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「見えてはいけないものが見えた」「モザイクなしで…」NHK史上“異例の放送事故”に騒然…だけど「最高傑作」語り継がれる名ドラマ

  • 2025.10.17

観終わった後、強烈に心に刻まれる作品の数々。それは、何度も観たくなるような面白く感動するものもあれば、胸をえぐるような切なさや価値観を根底から揺さぶるような衝撃的なものもあります。今回は、そんな“忘れられない名作ドラマ”5選をセレクトしました。

本記事では第3弾として、1996年放送のドラマ『秀吉』(NHK)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“忘れられない名作ドラマ”『秀吉』

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沢口靖子 23歳のバースデー(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『秀吉』(NHK)
  • 放送期間:1996年1月7日~12月22日

あらすじ

堺屋太一さんの小説『「秀吉」~夢を越えた男~』、『鬼と人と』、『豊臣秀長』を原作に、竹山洋さん脚本で実写ドラマ化。

時は群雄割拠の戦国時代。貧しい農民の子として生まれた豊臣秀吉(竹中直人)が、正室・おね(沢口靖子)と共にいかにして天下統一を成し遂げたのかが描かれます。秀吉は、主君である織田信長(渡哲也)のもとで足軽から身を起こし、その類まれなる才覚と人懐っこさで、やがて一国一城の主へと出世していきました。

そして、信長の死後、天下人へと上り詰めることになります。そんな秀吉の波乱万丈の出世物語を、現代のサラリーマン社会になぞらえた「サラリーマン太閤記」として大胆に描き出した、新しい形の時代劇です。

ドラマ『秀吉』の見どころ※ネタバレあり

1996年に放送された大河ドラマ『秀吉』には、視聴者の間で「見えてはいけないものが見えた」「モザイクなしで…」と語り継がれる伝説的なシーンが存在します。放送初回の第1話、大仁田厚さんが演じる蜂須賀小六が、竹中直人さん演じるふんどし一丁の秀吉を担ぎ上げた瞬間、ふんどしの横から「見えてはいけないものが見えてしまった」のです。NHKでは極めて異例の放送事故に、お茶の間は騒然となりました。

そんな伝説を持つ本作ですが、今なお人気作として語り継がれる最大の理由は、秀吉を演じた竹中さんの圧倒的な魅力にあります。「心配御無用!」の決め台詞と共に、エネルギッシュで人間味あふれる秀吉像を演じきった竹中さんのパフォーマンスは、多くの視聴者の心を掴みました。SNSでは「秀吉といえば竹中」「豊臣秀吉役は竹中直人以外にいない」という声が上がるほど、竹中さんのハマり役として広く認知されており、大河ドラマ史に輝く金字塔となっています。

「転機となった作品」沢口靖子が語る“おね”役に対する挑戦的な姿勢

竹中直人さんが豊臣秀吉を熱演し、社会現象を巻き起こした1996年の大河ドラマ『秀吉』。その破天荒な主人公に負けず劣らず、強烈な輝きを放っていたのが、秀吉の妻・おねを演じた沢口靖子さんです。太陽のような明るさと、夫を支える気丈さを併せ持った沢口さんの好演は、多くの視聴者の心を掴みました。そんな沢口さんはNHKでのインタビューで、おね役が自身にとって大きな転機であったと語っています。

従来の時代劇に描かれていたお姫様ではなく、のびのびと自然に感情を出すことができて私にとっても転機となった作品出典:NHKアーカイブス『大河ドラマ 秀吉(1996)』内インタビュー

型にはまらない、人間味あふれるヒロイン像は、多くの視聴者の共感を呼びました。放送から年月が経った今でも、SNS上では「大河ドラマの最初の推し」「何度観ても素晴らしい」「惹き込まれる」といった絶賛コメントが多く寄せられています。

「最高の大河」「最高傑作」と称されるドラマ『秀吉』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“人間味あふれるエネルギッシュな秀吉の生涯”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です