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「もう二度と地上波放送できない」“幻の作品”と囁かれた伝説映画…だけど「夢が叶った」28年ぶり“まさかの復活”を遂げた至高作

  • 2025.10.5

傑作と語り継がれながらも、今では観ることが極めて困難になってしまった邦画が存在します。権利問題やフィルムの散逸といったさまざまな理由から、その姿をなかなか現さない名作たち。今回は、そんな“幻の名作邦画”5選をセレクトしました。

本記事では第1弾として、1995年公開の映画『On Your Mark』(東宝)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“幻の名作邦画”『On Your Mark』

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※Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(配給):映画『On Your Mark』(東宝)
  • 公開日:1995年7月15日(映画『耳をすませば』と同時上映)

あらすじ

怪しげな宗教団体に囚われていた、翼を持つ少女。2人の若き警官は、危険を顧みずに彼女を救出します。しかし、少女が次に送られたのは、彼女を研究対象として人体実験を行う国の機関でした。彼女の運命を知った警官たちは、今度は組織を裏切ってでも少女を助け出すことを決意します。

追っ手を振り切り、未来都市からの決死の脱出を果たした2人。彼らは、少女に失われた空の記憶を思い出させ、本当の自由を与えるために、彼女を大空へと解き放つのでした―。

映画『On Your Mark』の見どころ※ネタバレあり

スタジオジブリが制作し、宮崎駿さんが監督を務めた映画『On Your Mark』は、歌手であるCHAGE and ASKAの同名楽曲のプロモーションフィルムとして1995年に公開された短編アニメーション作品です。放射能に汚染された近未来を舞台に、翼を持つ少女を救い出そうとする2人の警察官の姿を描いています。当初は1995年の映画『耳をすませば』と同時上映されましたが、後のCHAGE and ASKAメンバーの不祥事などにより関連映像ソフトが発売延期&収録中止&出荷停止となり、公の場で視聴する機会がほぼ失われたことから「幻の作品」として知られています。

そんな本作の最大の魅力は、セリフが一切ない約7分間の映像のなかに、宮崎監督の手腕が凝縮されている点にあります。緻密に描き込まれた都市や、空を飛ぶシーンの圧倒的な躍動感と開放感は、宮崎監督ならではの見応えあるシーンです。また、視聴が困難になった経緯も含めてファンの間では特別な作品とされており、SNSなどでは「もう二度と地上波放送できない」「地上波で放送して」「地上波で放送すべき」といった声が寄せられています。

28年ぶりに映画館で上映!まさかの復活にファン「夢が叶った」

1995年の公開以降、さまざまな事情からソフト化の延期や生産中止などを経験してきた映画『On Your Mark』。公の場で上映される機会がほとんどない“幻の作品”となっていた本作ですが、2023年に開催された「映画のまち調布シネマフェスティバル2023」にて、28年ぶりとなる奇跡の劇場公開を果たしました。

同イベントでは、2023年2月11日から19日までに期間限定で公開された映画『耳をすませば』の同時上映で映画『On Your Mark』が公開されることになりました。まさかの上映に、往年のファンからは「涙なしには観れない」「圧倒された」「夢が叶った」といった感動の声がSNSに溢れました。

なお、現在は2019年7月に発売されたDVD&Blu-ray『ジブリがいっぱいSPECIAL ショートショート 1992-2016』で、映画『On Your Mark』を視聴可能です。本作を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“幻のショートフィルム”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です