-up

1. 「ときめき」を大事にする

アウトレットでの買い物は、恋愛のようなものだ。良い感じの人に出会ったときと同じように、良いモノに巡り合えたときは、ときめきを感じるはず。具体的に欲しいものがない場合は、とりあえず心がときめくアイテムを探してみること。理屈も理由もなく、試着せずともピンと来るときは来る。本当に恋愛のようなものなのだ。

2. 思わぬ出合いに期待する

ロベルト カヴァリのセクシーでエギゾチックな雰囲気には、独特のタイムレスな魅力があり、私も長い間魅了されてきた。直近カヴァリの服を着て行けるような予定はないが、だからと言って、憧れのブランドを諦める必要はない。現にロベルト カヴァリで服を買う気満々だった私も、ベルモントパークの店舗では、手持ちのコム デ ギャルソンCOMME des GARÇONS)の黒いスモックに映える、ヘビの形をしたブルーのエナメルカフブレスレットを見つけてしまった。そして、思いもよらない良い買い物ができたことに心から満足した。

3. 臆せずバックヤードの在庫も店員に確認する

アウトレットでは、店頭に並べられていないだけで、バックヤードにも多くの商品があることが多い。そして大抵の場合、店員に聞きさえすれば奥から何かしら出してくれる。例えば、ヴィヴィアン・ウエストウッドVIVIENNE WESTWOOD)のショップを訪れたとき、店頭には特に目ぼしいものがなかったが、店員にほかのアイテムはないかと相談したところ、奥からシャギーなオーバサイズのカーディガンと、予備のセーターにペットボトルの水、ノートパソコンも入る巨大なベルベットのクラッチバッグニューヨーク・ファッションウィークの前に出合いたかった!)を出してきてくれた。カーディガンもバッグも即買いだった。

4. 必ず試着する

もう何年も前のことだが、「イェガーは値引きされていたらなんでも買う」と、バーニーズのスタッフに陰で冗談混じりに言われていた。「きつければファスナーを開けたまま着るし、サイズが大き過ぎれば安全ピンで詰める」とも。私のように、こうやって知恵を絞って服を“お直し”する人もいるかもしれないが、そういう人でも、サイズ感やフィット感などを把握するために、買うつもりのものはすべて試着すべきだ。場合によってはアイテムを目測するだけで十分かもしれないが。

ベルモントパーク・ビレッジのオールセインツALL SAINTS)で、私はとても素敵なビーズのフラッパードレスに出合った。値段もたったの150ドルで、『グレート・ギャツビー』(1925)の主人公ジェイ・ギャツビーの大邸宅で開かれるような、煌びやかなパーティーに着て行くのにぴったりの1着だ(ちなみにギャツビーが暮らす架空の街ウェスト・エッグは、場所的にはベルモントパーク・ビレッジから目と鼻の先に位置するそうだ)。

でも悲しいかな、一番大きいサイズでも全く入りそうになかった。ネットで注文して、届いてからそのことにひどくがっかりするくらいなら、その場で着てみて、サイズが合わないことを知ったほうが良い。

5. アクセサリーにも目を向ける

どの服も見てもどうも心が動かないときは、無理に欲しい服を見つけようとしないこと。代わりにハンドバッグやシューズなどのアクセサリーに目を向けてみるといい。レネ カオヴィラRENE CAOVILLA)のねじれたアンクルストラップが目を引く、とびきりセクシーなヒールに、ビジューが輝くフラットサンダル。ヴァレンティノのバックル付きのベルベット製スライドシューズや、旅行にぴったりなロンシャンLONGCHAMP)のトートバッグ。ちょっと値は張るが、デザイナーの愛犬のダックスフンドがミューズとなった、大人気のトム ブラウンの「ヘクター」バッグだってある。辺りを見渡せば、アウトレットには服以外にも、素敵なアクセサリーが目が眩むほどあるのだ。

6. 休憩を挟む

ヴィヴィアン・ウエストウッドのクラッチバッグにしようか、「ヘクター」のトートバッグにしようか。ミッソーニで見た、巨大なうさぎ型の抱き枕みたいなものも気になるし、コーラルビーズが装飾された超シックなヴァレンティノのチュニックも捨てがたい(ピエールパオロ・ピッチョーリバレンシアガに移籍する前に最後に手がけたコレクションのものだと思うとなおのこと)。

何を買うか決められないときは、とりあえずコーヒーでも飲んで一服することに尽きる。そして、ひとつ目にあげた「ときめく感覚」を思い出す。自分は本当にそのアイテムに胸をときめかせいているのだろうか? それともただ判断力が鈍くなっているだけなのだろうか? もし後者なら、とりあえずその日は買うのを見送ること。たとえ家に帰って、やっぱり買えばよかったと後悔したとしても、またアウトレットに出向けばいいだけのことだ。いつ行っても、素敵な出合いがあるはずだから。

Text: Lynn Yaeger Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.COM

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