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子どもにも日焼け止めって必要?選び方と正しい使い方についてお教えします

  • 2025.6.21

どんどん暑く、日差しが強くなってくるけど、子どもの日焼け対策はどうしよう?日焼け止めっていつから塗っていいの?そんな悩みに化粧品メーカー研究員の目線からお答えします。

ママ広場

子どもだから太陽の下で元気よく遊ぶのがいちばん!・・・はもう古い?

真っ黒に日焼けした肌が健康の証とされていたのは過去の話。
WHOも外線防御プロジェクト『INTERSUN』において、
●子どもの時の日焼けは、後に皮膚ガン(メラノーマや非黒色腫皮膚ガン)の発症のリスクを高める
●生涯に浴びる紫外線量の大半は18歳までに浴びる
●子どもは、その後の人生が長いため一度健康が害されると長い間苦しむことになる

などの点から、子どもの紫外線対策を推奨しています。
暑い時季に子供を外で遊ばせるときは、帽子・日焼け止めなどを使用した紫外線対策と、適切な水分補給や体温調整など熱中症対策にも気を付けましょう。

赤ちゃんや子どもにも日焼け止めって必要?

赤ちゃんや子どもの肌は大人よりずっと薄く(赤ちゃんの表皮の厚さは大人の1/2程度しかありません)、バリア機能も未熟で、外からの刺激にとてもデリケートといえます。
「まだこんな小さい子に、日焼け止めを塗るの?」
と思われる方もいるかもしれませんが、その分紫外線からのダメージも受けやすく、浴び過ぎるとトラブルにつながりやすいことが報告されています。
また、幼少期から青年期にかけて、痛みまたは水ぶくれを伴う日焼けをしてしまうと、その後皮膚の黒色腫(メラノーマ:皮膚がんの一種)を起こすリスクが上がってしまうことも報告されています。
小さいうちから、日焼け止めを使用して紫外線対策をすることは重要です。
ただ、米国小児学会では、生後6ヶ月未満の赤ちゃんは直射日光に当てないことを推奨しています。
この時期の赤ちゃんを散歩に連れていくなど、屋外に出すときには、日差しの強い10時~14時を避け、薄手の長袖を着せたり、帽子やベビーカーの日よけを利用したりして、強い日光が直接赤ちゃんにあたらないよう気を付けてあげましょう。
どうしても日焼け止めを使用せざるを得ないときは、顔など露出する一部に塗るにとどめましょう。
生後半年以上たった赤ちゃんには、全身に塗っても大丈夫です。

ママ広場

赤ちゃんや子ども用の日焼け止め選び

世の中にたくさんある日焼け止め。
赤ちゃんや子どものためには、どのようなものを選べばいいのでしょうか?
日本小児皮膚科学会では、子どもの紫外線対策として
●日常生活・・・SPF15~20 PA++
●屋外でのレジャー(海や山など)・・・SPF20~40 PA+++ ウォータープルーフならなお効果的
を目安として挙げています。
また、紫外線吸収剤でアレルギーを起こすこともあるため、散乱剤を使用したもの(いわゆるノンケミカル・ミネラルタイプなど呼ばれるもの)がおすすめです。香料や着色料を使用していないものが望ましいでしょう。
また、クレンジングが不要で石けんやお湯だけで落とせることも重要です。アレルギーテストやスティンギングテストの表示をチェックしてもいいでしょう。
最近は、成人を対象におこなわれるアレルギーテストだけでなく、実際に幼児にて実使用テストをおこなわれている製品も増えています。
使用テストをクリアしているからといって、全ての子どもが肌トラブルなく使用できると保証されるわけではありませんが、選ぶ際の基準のひとつにしてはいかがでしょうか?
『お子さまへの実使用テスト済み』
『皮膚科専門医監修による使用テスト済み(乳幼児対象)』

などの表示があると思いますので、参考になさってください。

日焼け止めを使用する時のポイント

子ども用の日焼け止めを選んでも、肌が敏感なタイプの場合、はじめて日焼け止めを使用する前にはパッチテストをおこなうと安心です。少量を二の腕の内側に塗り、24時間後に赤みやかゆみが出ないかを確認しましょう。また、塗るときは、『ムラなくたっぷり』がポイントです。クリーム状のものではパール2粒、リキッド状のものでは1円玉2枚分ぐらいが目安です。
2回に分け、重ね塗りすると、キレイに伸ばすことができます。
汗をかいたり、服や手でこすれたりすると日焼け止めは取れてしまいます。そのため、2~3時間おきに塗りなおすことが大切です。
顔に塗るときは、しみることもありますので、目の周りは避けて縫ってあげてください。そして、帰宅後はしっかり洗い流し、保湿ケアをしてあげましょう。
今年も暑い夏が到来しますね。
日焼け止め、ラッシュガードや帽子など、さまざまなアイテムを駆使して紫外線対策を万全に、夏を楽しみましょう!

参考文献
1)Pediatrics (2011)128(1):92–102.
2)The Journal of Dermatologic Surgery and Oncology 9(12):p 981-986, December 1983.
3)Sun Safety: Information for Parents About Sunburn & Sunscreen. American Academy of Pediatrics
4)こどもの紫外線対策について:日本小児皮膚科学会

[監修]キレイ研究室編集部

執筆者

プロフィールイメージ
船木彩夏
船木彩夏

化粧品メーカー研究員
キレイ研究室編集部所属

[出演情報]
2023.12.2 TBSラジオ:井上貴博 土曜日の「あ」

<資格>
・サプリメントアドバイザー
・健康管理士上級指導員
・健康管理能力検定1級
・日本化粧品検定 特級コスメコンシェルジュ

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