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“美味しい別府” を味わいに。星野リゾートの温泉旅館【界 別府】で楽しむ海と山の豊かな恵み

  • 2025.10.20

名湯で知られる別府温泉。心と身体をお風呂で整える温泉旅館【界 別府】だからこそ、朝夕の食事も地域の食材をふんだんに使った癒し系。海の幸と山の幸を楽しめるコースディナーや、目覚めに優しい朝食膳。郷土の味と名湯で、体を整えてみませんか。

|“豊後の味” をそろえたディナー

夕食は地元の食材や郷土料理をアレンジしたコースディナー「豊後鍋とりゅうきゅうの会席」をいただきました。豊後水道の激しい潮流にもまれた魚や、料理のアクセントに欠かせない “かぼす” など、主役も脇役もしっかりと仕事をする数々の料理を楽しめます。

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▲竹とんぼのシャンデリア

栽培竹林の生産地として日本一の大分県。様々な道具や工芸品に使われる竹細工が有名です。食事処の入口は開放感のある吹き抜けになっていて、壁に80個もの竹とんぼが飾られるほか、シャンデリアのように宙を彩る竹とんぼがキラキラと浮かびます。

乾杯で注文したのは、豊後大野市で焼酎造りを行っている「藤居醸造」のクラフトビール。爽やかなのど越しと飲み心地のいい苦味、そしてオシャレなラベルに気分が盛り上がりました。

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▲大分県のご当地ビール「IDA ラガー」

コースディナーの始まりは、特注で作られた竹細工の台にのせて運ばれる先付「河豚(ふぐ)皮 くろめ 椎茸の和え物」。独特の粘り気がある海藻 “くろめ” と河豚の皮の食感、椎茸の旨味とともに、大分県と言えば欠かせない柑橘 “かぼす” の酸味が印象的。海の幸と山の幸をシンプルな味付けでまとめます。

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▲かぼすを添えたご当地先付け「河豚皮 くろめ 椎茸の和え物」

ひと口ごとに異なる味を楽しめる「八寸」。芝海老は、酒盗に玉子の黄身を混ぜた “黄身酒盗” をソースにキャビアをトッピング。鶏と葡萄の松風や落花生豆腐、干しイチジクと青菜の胡麻和えなどが並びます。ひとつずつしっかり味を楽しんでみてください。

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▲様々な味が楽しめる「八寸」

豊かに香るお吸い物には、鶉(うずら)肉のすり身を使った珍しい真薯のうえに、紅葉麩と玉子柿を盛り付け、菊菜の緑が添えられます。優しいお出汁の味わいに秋を感じる一品でした。

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▲煮物椀は「錦秋鶉真薯」

海に向いた街だけに、お造りは新鮮そのもの。この日はマグロやタコ、皮を炙った鯛が並びました。とりわけ九州独特の甘いお醤油は、旨味が効いて、いつもとは違う表情をお刺身に添えてくれました。

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▲新鮮なお造りは甘い醤油で

意外性のある揚げ物も星野リゾートならでは。柔らかく炊いたゴボウの芯を抜き、海老真薯を詰めた天婦羅や、真っ赤なパプリカの野菜天婦羅、磯部真薯信田揚げなど。塩レモンでさっぱりといただきました。

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▲素材にこだわる揚げ物

メインの料理は鶏肉の出汁で煮る「海鮮豊後鍋」。身の引き締まった豊後水道などで育った河豚(ふぐ)を筆頭に、伊勢エビやハマグリ、椎茸などを煮込み、ぽんずおろしやご当地調味料の “かぼす胡椒” などで味わいます。

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▲豊後水道の海の幸を満喫する「海鮮豊後鍋」 <画像提供:界 別府>

「りゅうきゅう出汁茶漬け」は、また食べに再訪したくなる味です。“りゅうきゅう” とは、地元の魚を醤油やみりんなどで漬けた郷土料理。この日はブリの切り身を使い、ご飯に盛って海鮮丼にしたり、豊後鍋の出汁をかけて出汁茶漬けにしたりとアレンジ。口いっぱいに豊かな味が広がります。

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▲ご飯は「りゅうきゅう出汁茶漬け」

デザートは「かぼすムース やせうま」。平安時代から伝わるとされる “やせうま” は、諸説アリの不思議な名前。小麦粉を練った平たい麺を茹で、きなこ砂糖をまぶした郷土料理で、界 別府では油で揚げて食感も楽しめるオリジナル。かぼすのソースをかけていただくと、甘酸っぱい酸味にきなこの香ばしさが広がります。

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▲デザート「かぼすムース やせうま」

|朝食は健康的な優しい味

界の朝は、地域の調理法や食材を採り入れた「ご当地朝食」を用意します。提供時間は7時30分からで最終は9時30分。朝食膳が提供されるので、ゆったりできるのも魅力です。

朝夕ともに利用するお食事処は、別府の竹細工で作られた簾(すだれ)で仕切られ、同じく竹細工の照明が柔らかな光を投げかけています。窓に向かって二つ並べた朝食も、緑を2人で楽しめるほか、簾に揺れる木の影もさりげない特別を感じられる光景でした。

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▲半個室のお食事処

朝のメニューは郷土の味を楽しめる「ごまだし海鮮汁」や「本日の焼き魚」を中心に、小松菜のお浸しや里芋饅頭、ドキッとするほど酸っぱい「昆布梅」など、健康的な “ニッポンの朝食” です。

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▲健康志向たっぷりの和朝食

朝食の目玉は「ごまだし海鮮汁」。あんこうや味わい深い海老団子、名産の椎茸、大根、人参などが入った鍋に、大分県佐伯市で親しまれている “ごまだし” をオタマでとき入れます。味噌ベースの風味豊かな優しい味で、朝から体が温まりました。

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▲朝に嬉しい「ごまだし海鮮汁」

この日の焼き魚も地元ならではのひと手間。鯖のかぼす醤油漬けで、身もふっくらしてご飯が進みます。ほのかな甘味のだし巻き玉子もふわりと柔らかでした。

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▲かぼす醤油に漬けた「本日の焼き魚」

地元の食材を豊富に使い、郷土の味をアレンジする星野リゾートの温泉旅館【界 別府】。とりわけ大分県のご当地柑橘 “かぼす” の味が効果大。ディナーは満喫、朝はゆったりのリズム感も申し分なし。温泉と食事は、ゲストの健康に気を配る界ならではのおもてなし。別府の名湯と地元の料理で、身体を整えてみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子 予約・問:界 別府 https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaibeppu/>

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