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「二度と放送されないんじゃない?」“放送禁止”が囁かれる名映画…「死ぬほど嬉しい」32年を経て実現した“全国復活上映”に熱狂

  • 2025.10.12

傑作と語り継がれながらも、今では観ることが極めて困難になってしまった邦画が存在します。権利問題やフィルムの散逸といったさまざまな理由から、その姿をなかなか現さない名作たち。今回は、そんな“幻の名作邦画”5選をセレクトしました。

本記事では第3弾として、1993年公開の映画『海がきこえる』(スタジオジブリ)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“幻の名作邦画”『海がきこえる』

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GoogleGeminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(配給):映画『海がきこえる』(スタジオジブリ)
  • テレビ放送:1993年5月5日(日本テレビ系) / 劇場公開:1993年12月25日

あらすじ

氷室冴子さんの同名小説を原作に、制作・スタジオジブリ、監督・望月智充さん、脚本・中村香さんで映画化。

高知県の高校に通う杜崎拓(飛田展男)の日常は、2年生の時に東京からやってきた転校生・武藤里伽子(坂本洋子)の登場で大きく変化します。里伽子は勉強もスポーツもできる美人ですが、どこか周りと壁を作り、なかなかクラスに溶け込もうとしません。

拓の親友である松野豊(関俊彦)はそんな里伽子に惹かれますが、拓は彼女を「親友の片思いの相手」としてしか見ていませんでした。しかし、高校3年生の修学旅行でハワイを訪れた際、拓は里伽子が複雑な家庭の問題を抱えていることを知ります。この出来事をきっかけに2人の距離は少しずつ縮まっていきますが、ある誤解がもとで関係はぎくしゃくしてしまい――。

映画『海がきこえる』の見どころ ※ネタバレあり

1993年5月5日、日本テレビ系で放送されたテレビ長編アニメ『海がきこえる』。スタジオジブリ作品のなかでも、若手スタッフを中心に制作されており、同年の12月25日には映画館で上映もされ話題を呼びました。そんな本作ですが、SNSでは超激レア映画」「二度と放送されないんじゃない?」といった声が上がり、“放送禁止”が囁かれるほど視聴する機会が限られていたことから「幻の名作」として語り継がれています。

なぜ、本作のネット配信がなく、地上波放送も滅多にされないのかは、公に明らかにはされていません。ファンの間では、高校生にもかかわらず飲酒しているシーンがある、権利関係が複雑である、約72分という上映時間がテレビ向きではないことに原因があるなど、さまざまな憶測が広がっているようです。

そんな本作ならではの魅力は、宮崎駿監督や高畑勲監督作品とは一線を画す、徹底したリアリズムで描かれた青春の空気感にあります。作中で描かれる思春期特有の自意識や友人・異性との間のぎこちない距離感、言葉にできない感情の揺れ動きが、自身の青春時代を重ね合わせ、ノスタルジックな感情を呼び起こします。SNSなどでは、「とにかくエモい」といった絶賛する声が数多く寄せられていました。

全国でリバイバル上映!夢のような復活にファン「死ぬほど嬉しい」

テレビ放送が滅多にないことなどから、「幻の名作」としてファンの間で知られている映画『海がきこえる』。2024年に東京都内の一部劇場でのみ期間限定でリバイバル上映され、連日多くの方が足を運びました。しかし、あまりにも限定的な上映に、全国での上映を望む声は絶えませんでした。そんな声に応えるように、全国の劇場にて2025年7月4日から3週間限定でリバイバル上映されました。

いつか映画館のスクリーンで観たいと願っていたファンにとって、まさに夢のような出来事でした。SNSでは「死ぬほど嬉しい」「一生忘れない」といった、作品を高く評価する声や喜びの声が溢れました。時を経ても全く色褪せることがない、ジブリの隠れた名作となっています。

映画『海がきこえる』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“ジブリが描くリアルで繊細な青春の記録”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です