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「地上波で流せるギリギリ」「かなり際どい」“攻めすぎた脚本”に騒然…「とんでもない演技力」朝ドラヒロインが魅せた名ドラマ

  • 2025.10.14

時を経てもなお、心に深く残り続ける名作ドラマがあります。放送当時の感動が色褪せることなく、今も多くの人々の胸を打ち続ける――。今回は、そんな“時代を超えて愛されるドラマ”の中から、特に印象的な作品をピックアップしました。

本記事では第2弾として2025年に放送されたTBS系日曜劇場『御上先生』をご紹介。本作は、松坂桃李さん主演による完全オリジナルストーリーの学園ドラマです。文科省の官僚が高校教師として赴任し、教育現場の腐敗した権力構造に立ち向かうという異色の設定で話題を呼びました。第28回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞した詩森ろば氏が脚本を手がけ、地上波ドラマの限界に挑戦するような鋭い社会批判を描き、視聴者の心を強く揺さぶった作品です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

あらすじ 

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髙石あかり 2025年アートカレンダー発売(C)SANKEI
  • 作品名:日曜劇場『御上先生』(TBS系)
  • 放送期間:2025年1月19日~3月23日(全10話)

東大卒のエリート文科省官僚・御上孝(松坂桃李)は、ある出来事をきっかけに私立隣徳学院の3年2組担任として教壇に立つことになります。しかし、学校現場は想像以上に腐敗しており、生徒たちも様々な問題を抱えていました。「変えられないなら壊すだけ」を信条とする御上は、既存の教育システムに真っ向から立ち向かい、生徒たちと共に理不尽な権力構造と闘う決意を固めます。

挑戦的な脚本に視聴者騒然

本作最大の特徴は、詩森ろばさんによる地上波の限界に挑戦するかのような鋭い脚本にあります。教育現場の利権構造、政治との癒着、格差社会の現実など、通常の学園ドラマでは踏み込まない重いテーマを正面から扱いました。政治家の汚職、権力者による隠蔽工作、教育格差の実態など、まさに現代日本が直面する問題を容赦なく描き出しています。

SNS上では「地上波で流せるギリギリ」「かなり際どい」というコメントが見られ、あまりにも攻めた内容に驚く視聴者が続出。

詩森ろばさんは映画『新聞記者』で第43回日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した実績を持つ脚本家ですが、本作では演劇界で培った鋭い社会批判の視点を地上波ドラマに持ち込みました。権力への忖度を一切排し、現実の教育問題を赤裸々に描写したその筆致は、まさに地上波の限界に挑戦するものでした。

朝ドラヒロイン・髙石あかりの快演

終盤にストーリーの核心を握る重要な役割を演じたのが、千木良遥役の髙石あかりさんでした。2025年度後期の朝ドラ『ばけばけ』でヒロインに抜擢された彼女ですが、『御上先生』での演技が大きな話題となりました。

特に第9話での告白シーンは圧巻で、家族の秘密を抱えた千木良の苦悩を見事に表現しました。「苦しいよ。この話をしているこの瞬間も家族を売っているっていう罪悪感で消えてなくなりたい。辛すぎて…息ができない…」というセリフを涙ながらに演じ、視聴者の心を強く揺さぶりました。

SNS上では「評判どおり」「とんでもない演技力」といった絶賛の声が相次ぎました。それまで目立たない生徒役だった千木良が、物語の重要な鍵を握る人物として急浮上し、髙石あかりさんの演技力が一気に注目を集めることとなりました。朝ドラヒロインとしての期待がさらに高まる快演だったと言えるでしょう。

まとめ

『御上先生』は、松坂桃李さんの確かな演技力と詩森ろばさんの鋭い脚本、そして髙石あかりさんをはじめとする若手俳優陣の熱演により、従来の学園ドラマの枠を大きく超えた社会派作品として成功を収めました。

地上波の限界に挑戦するかのような重厚なテーマ設定と、それを支える出演者の真摯な演技が見事に融合し、視聴者に深い感動と考える機会を与えました。教育問題、政治腐敗、格差社会といった現代日本の課題を正面から描きながらも、希望を失わない人間の強さを描いた本作は、まさに色褪せることのない名作ドラマとして記憶に残る作品となりました。


※執筆時点の情報です