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「社会情勢を鑑みて」一部放送局で“放送中止する”異例事態…「今では地上波で放送できない」ギリギリを攻めた傑作アニメ

  • 2025.12.3

1度見たら忘れられない強烈な個性や、人間味あふれる魅力的な登場人物たち。アニメでは、そんな個性的なキャラクターが織りなす予測不能な掛け合いや、互いにぶつかり合いながら絆を深めていく姿が視聴者の目を引きます。今回は、そんな“個性豊かなキャラクターが魅力のアニメ”5選をセレクトしました。

本記事では第1弾として、2007年放送のアニメ『こどものじかん』(KBS京都ほか)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“個性豊かなキャラクターが魅力のアニメ”『こどものじかん』

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GoogleGeminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):アニメ『こどものじかん』(KBS京都ほか)
  • 放送期間:2007年10月11日~12月27日
  • 出演:喜多村英梨、真堂圭、門脇舞以、間島淳司、田中涼子、杉田智和

あらすじ

私屋カヲルさんの同名漫画を原作に、監督:菅沼栄治さん、キャラクターデザイン・総作画監督:石川雅一さん、アニメーション制作:スタジオバルセロナ(現・ディオメディア)らでアニメ化された作品。

双ツ橋小学校の3年1組に、学期の途中から新任教師として青木大介(CV:間島淳司)が赴任してきます。彼はそこで、小学生とは思えないほどマセた言動をとる女子児童・九重りん(CV:喜多村英梨)と出会います。赴任早々、九重から「今日からりんが彼女になってあげる」と一方的に宣言され、青木はその過激なアプローチにタジタジになってしまいました。

クラスには九重以外にも、一筋縄ではいかない問題だらけの児童たちが待ち受けていました。果たして青木は、奔放な彼女たちに振り回されることなく、教師として無事にクラスをまとめていくことができるのでしょうか―。

アニメ『こどものじかん』の見どころ ※ネタバレあり

2007年放送のアニメ『こどものじかん』は、新任教師と彼にアプローチをかける女子小学生の際どい関係を描き、その過激な描写から当時大きな物議を醸した作品です。その内容はあまりにセンセーショナルで、SNSでは「深夜アニメでもヤバい」「今では地上波で放送できない」といった、放送当時の規制ギリギリを攻めた姿勢に対するコメントが多く寄せられており、アニメ史における一種のタブー的な存在感を放っています。

一方で、単なる過激な作品という枠には収まらない、重厚なドラマ性も高く評価されています。家庭環境の複雑さや心理描写が丁寧に紡がれており、その本質に触れた視聴者からは「年齢にさえ目を瞑れば純愛の名作」「普通にアニメとしておもろい」といった感想が寄せられました。設定の強すぎるインパクトの裏にある、登場人物たちの切実な感情の機微こそが、多くのファンに支持され続ける理由と言えるでしょう。

放送開始直前に一部放送局で放送中止になった作品

アニメ『こどものじかん』は、放送開始直前に前代未聞のトラブルに見舞われた作品です。SNSでは今なお「放送直前で中止になった」「直前に放送中止」といったコメントが投稿されるなど、放送スケジュールの突然の変更がアニメファンの記憶に強く刻まれています。

当初、本作はチバテレビ、テレ玉、三重テレビ、KBS京都の4局での放送が予定されていました。しかし、テレ玉が「昨今の社会情勢に鑑み、検討した結果、放送をとりやめました」と公式サイトで急遽発表し、放送を取りやめる事態に発展してしまったのです。この決定に対し、作品の内容を知る視聴者からは「よく考えたら放送中止になる内容だった」と納得する声もあれば、「アニメは世間の風当たりが強い」といった納得できない声も寄せられました。

アニメ『こどものじかん』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“小さくても切実な愛の物語”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です