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「胸が熱くなる」25年前、“不安”を包む人気バンドの原点回帰…“穏やかな強さ”が導いた「思い出深い」名曲

  • 2025.11.7

2000年の秋、街の空気にはどこか“リセット”の香りがあった。世紀が変わることへの期待と不安が入り混じり、テレビからは穏やかでどこか懐かしいメロディが流れていた。

サザンオールスターズ『この青い空、みどり 〜BLUE IN GREEN〜』(作詞・作曲:桑田佳祐・英語補作詞:Tommy Snyder)――2000年11月1日発売

フジテレビ系ドラマ『神様のいたずら』の主題歌、そして桑田佳祐自身が出演していた『桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜』のエンディングテーマにも起用された。

“音を重ねすぎない勇気”が生んだ温もり

この曲の魅力をひと言で表すなら、“肩の力の抜けたサザン”だろう。アコースティックギターの優しいストローク、ハーモニカの響き、そしてバンド全体が生み出すふくよかなうねり。

それは、サザン流の“原点回帰”とも言える。桑田佳祐のボーカルもどこかリラックスしていて、語りかけるように歌が進んでいく。そこには、ベテランだからこその“自然体の説得力”があった。

穏やかなテンポの中で、コードの響きが少しずつ変化し、聴くたびに心の色を映すようなニュアンスを持っている。それは、時代の喧騒から少し離れて、深呼吸をするような心地よさだ。

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1991年、BAYFMの新スタジオ開設記念番組のパーソナリティーを務めたサザンオールスターズの桑田佳祐(C)SANKEI

ドラマとともに流れた“静かな希望”

『神様のいたずら』で流れる『この青い空、みどり』は、登場人物たちの心情をやさしく包み込むように響いた。派手に盛り上げるわけではなく、あくまで寄り添う。聴く人それぞれの“生活の風景”に溶けていくような普遍性が、この曲にはある。

さらに『音楽寅さん』のエンディングとしても、桑田自身の“音楽へのまなざし”を象徴するように流れていた。軽やかでいて、どこか人生の味わいを感じさせる。そんな余韻が、この曲の魅力をいっそう深めている。

25年経っても色あせない“青とみどり”

あれから四半世紀。この曲を聴くと、2000年という時代の空気がいまも鮮やかに蘇る。派手さや焦燥がないぶん、聴くたびに新しい感情が浮かぶ。それは、季節がめぐっても変わらない“優しさの音”。

25年経った今、この曲には「思い出深い」「ライブで聞きたいなぁ」「胸が熱くなる」など称賛の声が寄せられる。

サザンオールスターズが描く「青」と「みどり」は、いまも私たちの心に広がり続けている。それは未来への希望でもあり、どんな時代にも必要な“穏やかな強さ”なのかもしれない。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。