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25年前、ランキング上位を席巻した“軽快で力強い”ポジティブポップ アニメソングを超えた“6人の希望ソング”

  • 2025.10.28

「25年前の秋、テレビの前で流れたあのイントロ、覚えてる?」

深まりゆく季節の風にのって、街には新しい時代の気配が漂っていた。デジタルが生活の真ん中に入り込み、音楽の聴き方も変わり始めた2000年。そんな時代の転換点に、ひときわ鮮やかに響いたのがこの1曲だった。

V6『CHANGE THE WORLD』(作詞:松本理恵・作曲:渡辺未来)――2000年10月25日発売

アニメ『犬夜叉』のオープニングテーマとしても注目を集め、発売とともにランキング上位へ。最終的にクォーターミリオン(25万枚)を超えるセールスを記録した。

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※Google Geminiにて作成(イメージ)

時代の空気とともに生まれた“疾走感のあるポップ”

2000年のV6は、グループとしても成熟の時期を迎えていた。デビューから5年、最年少の岡田准一も翌月には20歳となり、様々な変化を迎えたメンバーたちが放つサウンドには、明確な“進化”の兆しがあった。『CHANGE THE WORLD』はその象徴ともいえる作品で、清涼感の中に熱を秘めたような絶妙なバランスが光っている。

イントロから駆け抜けるギターとストリングスが作り出す空気は、軽やかでありながら力強い。リズムの中に「希望」という言葉が見えるような構成だ。まさにアニメ『犬夜叉』の“冒険と成長”の物語と呼応するように、ポップでエネルギッシュな世界観が展開されていく。

“王道サウンド”の新境地

作曲を手がけた渡辺未来は、透明感とスピード感を併せ持つメロディづくりで知られるソングライター。彼の旋律は、V6の歌声を際立たせつつ、6人それぞれの個性を自然に溶け合わせている。

編曲面では、上野圭市によるダンスナンバーでありながらロック的な厚みを持たせた構成が特徴的だ。打ち込みのリズムにリアルなギターが重なることで、デジタルとアナログの“境界線”が溶けていく。

『CHANGE THE WORLD』ではV6に“大人の余白”が加わった。無邪気さを残しつつも、未来へのまなざしを感じさせるサウンド。その変化は、彼らが次のステージに向かう合図でもあった。

“アニメソング”を超えた普遍性

『犬夜叉』は、現代の少女が戦国時代へとタイムスリップし、半妖の少年・犬夜叉と出会うファンタジー作品だった。物語の世界観と共鳴するこの楽曲は、アニメの枠を越えて広く支持された。

歌詞が描く“変化を恐れずに進む姿”が、当時の時代感そのものだったからだ。インターネットが普及し、人々が未知の世界へと踏み出そうとしていた2000年。多くのリスナーが、そこに“自分自身の物語”を重ねて聴いたのだろう。

特に印象的なのは、曲全体を貫くポジティブなリズム。メロディラインには余分な装飾がなく、シンプルでまっすぐ。それが、聴く人の背中を軽く押すような力を持っていた。

V6が残した“未来を信じる音”

グループとしての一体感、6人の声が織りなす歌声、そしてどこまでも伸びていくメロディ。すべてが「前に進む」ための力を象徴していた。

今聴いても、その音のひとつひとつが鮮やかに息づいている。時代が変わっても、V6が残した“CHANGE THE WORLD”というタイトルの意味は普遍だ。世界を変えるのは、派手な奇跡ではなく、小さな一歩の連続なのかもしれない。そのメッセージを、彼らは25年前の音に乗せて、確かに残したのだ。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。