1. トップ
  2. 「あまりにも自己中」「気分悪い…」“群を抜いた生々しさ”に憤慨する声も…だけど「開始2分で最高のドラマ」“熱狂を生んだ”秀逸作

「あまりにも自己中」「気分悪い…」“群を抜いた生々しさ”に憤慨する声も…だけど「開始2分で最高のドラマ」“熱狂を生んだ”秀逸作

  • 2025.11.13

1度見始めたら止まらない、圧倒的な物語の引力と魅力的な登場人物たち。練り込まれた脚本や俳優陣のカリスマ性、予想を裏切る展開によって、多くの人々の心を鷲掴みにし、夢中にさせる作品がこれまでも数多く生み出されてきました。今回は、そんな“視聴者を虜にした傑作”5選をセレクトしました。

本記事では第1弾として、2022年放送のドラマ『silent』(フジテレビ系)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“視聴者を虜にした傑作”ドラマ『silent』

undefined
東京ドラマアウォード2023授賞式 助演女優賞 夏帆(silent)(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『silent』(フジテレビ系)
  • 放送期間:2022年10月6日~12月22日

あらすじ

高校時代、青羽紬(川口春奈)は3年生の時に同じクラスになった佐倉想(目黒蓮)の声と紡ぐ言葉に惹かれます。中学からの幼馴染である戸川湊斗(鈴鹿央士)の紹介もあり、2人は音楽という共通の趣味をきっかけに仲良くなり、愛おしい時間を過ごしていました。

しかし、大学進学のタイミングで、紬は想から一方的に別れを告げられてしまいます。何が理由なのかもわからないまま振られた紬は、8年という時が過ぎた現在はCDショップで働きながら、湊斗と幸せな日々を送り、将来を考えるようになっていました。そんなある日、紬は駅で想の姿を偶然見かけます。思わず声をかけますが、若年発症型両側性感音難聴を患う想にはその声が届いていませんでした―。

ドラマ『silent』の見どころ ※ネタバレあり

2022年に社会現象を巻き起こしたドラマ『silent』ですが、その一方で主人公・紬の行動原理については、一部の視聴者から厳しい意見も寄せられました。特に、献身的な恋人である湊斗への態度や、元恋人である想へ急速に心を寄せていく姿が、一部には受け入れ難かったようです。そのあまりの生々しさにSNSでは「あまりにも自己中」「気分悪い…」といった辛辣なコメントや「湊斗が可哀想すぎ」「幸せになってくれ」といった湊斗への同情コメントが寄せられていました。

しかし、そうした賛否両論を巻き起こすほど、本作が視聴者を強く惹きつけたことも事実です。美しい映像と繊細な物語で、放送開始直後から多くの視聴者の心を掴みました。SNSでは「開始2分で最高のドラマって分かる」「開始数分で号泣」といった声が溢れているように、静かながらも力強い物語の導入部は圧巻の一言。美しい映像美で描かれる、かつての恋人との切ない再会と、音を失った世界という重い現実を丁寧に描いたストーリーは、初回から圧倒的な没入感を生み出しました。

夏帆の“ずば抜けた快演”に視聴者「演技とは思えない」

ドラマ『silent』の核となるのが、登場人物たちの繊細な感情を伝える「手話」です。なかでも、生まれつき耳が聞こえない桃野奈々役を演じた夏帆さんの演技は圧巻。本作での演技が多くの方から高く評価され、「第114回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」では助演女優賞を受賞しています。

そんな夏帆さんの手話は、まさに桃野自身の「第一言語」であるかのような流麗かつ感情豊かな表現力を呼び、見事に奈々というキャラクターに命を吹き込みました。SNSでは「演技とは思えないリアルさ」「夏帆ちゃんの演技やばい」「表現力が凄い」といった称賛の声が相次いでいます。手話を通じて怒りや喜び、悲しみといった複雑な感情を見事に伝えた夏帆さんの演技は、本作の感動を支える大きな柱となりました。

ドラマ『silent』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“言葉を超えて繋がる切ない恋物語”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です