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20年前、たった数秒のCMで心を止めた【深く刺さるラブソング】とは?90万を超えた「人を想うこと」のメロディ

  • 2025.11.9

「20年前の夏、誰かを想いながら聴いた曲って、まだ覚えてる?」

2005年、街にはまだガラケーの着信音が鳴り響き、CDショップの試聴機には最新のJ-POPが並んでいた。“音楽がまっすぐに人の心を動かしていた最後の時代”だったかもしれない。

そんな時代に、Mr.Childrenが放った1曲が、静かに、しかし確実に人々の胸を打った。

Mr.Children『and I love you』(作詞・作曲:桜井和寿)――2005年6月29日発売

日清食品『カップヌードル NO BORDER』のCMソングとして流れたこの曲は、たった数秒のオンエアで人の心を止めてしまうほどの“圧倒的な温度”を持っていた。

“四次元”の中に潜んだ愛のかたち

『and I love you』が収録されたのは、4曲すべてがA面扱いという異例のシングル『四次元 Four Dimensions』。収録曲『未来』『ランニングハイ』『ヨーイドン』とともに、Mr.Childrenの様々な表情が見られる1枚だった。

タイトルの「四次元」という言葉が示すように、それぞれの楽曲が異なる時間軸や感情の“層”を描きながらも、共通して“生きること”を見つめていた。その中でも『and I love you』は、“静かに深く刺さる”タイプのラブソングだ。

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2005年、Mr.Childrenのコンサートより(C)SANKEI

鳴り止まない“優しさ”の余韻

この曲の核にあるのは、桜井和寿の“メロディを紡ぐ力”だ。バンドの音色が優しく寄り添い、その上を桜井の歌声がゆるやかに流れていく。どのフレーズにも無駄がなく、旋律そのものが“想いの言葉”になっているようだ。

静かなテンポの中で、歌声は途切れることなく感情を導き、サビへ向かうたびに温度が上がっていく。メロディそのものが愛を語っている。控えめなのに、心の奥まで響くのは、その旋律が「人を想うこと」の自然さを描いているからだ。

『四次元 Four Dimensions』は、累計で90万枚を超えるセールスを記録した。しかも4曲すべてがタイアップ付きという“前代未聞”の構成でありながら、どの曲もCMやドラマの印象を超えて、“楽曲そのものの力”で長く聴かれ続けた。

『and I love you』はその象徴だった。聴き手の人生に寄り添い、“何度聴いてもその時の自分を思い出させる曲”として息の長い支持を得ていったのだ。

今も鳴り続ける、心の中の音楽

あれから20年。配信やAIが音楽を変えても、『and I love you』の持つ“人の声”の力は変わらない。人が誰かを想うこと、誰かを信じること――その普遍的な営みを、Mr.Childrenはこの曲に刻みつけた。

静かで、温かくて、そして少し切ない。それこそが、時代を超えて“生き続ける音楽”の証なのだ。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。