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吉田栄作の“白T×デニム”哲学──35年変わらないミニマルスタイルの理由

  • 2025.10.14

白T×デニムの原点はここに

自身と渋谷・千駄ヶ谷の白T専門店#FFFFFFTとのコラボTシャツを着用する吉田栄作
自身と渋谷・千駄ヶ谷の白T専門店#FFFFFFTとのコラボTシャツを着用する吉田栄作

──そもそも白Tシャツを着始めたきっかけはなんですか?

写真を見返すと、白Tよりも前に、小学生の本当に小さいころからジーンズを穿いているんです。家族は映画音楽が好きで、家には古い映画のポスターが貼ってあったり。なかでもジェームズ・ディーンの写真に強く惹かれたんです。世の中を挑発しているような眼差しというか、彼のような男性像に憧れました。

小学校4年生の頃、『ボーイズ・ボーイズ ケニーと仲間たち』(1976)というスケボーが登場する映画に影響を受けて、地元(神奈川県秦野)で近所の幼なじみたちとジーンズを着て滑っていました。2つ上から2つ下ぐらいまでの子が中心で、今思うとあれが日本で最初のスケボーブームだったのかもしれません。当時は、ビッグジョン(BIG JOHN)やボブソン(BOBSON)のジーンズは穿いていた記憶がありますね。横ノリというか、常にジーンズが側にあるような成長をしてきましたね。

とはいえ中学校までは校則で丸刈りヘアで、バスケットボールばかりしていたんです。高校に入るとサーフィンをはじめてみたり。その頃、私服を意識するようになって、本格的に白Tシャツを着るようになりました。地元では売っていないヘインズHANES)やフルーツオブザルーム(FRUIT OF THE LOOM)の3枚パックを、町田や新宿、そして上野のアメ横まで買いに行ったりしていましたね。

シンプルスタイルを貫くワケ

映画『理由なき反抗』(1955)で ジム・スターク役を演じるジェームズ・ディーン。Photo_ Getty Images
James Dean in Rebel Without a Cause映画『理由なき反抗』(1955)で ジム・スターク役を演じるジェームズ・ディーン。Photo: Getty Images

──1988年に19歳で映画デビュー、20歳で歌手デビュー。その後、早々に白Tシャツとデニムのスタイルを確立されていますが、表舞台でのファッションはどう決めていましたか?

芸能界に入って一番避けたかったのは、きらびやかな衣装を“着せられる”こと。だから「このままで出たい」と伝えていました。スタイリストさんもヴィンテージが好きで、リーバイス(LEVI’S®) 501を何本も提案してくれましたね。ウエストもレングスも同じなのに、少しの個体差や洗いの具合で、フィットやシルエットが全然違うんです。コンサート用、ドラマ用、私服用……と“501の中の一軍”を選んで、それにヘインズの白Tを合わせることが多かったです。私服の白Tとジーンズで現場入りし、衣装用の白Tとジーンズに着替えるようになりましたね。

──その後、アメリカ・ロサンゼルスでも生活されています。やはりアメリカ文化から影響を受けていることが大きかったのでしょうか。

アメリカ映画のダイナーでコーヒーを飲んでいるシーンや、西部劇のバーで向かい側からウイスキーがサーって出てくる光景をテレビを観て、大人になったらこういうことをやりたいなと子供の頃から憧れがあったんです。車も昔からジープが好きだったりして、渡米したときはやはりジープ・チェロキーに乗っていましたね。

そんなことを夢見ていた高校生の時に俳優を目指しはじめ、22歳(1991年)になるころには、渋谷の街中は白Tにジーンズの若者で溢れかえっていたんです。ある程度の成功を収め、自分の好きなファションが人気になったのを見て、昔抱いていた夢がほとんど全部叶ったと感じ、色々学び直したいなと考えるようになりました。

そんな中、1993年にドラマ撮影と『今を抱きしめて』のレコーディングで訪れたロサンゼルスが自分が来るべき場所と感じ、様々な準備を経て26歳(1995年)の時に渡米したんです。海があって、学びも挑戦もでき、肩の力が抜けていてファッション的にも背伸びしなくていいムードが心地よかったです。3年間暮らして、前半はウェスト・ハリウッド、後半はサンタモニカに住みました。それ以降、コロナ前までは毎年ロサンゼルスに行っていましたね。まさに第二の故郷と言えるような場所です。

──旅行でロサンゼルスを訪ねる際はショッピングもされるのでしょうか。

そうですね。東京で買い物をすると目立ってしまい声を掛けられることも多いので、ロサンゼルスでは気軽にモールに行ってみたりもします。少しキザな言い方ですけど、歌手でも俳優でもない、ひとりの人間としての自分に戻るためにもロサンゼルスを訪れていました。そこでフラっとギャップ(GAP)やアバクロンビー&フィッチ(ABERCROMBIE & FITCH)、ホリスター(HOLLISTER)なんかに入ってみて、白Tはもちろん、色んなアイテムを試着して自分に似合うものがあれば買っています。

ジャパンフィット【2枚組】クルーネックTシャツ ¥3,630/HANES
ジャパンフィット【2枚組】クルーネックTシャツ ¥3,630/HANES
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ジャパンフィット【2枚組】クルーネックTシャツ ¥3,630/HANES

白Tのこだわりは?

──今いくつかブランド名が挙がりましたが、普段どのようなブランドを中心に愛用していますか。

デニムでいうとリーバイス以外では、ロサンゼルスのメルローズにあるデニムショップで購入したものや、レッドペッパー(REDPEPPER)、ガス ジーンズ(GAS JEANS)、それともうなくなってしまったんですが出雲にあったオロチ ジーンズ(OROCHI JEANS)が多いですかね。

Tシャツはやっぱりヘインズがどうしても好きで、最近はジャパンフィットをよく着ています。日本人の体型によく合いますし。ステージ衣装なら体のラインが出るMサイズでジャストに、普段着ならLサイズで少しだけゆったり着るんです。あとは何か特別な日に着るように、ドルチェ&ガッバーナDOLCE&GABBANA)のTシャツも持っていたりとか。アメリカという場所は好きだけれど、ファッションという意味ではアメリカものにこだわっているわけではないですね。

──Tシャツを選ぶ際の基準があれば教えてください。

パッと一度着てみて、良いか悪いかですが、とくにウエストあたりのラインを気にしています。今でも週5でトレーニングを続けているんですけど、それはTシャツとジーンズをかっこよく着続けたいからです。やっぱり鍛えているかどうかがはっきり出るのが、お腹なんですよ。そこがダボっとしているものは、誰でも着られると思うので、自分の体によりフィットするジャストなシルエットのものを選んでいます。

──Tシャツをよりよく着こなすためのアドバイスはありますか?

そこまで人のお節介は焼かないですし、強いていうなら大胸筋鍛えたら?とか上腕二頭筋鍛えたら?くらいはあるかもしれませんが、鍛えていなくても似合っている人はたくさんいますしね(笑)。所ジョージさんのファッション、大好きですし。

「2021年に発売した#FFFFFFTとのコラボは、とにかくたくさんのTシャツを着てみて話し合いをした上で完成しました」。#FFFFFFT/EISAKU CLASSIC T-SHIRT ¥13,200 ※10月11日(土)より再販
「2021年に発売した#FFFFFFTとのコラボは、とにかくたくさんのTシャツを着てみて話し合いをした上で完成しました」。#FFFFFFT/EISAKU CLASSIC T-SHIRT ¥13,200 ※10月11日(土)より再販

──Tシャツにジーンズ以外のファッションの時もありますか。

もちろん。特に夏は暑いので、普段はジーンズを穿かなくなってきていますね。処分してしまったものも多いのですが、ロックTシャツも好みで大好きなガンズ・アンド・ローゼズやブルース・スプリングスティーンのものを着たりしますよ。

公の場では、ほとんどの場合ジーンズですが、ぼくにとってはスーツのようなものなんです。衣装でも白T以外のこともあるのですが、ここ数年は俳優、歌手デビューそれぞれの35周年があって、歌手デビューの35周年という節目のタイミングのせいか白Tにジーンズという格好で出演する機会が非常に多かったです。

──このスタイルは今後も続けられますか。

やっぱり行けるとこまでやりたいです。僕自身が好きなファッションなので、それを似合い続けたいですね。

吉田栄作歌手デビュー35周年記念シングル「Faith」CD&配信中

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