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「一生無理だろうな」「ショック…」トラブル勃発→“封印”された伝説映画…「どうにかして観たい」切望の声が相次ぐ“幻の名作”

  • 2025.10.11

傑作と語り継がれながらも、今では観ることが極めて困難になってしまった邦画が存在します。権利問題やフィルムの散逸といったさまざまな理由から、その姿をなかなか現さない名作たち。今回は、そんな“幻の名作邦画”5選をセレクトしました。

本記事では第2弾として、1989年公開の映画『スウィートホーム』(東宝)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“幻の名作邦画”『スウィートホーム』

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映画『ミンボーの女』記者発表に参加した宮本信子(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『スウィートホーム』(東宝)
  • 公開日:1989年1月21日

あらすじ

故・間宮画伯の幻の壁画を取材するため、テレビクルーが古い屋敷を訪れます。メンバーは、ディレクターの早川秋子(宮本信子さん、プロデューサーの星野和夫(故・山城新伍さん、カメラマンの田口亮(古舘伊知郎さん、レポーターのアスカ(黒田福美さん、そして和夫の娘・エミ(NOKKOさんでした。

しかし、取材を開始した途端、アスカが何者かに憑依されるなど、次々と怪奇現象が彼らを襲い始めます。そこは、我が子を失った間宮夫人の怨念が渦巻く呪われた家だったのです。屋敷に閉じ込められ、逃げ場を失ったクルーたちは、想像を絶する恐怖と対峙することになるのでした―。

映画『スウィートホーム』の見どころ ※ネタバレあり

映画『スウィートホーム』は、日本のホラー映画史にその名を刻む伝説的な作品です。作中では、古い屋敷の薄暗い不気味な雰囲気と、特殊メイクアップアーティストの巨匠・ディック・スミスさんが手掛けた、特殊効果によるドロドロと人間が溶けるグロテスクな描写は圧巻の恐ろしさを誇ります。そのあまりに強烈な描写は、観客に鮮烈な印象を刻み付け、「トラウマを与えた」「超トラウマ映画」といった声が上がるほどでした。

しかし、本作の魅力はただ怖いだけではありません。ホラー映画としての骨格がしっかりとしており、黒沢清監督・脚本による観客を飽きさせない巧みなストーリーテリングが高く評価されているようです。SNSでは「手堅い演出で楽しめた」という声や、「特殊効果や演出が凄い」といった声など、今見ても色褪せない完成度を称賛する声が寄せられています。

そんな恐怖の物語で躍動しているのが、鬼気迫る演技を披露した主演・宮本信子さんです。宮本さんはクルーを率いるリーダーとしての責任感と、超常現象に巻き込まれていく恐怖、そして母性を感じさせる人間味あふれる姿を見事に演じ切りました。宮本さんの圧巻の演技に対し、観客からは「迫真の演技」「演技好きだなー」といった称賛が寄せられています。

訴訟問題で視聴が困難となった“幻の名作”

ホラー映画の巨匠・黒沢清さんが監督・脚本、映画『お葬式』や『マルサの女』などで人気を博した故・伊丹十三さんが製作総指揮を務めたことで話題を呼んだホラー映画『スウィートホーム』。映画を題材としたゲームソフトも発売され、老若男女問わず、多くの人々を恐怖のどん底に突き落とした名作です。しかし、現在、視聴することが極めて困難な“幻の映画”となっています。

本作は、劇場公開後にVHSやLDが発売されています。しかし、劇場公開後のビデオソフト化に際し、監督の意図しない編集や二次使用に関する契約上の見解の相違から、黒沢監督は伊丹プロと東宝を提訴する異例の事態に発展しました。この訴訟問題をきっかけに両者の関係が壊滅的な状態になったことで、VHSやLDは絶版、DVDの発売や配信サービスでの配信も一切されていません。映画ファンの間では「どうにかして観たい」「一生無理だろうな」「ショック…」「傑作なのに」「幻の名作ホラー」「一生封印されたままなのか」など、“幻の映画”として語り継がれています。

現状、本作を視聴するにはVHSやLDを手に入れるほかありません。いつか、ソフト発売・配信サービスでの配信という封印が解かれるその日を心待ちにしましょう!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です