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私の配慮が足りない? ママ友に泊めてもらう側のマナーとは<ママ友の家に泊まったら 3>【本当にあった読者のはなし Vol.132】

  • 2025.11.14

■ママ友に食べられ、夕食が足りなくなった…

お弁当を食べ終えたあと、私はそっと立ち上がりました。人数分しか用意していなかったため、Aに食べられ、自然と自分の分が足りなくなっていたのです。

そう声をかけると、Aはテレビを見たまま「うん」と短く返しました。

玄関を出た瞬間、湿った夜の空気が頬に触れました。子どもたちの笑い声とAの話し声が、背中のほうでまだ続いています。

私は靴ひもを結び直しながら、胸の奥がじんわりと重くなるのを感じました。

──もしかして、私のほうが気が利かなかったのかな。

歩きながら、コンビニの明かりが見えてくると、少し安心しました。

レジ前の棚に並ぶおにぎりを眺めながら、「こんなことで心をざわつかせてる自分が、いちばん面倒くさいな」と思いました。

Aが悪いわけでもない。私が悪いわけでもない。ただ、昔みたいに気楽に笑えない。それが少しだけ寂しいのです。

■気が利かないのは私のほう?

泊めてもらっている立場なのに、三人分しか持ってこなかったのは、無神経だったのかもしれない。Aが食べ始めたのも、私が言葉を足りなくしていたからかもしれない。

そんなふうに考えれば考えるほど、自分の中の“正しさ”が揺らぎます。

おにぎりと温かいお茶を手に店を出ると、街灯の下でふっと息を吐きました。冷たい夜風が、少しだけ心の重さを洗い流していくようでした。

アパートの階段を上がりながら、窓の明かりが見えました。カーテンの向こうには、Aと子どもたちの影が揺れています。

あの中に戻れば、また気をつかう時間が始まる。それでも、帰らないわけにはいきません。

私はドアノブに手をかけ、深呼吸を一つしてから、静かに部屋へ戻りました。

※この漫画は読者の実話を元に編集しています。また、イラスト・テキスト制作に一部生成系AIを利用しています。

(ウーマンエキサイト編集部)

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