1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 「顔がほてって汗が止まらない」更年期だと思った私に告げられた意外な病名とは

「顔がほてって汗が止まらない」更年期だと思った私に告げられた意外な病名とは

  • 2025.10.14

急に顔がほてって汗が止まらない、少し歩いただけで疲れてしまう、心臓がドキドキする。話は聞いたことがあるけれど、これってもしかして更年期障害? という症状が出てきたのは40代に入ったころでした。他の症状も出てきたため、これは少しおかしいなと思い病院で検査をした結果、思いもしなかった診断が! そんな私の体験談を紹介します。

2カ月後、他の症状も出てきて受診すると…

手先や足先が1年中冷えていて、冬になると暖房の効いた部屋の中でも、背中やおなか、足先と何枚もカイロを貼らなければ体が冷え切っていた私。それが40代に入った年の秋、いつもより寒さを感じていないことに気が付きました。

そろそろカイロが登場するころなのにと思いながらも、今年の冬はいつもより暖かいのかな? それとも長年の悩みだった冷え性が今年は突然軽くなったのかな? とポジティブに捉えていました。

その年の冬、カイロの出番はほとんどありませんでした。手足はいつも温かく、寒い朝でもパソコンのキーボードを打つ指がおもしろいくらいによく動き、朝から仕事がはかどりました。

いつもは寒くて室内でも手放せなかった上着も、顔がほてり始め、汗がじわじわと止まらなくなり、一度脱ぐという日が続きました。冷え性で寒がりの私にとっては、この状況はまさに夢にまでみた理想の生活! 今まで自己流でいろいろな冷え性対策を続けてきた成果がやっと出たのか? きっと私に合っていたんだ! とこのときは突然の体質の変化に、ただただ喜ぶだけでした。

たった5段の階段を上りきれない

夢のように暖かく快適な冬が終わり、その延長のような春を迎えていました。相変わらず手足は温かく、寒さを感じることはほとんどありませんでしたが、このころから疲れやすさや動悸を感じるようになりました。

睡眠時間は6〜7時間でぐっすり眠ったはずなのに朝起きるとだるく、自室からキッチンに行くまでの数mもゆっくりしか歩けません。食後の歯磨きの数分さえも鏡の前に立っていられず椅子に座って歯磨きをする毎日。さらにたった5段の階段を3段上った時点で心臓がドキドキして、次の一歩が出ないという状態の日々が続きました。

季節柄、気温も上がってきたし、日ごろの疲れがたまっているのかな? でも、この症状はもしかしたら更年期? と疑い始めました。それはネットで調べた更年期障害の症状例と自分の症状が同じだったからです。年齢的に少し早いような気もすると思いながら、しばらく無理をしないような生活を心がけました。

しかし、1カ月たっても2カ月たっても症状は変わらないばかりか、他の症状も出てきたのです。いくら食べてもおなかが空き、食べても食べても太らない。さらに朝起きると、手の指の関節がパンパンにむくんでいて、グーパー(握ったり開いたり)ができないのです。

まさかの診断結果!と反省

年中ダイエットを意識していたその当時の私にとっては、食べても太らないことさえもうれしい状況でした。ただ、さすがにこれはおかしい。更年期ではないのかもと思い始めるように。

このころは手の指の関節のむくみが一番気になっていたため、これまでの症状も含め総合病院で診察を受けました。医師は丁寧に問診をしてくれ、血液検査の結果や手のむくみもしっかり診てくれた上で、「別の科に紹介状を書きますから、早急に予約を取ってください」と。

後日、診察を受けたのは内分泌科でした。検査の結果、私に告げられた病名は甲状腺の病気のバセドウ病で、その日から投薬治療が始まりました。このとき、初めてバセドウ病がどんな病気なのかを理解しました。これまでの私の体に表れたあらゆる症状がすべて当てはまります。

その当時の脈拍がなんと1分間に毎分180回! 医師からも「横断歩道の信号機が点滅したら走って渡らないで、次を待つようにしてね」と言われ、自分の心臓にもかなり負担をかけていたことを反省しました。

まとめ

私にとって、この病気になったことは残念なことでしたが、自分の体のちょっとした変化に気付くこと、そしておかしいと思ったら自己判断せず、早めに病院でしっかり検査をしてもらうことがとても大切だと、改めて考えさせられた出来事でした。

今回のように症状が出るものばかりではありません。定期的な検査で早期発見ができるものがあるのなら、自分の体は自分で管理する! という考えをしっかり持って、これからも対応していきたいと思いました。自分の体は、自分が一番大切にして、守ってあげること!と、いつも自分に言い聞かせています。ただ、似た症状でも原因は人によって異なるため、必ず医師の診察を受けて確認することが何よりも大切だと思います。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

著者:三澤 凛/40代独身・会社員。病気を機に自分の体を大切にしてあげることを痛感。食事内容に気を付け、運動する機会を増やすよう奮闘中!

マンガ/山口がたこ

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています


監修者:医師 こまがた医院院長 駒形依子 先生

東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

元記事で読む
の記事をもっとみる