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「なんでなの?」「観た覚えがない」20年以上“地上波放送されていない”幻の名作…「間違いなく最高傑作」大絶賛の神アニメ

  • 2025.10.27

国民的な人気を誇るスタジオジブリの世界。そこには、映画『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』といった誰もが知る大ヒット作の陰で、静かに輝きを放つ作品があります。ジブリらしい丁寧な人間描写や、心に深く染み入るメッセージが込められています。今回は、そんな“隠れた名作ジブリアニメ”5選をセレクトしました。

本記事では第1弾として、1999年公開の映画『ホーホケキョ となりの山田くん』(松竹 ⋅ スタジオジブリ(徳間書店))をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“隠れた名作ジブリアニメ”映画『ホーホケキョ となりの山田くん』

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※Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(配給):映画『ホーホケキョ となりの山田くん』(松竹 ⋅ スタジオジブリ(徳間書店))
  • 公開日:1999年7月17日

あらすじ

いしいひさいちさんの4コマ漫画『となりの山田くん』を原作に、脚本・監督を高畑勲さんが務めアニメ映画化。

山田家は、マイペースでグータラな母・まつ子(朝丘雪路)、サラリーマンの父・たかし(益岡徹)、毒舌な祖母・しげ(荒木雅子)、中学生の息子・のぼる(五十畑迅人)、幼い娘・のの子(宇野なおみ)、そして犬のポチで暮らす、どこにでもいそうな平凡な一家です。

そんな彼らの日常は、ささやかな事件やトラブルの連続です。ある時は、スーパーでの買い物に夢中になるあまり、家族全員がのの子の存在をすっかり忘れて帰宅してしまったり、またある時は、たかしとまつ子がテレビのチャンネル争いでくだらない攻防を繰り広げたりすることも。

そんな山田家ですが、どんなことがあっても、この家族なりになんだかうまくやっていく"ケ・セラ・セラ"の精神をモットーにしています。山田一家の温かくもおかしな毎日が、さまざまなエピソードで綴られていきます―。

映画『ホーホケキョ となりの山田くん』の見どころ ※ネタバレあり

スタジオジブリの高畑勲監督が手掛け、原作の4コマ漫画の雰囲気を活かした水彩画のような淡いタッチが特徴的な映画『ホーホケキョ となりの山田くん』。ジブリ作品らしさのある映画『天空の城ラピュタ』や『もののけ姫』とは一風変わった、日常のコミカルさを前面に表現した作品です。そんな本作ですが、2000年に一度放送されたきり20年以上もの間、再放送はされておらず、SNSでは「なんでなの?」「地上波で観た覚えがない」といった声が上がるほど、他のジブリ作品と比べてテレビでの放送機会が極端に少ない作品としても知られています。

そんな本作ですが、多くのジブリファンから深く愛されている作品です。本作の魅力は、派手な冒険やファンタジーではなく、山田家というごく平凡な一家の何気ない日常を、オムニバス形式でユーモラスかつ温かく描いている点にあります。誰もが経験するような家族の「あるある」ネタや、ささやかな幸せ、家族愛などが、観る者の心に静かに染み渡る温かい作品です。SNSでは「幻の名作」「ジブリ作品で一番好き」「間違いなく最高傑作」といった声が寄せられており、ジブリの隠れた名作として高く評価されています。

彩色全てをデジタルで行った異色作

映画『ホーホケキョ となりの山田くん』は、水彩画のような淡く優しいタッチが他のジブリ作品とは一線を画す、独特な魅力として知られています。このスタジオジブリでは“淡彩”と呼ばれる特徴的な彩色手法の裏側には、当時のジブリにとって大きな挑戦となる制作手法の大転換がありました。映像製作の責任者である高橋望さんは、日本の総合ポータルメディア「ASCII.jp」でのインタビューでその革新性を語っています。

『もののけ姫』では一部にCGを使用していましたが、『山田くん』は彩色の過程全般にコンピューターを導入しています。今回彩色部分に関しては、手作業を一切行なっていないのです出典:『【INTERVIEW】『ホーホケキョ となりの山田くん』はこうして制作された!スタジオジブリ高橋望氏に聞く--前編:ジブリ流デジタルアニメとは?』ASCII.jp(1999年7月2日配信)

それまでの手作業によるセル画制作から、本格的にコンピューターを導入し、セルを一切使わないフルデジタルペイントを活用したという本作。この大きな決断の背景には、動画数17万枚強という膨大な制作枚数を淡彩で表現したいという高畑監督の強いこだわりがあったようです。映画『ホーホケキョ となりの山田くん』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“高畑監督のこだわりが詰まった心温まる山田家の日常”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です